「世ん中は敵も味方も同じ人間なのだ」しあわせの雨傘 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
世ん中は敵も味方も同じ人間なのだ
数多き男関係だけでなく、愛する息子や娘までもシャレになんない秘密を抱えた人間関係が、家族と会社でドラマチックに一喜一憂する展開は興味深かった。
立ち振る舞いは上品やのに、下半身はだらしないあっけらかんとした交友録が、時に仇となり、財産にもなる憎めないキャラクターは、フランス特有の女性像で、肝っ玉やのに色気が在るカトリーヌ・ドヌーブでしか成立不可能であったと云えよう。
大震災以降モヤモヤはびこる憂鬱な気分を少しでも和らげたい人間には、ちょうど適した作品なのかもしれない。
では最後に短歌を一首
『泥水に 打たれど駆ける 赤き薔薇 傘は広げて 太陽を呼ぶ』
by全竜
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