劇場公開日 2010年11月6日

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「攻守逆転のキャスティングが笑える」マチェーテ マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5攻守逆転のキャスティングが笑える

2010年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

どう見たってイイ男ではない。モアイのような体躯、そのデカい顔はあばただらけ。何を考えているのか分からないどう猛な目。誰が見たって逃げ出したくなる容貌だ。これで悪役を演じるなら分かるが、なんと正義の味方、とりわけ女の味方で、その見返りまである激モテぶり。やっぱり男は強くなくっちゃ駄目だ。対する極悪人をセガールが演じるってんだから笑っちゃう。
その極悪人に女房子供を殺された恨みをはらす筋立てや、何でもありの銃撃戦に刃物を使った接近戦、仕舞いには教会の牧師まで銃を手にする始末で、これはどこからみてもマカロニ・ウエスタンのノリだ。マチェーテが最も得意とするのは、その名の通り、中南米の現地人が愛用する山刀(machete)を使った肉弾戦。行く手を遮るものは、徹底的に切り刻まれる。

主役以外は大物揃い。セガールのほかにもロバート・デ・ニーロやドン・ジョンソンなど、名優や往年の人気俳優たちが攻守逆転で悪役に回るのも楽しい。ジェシカ・アルバ、「アバター」のミシェル・ロドリゲス、リンジー・ローハンといった綺麗どころも揃え、ラストのコスプレ満載の銃撃戦に至っては、まさにロドリゲスの真骨頂。
予算なんかどうにでもなるはずのロバート・ロドリゲスが、確信犯的にB級に仕立て上げた抜群に面白い一級品だ。

マスター@だんだん