劇場公開日 2010年11月6日

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マチェーテ : 映画評論・批評

2010年11月2日更新

2010年11月6日より新宿バルト9ほかにてロードショー

観客の思惑を逆手にとった荒唐無稽な笑いに、笑いが止まらない!

企画の発端が「グラインドハウス」の劇中にロバート・ロドリゲス監督がつくった「フェイク予告編」である点が荒唐無稽さを120%物語っている。全編のどこを切っても、パルプマガジン風かつコミックマガジン風の通俗的な愉しさ満載で、強度なバイオレンスに適度なエロスがちりばめられた「シン・シティ」の延長戦上にあるルックになっている。

表題の「マチェーテ」に主人公(ロドリゲス監督のいとこ、ダニー・トレホ)のコードネームのほかに、中南米で使われるサトウキビ伐採用の鉈を意味する。したがってアクションの大半は鉈などの小刀が届く「肉弾戦(接近戦)」が主流になっている。そんな骨身にしみるアクションが痛々しくも快感である。

およそヒーローに思えない悪人ヅラのトレホが、ミシェル・ロドリゲスジェシカ・アルバリンジー・ローハン(全裸に尼僧服姿という往年のラウラ・アントネッリ風ヌードも!)といった美女たちとねんごろになる設定も笑える。そんな観客の思惑を「逆手にとったおかしみ」が過激に充満しているのだ。

悪役たちも芸達者ぞろい。不法移民嫌いの上院議員がロバート・デ・ニーロ、その片腕がジェフ・フェイヒー、麻薬王がスティーヴン・セガール、国境警備隊長がドン・ジョンソン。かつてのヒーローたちによるまぬけな悪役ぶりがさらなる笑いのツボになっている。

(サトウムツオ)

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