ラスト・ターゲットのレビュー・感想・評価
全34件中、1~20件目を表示
淡々と展開する殺し屋の日常
ストーリーはかなり淡白で、ジョージ・クルーニーのクールな演技がマッチしています。
娼婦と、殺し屋の女が似ていて、ストーリーが混乱します。
セックスシーンは丁寧に描いてあるのに、アクションシーンは盛り上がりに欠け、見るべき点はありません。
正直、退屈な映画でした。
「殺し屋」にもなれるジョージ・クルーニー
まず冒頭のシーンで、
見る側を「あっ!えっ?」と、″なぞ状態″ にした上で物語がスタートする。
その後、舞台はイタリアに移るのだが、このイタリアの城塞都市カステル・デル・モンテが、非常に美しい。
本作の舞台としては最高だろう。
ヴィオランテ・プラシド、テクラ・ロイテンという二人の助演女優もすこぶる良い。
演技の巧拙というよりキャスティングの勝利だろう。
主役を演じる、
ジョージ・クルーニー扮する一流の殺し屋は、
実は愛に飢えている ″孤独″
特定の女性にだけ向けた一途な ″色気″
ターゲットに対する隙のない ″冷酷さ″
ちょっぴり高倉健のような(笑) ″不器用さ″
を全身に纏い、この役は彼以外では考えにくい、くらいまで感じてしまう。
(とか言いながら、キアヌ・リーブスならイケルかもしれない、なんて思ったりする)
と、ここまで書いたところで、またまた
ニコラス・ケイジによる『リービング・ラスベガス』と、
ジャン・レノによる『レオン』を思い出した。
なにを隠そう私は、
「世捨て人」&「薄幸な女性」
という組み合わせに滅法弱いのだ。
だが、この組み合わせは、決してハッピーエンディングをいただけないのが、映画の悲しい性(さが)なのだが、ラストシーンが切なく感じてしまうのは、見ているうちに自分がジョージ・クルーニーに成りきってしまっているからだろう。
良作であることは間違いないが、深みや意外性を期待してはいけない。
ということで、★3.5。
ところで、
この映画を見終わるたびに、ニットのセーターが欲しくなるのは何故だろう(笑)
もう人殺しはしたくない!
パヴェル(ヨハン・レイゼン)という渋いおっさんから様々な依頼を受けていたジャック(クルーニー)。機械は苦手だと言い、携帯の取り方もわからない(笑)。ただし、銃の組み立てや車の修理は得意なのだ。車の医者ファビオから部品を調達し、サイレンサー部分を作ったり、かなり職人風。ある日、スウェーデンの殺し屋に狙われたりして、静かな村でも彼の命は脅かされているのだ。カメラマンと偽り、村人たちとも仲良く過ごし、クララ(プラシド)という娼婦と恋人かセフレのような関係にもなった。
常に誰かに命を狙われてるジャック。スウェーデンでは暗殺者2人と友人(?)である女も殺してしまい、罪悪感と疑心暗鬼に苛まれる日々。クララの部屋で寝たときに、拳銃を持ってることがわかり、彼女をも疑ってしまうのだ。マチルダ(ルーテン)にブツを渡すときも不安でしょうがないジャック。このまま静かに引退できるのだろうか・・・
結局マチルダに渡した自作のライフルで自分自身が狙撃の対象になることになったジャック。しかし、引き金を引いたマチルダは暴発により命を落とす。ジャックはそこまで考えて仕掛をしていたのだ。パヴェルも後始末をしようとジャックに銃口を向けるがパヴェルは即死、ジャックも腹に銃弾を浴び、瀕死の状態でクララの待つピクニックに行った川のほとりへ車を走らせる。
内容はハードボイルド映画なのに、抒情的なヨーロッパ映画を思わせる雰囲気。途中まではいいのだが、死にゆくジョージ・クルーニーの演技がイマイチ。もう人殺しはしたくない!といった感情は伝わってくるが、殺し屋の冷酷さが全くない。また、彼には最後に死んでいくイメージがないからかもしれないが、悲壮感が伝わってこないのだ。この場合、娼婦クララが仕事を辞めてジャック(エドワルドとかミスター・バタフライと呼んでた)と幸せになることを願ってるとか、彼女の心理面も強調すればよかったのに・・・
悲しい男の物語。
原題は『THE AMERICAN』
いつも思うけど、原題のままでよくない?
誰も信じられなかった男が、
本当の愛を見つけ、
やっと安らげる場所を見つけられたのに、
狙われ、裏切られ、
夢叶わず、死んでしまうって言う話。
最初の雪山のシーン。
女性の方はすごく幸せそうなのに、
男の方はなんか微妙な顔をしていて、
なんでこんな顔してるの?って、まず冒頭に思った。
女性のことを愛していないように見えた。
それもそのはず、その女性の事を本当に信じてはなかったから。だから、殺したんだと思う。
俺を裏切って密告したんだろう、と。
でも、きっとあの女性は何も知らなかったと思う。
いろんな出会いがあるなかで、
男は人を信じられない。
親切にしてくれたり、愛してくれる人を疑う。
牧師のことも疑い、
近寄ってくる女性も疑い、
本当に孤独な男だなと思った。
悲しい。
でもそれが役立つこともあって、
暴発させることで自分を狙う女スナイパーを自爆させることもできた。
でも、もうこれでやめにしよう。
愛してくれる人を信用して、
これからは幸せになろうと決めたのに、
最後の最後に裏切られ狙われ、死んでしまう。
そんな悲しい男の物語だった。
静かな映画だ・・・
「そういえばBGMほとんどない?」と思うくらい静かでしたね。 こういう映画好きです。ライフルの試射をした川がある場所、素敵でしたね~(^-^) オープニングで一緒に過ごした女性も撃ってしまったのはびっくりしましたが、誰が敵か味方かわからないし、少しでも怪しいものは全て切り捨てていくということなんでしょうね。 用心深くいるから1つしかない命を少しでも守れるんですよね。 渡された携帯電話も捨てて、指示された町とは別の町に行くのもいい考えでしたね。
アクション映画ではないですね・・・
組織に所属していたプロの殺し屋の悲哀を描く物語。
ジョージクルーニー主演の人間ドラマです。要所で殺しのシーンが出て来ますが、殺し屋の人間性再生が主テーマでした。
古くも美しい街並み、雄大で輝くような自然、そして女性の温もり。不器用に、そして戸惑いながらも気持ちの変化を受け入れる主人公。
それでも、クライマックスは緊迫感があり、物語を引き立てます。
ただ、残念ながら地味で抑揚を欠いているように感じられます。良い映画だとは思いますが、私的評価はやや辛めで標準点となりました。
哀愁を表現しきれていない
音楽も雰囲気も暗くなっており、ストーリーから考えると中年殺し屋?男の哀愁感を描きたかったんだと思いますが、表現しきれてません。
ジョージ・クルーニーは、人殺しの目なのか終始厳しい表情しかせず、ラストも表情変化をほとんど感じられません。
ストーリーにも無理があるように思う箇所があります。まず序盤でスナイパーはあんな狙いやすい雪原でなぜ的を外す?連れの女に手をかける思考が全く表現されてません。ラストもなぜボス単独でいる?
作品として不完全な印象はぬぐえません。
※アクション映画ではありません
まずは邦題のクソさについて言わなきゃいけません。
「ラスト・ターゲット」って…。
きっと誰もがアクション映画と思うタイトルですが、
本作はサスペンス・ドラマというか、かなり内省的な作品です。
主人公の内面を表現するように、静かで緊張感に満ちた画面。
切ない結末を予感させる数々の描写。
ノワールものとしてはとても味わい深い作品だと思います。
ひたすら渋い、いぶし銀の味わい
いぶし銀な味わい光る作品だったような、退屈な作品だったような、何とも微妙な線の作品ではありましたが、私はどちらかと言えばいぶし銀な味わいと感じ取れた方でしたかね。
まあアクション映画のような邦題のせいで途中まではちょっと盛り上がり度が少なすぎないか?と思いながら見てましたけど、渋みのある殺し屋を演じたジョージ・クルーニーの好演も相まって、終わってみれば哀愁とダンディズム溢れる作風に、いつの間にか嵌ってましたよ。
どちらかと言えばカッコイイ+茶目っ気たっぷりなキャラを演じることの多いクルーニーですが、ただただ渋いこう言う役も案外似合いますね。
とりあえず冒頭、スウェーデンのシーンは掴みはOKって感じで、まあ全体的に説明的なものがほとんどない映画ではありましたが、あのシーンでジョージ・クルーニーが演じた主人公ジャックが凄腕の殺し屋であることが分かる、何とも緊張感溢れるシーンに、いきなり心掴まされました。
逆にこれは面白そうな「アクション映画」になりそうだと期待を煽るようなシーンでもあったので、その後の静かなる展開は賛否両論と言った感じになってしまったでしょうか。
でも作品の大多数を占めたイタリアの山岳地帯に位置する田舎町での潜伏生活は、説明はないし静かでなかなかコトが進まなく退屈と言えば退屈なのですが、だからこそいつ狙われるか分からない緊張感もあって、これはこれで見応えがありました。
そんな孤独感を癒すような娼婦クララと過ごす時間も、一時の安らぎと言った感じで、まあ結末は何となく匂わせつつも、ホッとさせられる一幕で良かったですね。
娼婦クララと言い、銃製作の依頼人である美女マチルダと言い、作風に合ったセクシー美女で、思わず目が釘付けになってしまいましたよ!
しかし殺し屋の宿命とも言えるような、ラストへ向かう切なさたっぷりな終盤の展開は、クライムサスペンスとしても、ラブストーリーとしても見応えあって、最後の余韻も含めて嫌いじゃない展開だったなぁ。
ただ、ジャックが狙われるのも妙に納得、行動がアレですから・・・でも、人の温もりが欲しくなる、それもよく分かるような気はして、感情移入はさせられた作品でした。
とりあえず、田舎で外国人は目立つ、田舎あるあるですよね。
この主人公には同情できない
自由な行動ばかりしてたら所属してる組織に命を狙われる事になった男の話。
そこまで自由奔放に動き回ってたら命も狙われますわっていうくらい同情できない主人公です。
あげくに娼婦を好きになったので組織抜けますとか殺してくださいと言っているようなものでしょう。
全体的にフランス映画のような雰囲気の作りになってます。
でもオシャレというより地味という印象を受けます。
がっかりだ
久々のジョージ・クルーニー観ようと借りてみて陳列棚にも注目棚っぽくなっていたので期待大でみたらこの結果。
あとで他のレビューを観ると頷けるものばかり。
アメリカンなのに邦題はラストターゲット。
確かにラストターゲットなんですけどね。
なにもアクションはなし、次々と淡々と人を殺して、最後になり幸せになってほしいと願ってもこれはやられるなと推測ができてしまった。
最後の終わり方はまぁ納得いかないけど、この終わり方でこの映画はいいなと思ってしまうほど。
殺し屋さんは最後殺されてしまうのでしょうか…?
結果何を目玉にした映画かわからなかったですが、
つまらないじゃない、渋いと私は感じます。
15点
映画評価:15点
つまらなかった。
終始何もなかった。
劇中で人が殺されたり、駆け引きをしたりしているのだが見せ場がない!
まるでサビのない曲を延々と聞かされている感じだろうか
良くいえば作品自体がスマートでジョージ・クルーニーのいぶし銀を鑑賞するには良いのかもしれない?
【2015.12.16鑑賞】
スマートな映画で良かったと思う。
衰えを意識し始め潮時を考えつつあるアメリカ人スナイパーのイタリアの小さな街での終焉
決してキャストが多くてゴチャゴチャもしてないし、BGMなども少なめで、臨場感を逆に感じさせてもらった。
約100分くらいなので長さもスマート。
キャスティングはさて置きジョージ・クルーニーの演技は、とても良かったと思う。(衰えを察し易いように歩き方とか、軽く背中が曲がったように見える後ろ姿)
これはジョージ・クルーニー自体が老いたのか??
イタリア人の娼婦クウラ演じるビオランテ・プラシドは魅力的な方ですね。
だけど、ミュージシャンもしてるのに、あんなに脱いじゃっていいのっ?って逆に心配してしまいました。
職業は殺し屋の感情を決して露わにしないアメリカ人スナイパーがイタリアの小さな待ちで出会った神父や娼婦を通じ、今までの行いの罪悪感や人間としての感情を取り戻していくサスペンス・ラブ・アクションってとこですかね…。
この手の映画は賛否両論あるかもしれません。
素材そのまま
余計なナレーションやBGMは無く、ジョージ・クルーニー演じる主人公の表情や会話の間、イタリアの街並みや風景と環境音で表現されている。
最近の説明じみた映画のようなものでは無く、観てる側にその場の状況や、登場人物の思考を委ねながら物語は進んでいく。
派手なアクションやカーチェイスが無い代わりに、
ジョージの演技や景色等、素材そのものをより一層際立たせている。
ただ、他の方のレビューにも書いてある通り、原題のままで良いのに、勝手にタイトルを変えたところが残念。
静かさがいい
静かな展開がいいね。ライフル製作を最後の依頼とし引退を決意した元殺し屋がクルー二なのはクール。あんまり意味のない映画、美女と恋して最後は殺されしかし最後まで彼女への愛を貫いた姿が印象的 しかしタイトルはザ・アメリカンのまんまでいいと思う、ラストターゲットとかいかにもチョーアクション映画の印象だが全然違います。
孤独な男を静かに儚く描いた耽美作品
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
殺しの場面の活劇もあるものの、美女が登場する耽美で少し芸術性のある儚げな話であり、派手な銃撃戦や緻密な暗殺計画がある犯罪活劇というよりも、孤独な殺し屋の生活を静かに描いた雰囲気重視な内容になっている。誰に襲われたとかどのような背景があるのかについてはどうでも良いようで、イタリアの田舎町で生活する男のことが描かれる。最後近く、食堂での場面は静かな緊張が高まっていて良い演出だった。ただ彼の心の情景を描いた雰囲気は悪くなかったものの、物語は説明不足が多いしありきたりで不満も残る。
ハードボイルド 罪と罰
またの駄目な誤訳のタイトル。
原作はthe American
日本の映画翻訳者はクズか? 台無しししてしまう天才かも。某おばあちゃん翻訳者の誤訳も多過ぎるし。奇妙なタイトル変えと映画翻訳の誤訳は現在の洋画配給ビジネスの大きな問題点だ。
本題
美男美女と殺人と罪と罰と孤独感にさいなまれる裏社会の男に愛は与えられるのか?
ハードボイルドな暗殺用の狙撃銃を作る職人のサスペンス映画。ジョージクルーニーがいい味出してる。
神父 娼婦 悲哀 美女 真の悪人 メカニック 暗殺 雇い主 追っ手 スナイパー 美しい階段のイタリアの村 フィアット
全34件中、1~20件目を表示