「なんでリメイクしちゃうんですかね?」映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たち Katucov Mikhailさんの映画レビュー(感想・評価)
なんでリメイクしちゃうんですかね?
当時見た子供のお父さん、お母さんが子供と一緒に。。。
というコンセプトはわからなくはないが、勝手に時代に合わせてハナシを変えて
オリジナルキャラ足して、関係の深堀りなくして薄い関係の表現にしたり
話題作り有名人の大根声優演技で萎えさせるのホンマやめてほしい
他作品ほどひどくはないが、こちらもピッポとかいう新キャラを追加。
そして旧作の影の主役だったミクロスがバッサリカット。
なんだかなぁ。。。
三ツ矢さんがミクロスをやり、のび太に意地悪な質問をされ論理回路をショートさせられ
次の質問では驚くことに自己学習で裏を描くことを学習したものの
1問目より更に意地悪な問題でショートさせられる地球代表ロボのミクロスくん。
こういった論理の破綻の前フリが、後半のリリルが祖国を裏切る
場所は変われど、地球のロボと同じ用に論理回路をショートさせて
地球人の味方をするリリルの前フリになっていると思うのですがまるごとカット。
そもそも旧作より更にロボットというより、感情的で直情的
おおよそロボットらしからぬ情緒不安定さで人間らしさばかりが目立つロボットの新作。
ロボットのリリルとピッポも奴隷階級の出身も追加され
ロボットの奴隷は良くないけど、人間の奴隷はいいものってどんな思考回路やねんソレ。
そもそも人間なんてメンテナンス性も効率も悪い奴隷、ロボットがわざわざ使うはずもない。
ロボットの語源のロビタのハナシはしないとしても、旧作より人間っぽいロボット出して友情ってのはちょっと。。。
そもそもしずかちゃんとリリルの友情メインのハナシのはずが、無理やりピッポとのび太の友情話も突っ込んだもんだから
全体的に感情の落とし込みが薄くなっている。
そういや旧作のみたことある回路に改造(洗脳)されてしまった、ジュドーのオッサンは映画後どうなったんですかね?
この鉄人兵団と小宇宙戦争はこどもの「戦争ごっこ」が許された異色の作品。
ロボットをバッタバッタと倒すシーンや作業ロボット刈りに向かうジャイアンたちの姿は
一昔前の子供そのもの。
今の子供だってフォートナイトやスプラトゥーンのように銃の撃ち合いや戦いが好きな子供たち。
子供たちが望んて戦うって表現が今はもう許されず、真綿のようなやんわりとしたなにかで包まれたような表現だと感じました。
最後の湖攻防戦。
ここを突破されると地球存亡の危機。
旧作ではそくせき落とし穴で一人づつタコツボに籠もり、塹壕戦に。
そして空にはB29を思わせるロボット兵たちの大兵団。
更にロボット側は視界と射線を通すために、木々を燃やし尽くします。
焼けた野原の背後にはロボットの軍団。
新作ではそういった怖さは無く、なんとなく森を燃やし。
守備側のドラえもんたちが穴を掘るでもなく何故か突撃。
お前らが打ってでてどうすんねんw
監督や脚本書いた人達って、自分たちが小さい頃に戦争ごっこをやったことない人達なんだろうなぁと思いました。
ラストのミクロス「僕も、涙が出る装置が欲しい……」
その気持が理解できていれば君はもう立派な人間だよ。。。
そんな当たり前の心も持っていない人間がいかに多いことか。
今年、小宇宙戦争もリメイクされますが、旧作は完全な子供たちの戦争ごっこ
どんな改変をされてしまうのか今からドキドキ。。。
すくなくともちょっとキモかわいいのパピのデザインが変わっていないことは評価したい。
劇中で少年期が掛かかるのなら間違いなく見に行くんですけどねぇ。。。
カメラアングルとか、表現とか多連装ランチャーのシーンとか作画が頑張ってるのは評価したい。
ただ、全体的な感動や感じる作品の奥深さは旧作の足元にも及ばない。
チャラい音楽と押し付けがましい感動が新作の良さだと言うなら否定しません。
だったら一度でいいからアレンジのないリメイク見せてくれ。