「敵側の人にとっては、つまらぬ映画かも。」阪急電車 片道15分の奇跡 お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)
敵側の人にとっては、つまらぬ映画かも。
期待を裏切らない、背筋がピンと伸びた姿勢の良い映画でした。
素晴らしかったです。
主人公は中谷美紀。
昔の「どうよ私は可憐でしょ」というイヤーな臭いが抜け、良い意味で「枯れて」良い女優になったと感じました。
で、私がこの映画に注目した理由。
そもそも阪急ってのは、阪急東宝グループという財閥の中核です。
傘下に東宝シネマズという大手シネコンを持っています。
もちろん東宝シネマズでは全店でこの映画を上映しています。
それなのに、この映画。ライバル関係にあるはずのワーナーマイカルでも上映されていたんですよ。
ライバルの映画屋までが上映するって言うんですから、これは映画屋が「絶対に当たる良い映画だ」と考えたに決まっていると思ったわけです。
狙い的中でした。
良かったです。
とはいえ、もしも宮本信子がいなければ、この映画は何一つ成り立たない話でもあるのですが……。
それから、観る側を選ぶ映画でもあります。
つまり、ある特定の人たちを「敵」として切って捨てることによるカタルシス効果が否定できない映画ですので。
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