「好きなんだけど不満も多い」阪急電車 片道15分の奇跡 flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)
好きなんだけど不満も多い
原作がとても好きで、DVDも買ってヘビーローテーションで何度も見ている。
中谷美紀の「あんた、結婚準備中に浮気したあげく、生でやったの?」、戸田恵梨香の「それ、はよいいや~」「信じられへん。おばさんてサイテー」など、原作の名ゼリフを喋ってくれるだけで大喜び(笑)
またキャスティングも、メインキャラに関してはおよそ外してない。
だが、好きなだけに比較的大きな不満も。
まずキャスティングだが、寝取られ女に安めぐみはあんまりだと思うぞ。
あれは花嫁(安めぐみ)より翔子(中谷美紀)の方が圧倒的に美人だからこそ、翔子が純白のドレスを着て入ることがただの嫌がらせではなく「呪い」になるのだが、安めぐみは若くて綺麗すぎる。これではイカレた女の単なる嫌がらせにしか見えない。
えっちゃんのアホ彼氏とのラブホも、原作の方が良かった。原作屈指の良いシーンを、どうしてあんな平凡な形に変えてしまうのか分からん。
そして何と言っても最大の不満は、政志とユキがいなくなったこと。この2人のやりとりも好きなんだが、何と言っても最後の時江と無法オバサン(大阪ならともかく、宝塚にこんなのはいない)のケンカが、ユキがいないと締まらない。
康江とショウコという、原作ではメインキャラではなかった2人を、むりやりメインキャラに入れたため、その煽りを食らって政志とユキが落ちてしまったのではないか?
どうも原作からの取捨選択→再構築の再構築をいい加減にシナリオを書いた、という印象は拭えないなー。
有村架純は超絶的に可愛い。
だからこそ、悦子が友達とアホ彼氏をこき下ろすシーンは、もう少し尺が欲しかった。
「アホやから気づかへんねんなぁ、これが」を聞きたかった(笑)
コメントする