毎日かあさんのレビュー・感想・評価
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息の合ったコンビ
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漫画家で自立心の強い女性と、その夫のアル中を描いた作品。
序盤から中盤はダメ夫と2人の子供達との数々のエピソードを描く。
夫は何度禁酒しても飲んでしまい、その度に問題を起こす。
吐血までしても変わらない夫に愛想がつき、ついに離婚。
でも子供達は父に会いたく、アホみたいにゴムボートで川を下る。
警察に保護されるが、見かねた小泉は別れた夫を家に呼び戻す。
でもおそらく酒の飲み過ぎが原因だろう、ガンを発症する。
余命半年となり、そこから急速に家族の絆が深まって行く。
そして死を前に夫は、小泉に会えて悔いのない人生だったと礼を言う。
小泉も、アル中は家族みんなで支えて上げるべき病気だったと反省。
そして夫死亡。
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元夫婦の小泉と永瀬の競演ということで話題になった作品。
本当の永瀬がこんなにダメ夫やったわけじゃないと思うが、
2人のかけ合いは本当の夫婦のようでお似合いだった。
小泉は実際には子供がいないが、母親役が板についていた。
2人ともさすがに演技が上手だと感じた。
別れても戻る人
『毎日かあさん』(2011)
dTVであと9日の放映というので選択。東日本大震災の前後に上映が重なった作品だったのか。
当時は、主演の永瀬正敏と小泉今日子が元夫婦なのに共演するという事だけは、映画の宣伝で、そういう事が許されるのかという複雑な思いから意識した事を思い出す。原作は西原理恵子の毎日新聞に週1で連載されていた漫画で、実話をもとにしているらしい。永瀬と小泉の関係も考えさせるが、小泉などは他の俳優と不倫中なのを開き直っている状態で、悪い意味で奔放になってしまっているが、西原はこの映画で紹介されるであろう通り、死別である。現在は高須クリニックの有名な院長と事実婚状態である。西原のほうも死別が人生に関わっているが、離婚やその後の別の人達との交際が個人の人生を複雑化している。『毎日かあさん』の場合は、離婚やその後の別の人との交際や不倫がテーマではなく、死別した夫との、生きている頃からの経緯と息子と娘との家族の物語である。だがそこにはいくら繰り返しても足らないが、永瀬と小泉が離婚した後で共演したという面が複雑にかすめてくる。妻のほうも漫画家でユニークな日常生活をみせるが、夫のほうはがんの闘病中で、東南アジアなどにいったカメラマンだったような、野性的な破天ら傾向な家族である。夫婦は一般に夫のほうが収入が多く、養っているのだろうが、この夫婦は、夫はがん闘病中でもあるのだろうし、妻は売れっ子の漫画家だから、収入は大きく妻のほうがあり、夫のほうが養われているような状態の珍しいといってよいようなケースだろうが、そこにも愛情がある。妻は夫にも子供たちにも文句をいうような形容をするが、それは愛情からである。西原は女らしい女ではある。野性的ではあるが。夫はアル中傾向で酔っぱらってきたりする。そして突然犬を飼ってきてしまうエピソードがある。妻側の母が正司照枝が演じているが同居している5人家族である。夫が贅沢な料理番組をみながら、この国は残飯で腐ってる。と憤り、ドッグフードを食べる。1500回目の断酒宣言を破って缶ビールを飲むのを妻に見つかる。妻は腐ってるのは国よりお前のほうだろうと思うが、ドッグフードを試しに一緒に食べてみたりした。東南アジアで戦場カメラマンをしたほどの男ががん闘病で妻に養われていた頃の気持ちもどうだっただろうか。それを妻は夫の死後に愛情を込めて漫画にし、映画化されたりしたのだが。妻の4人の奥さん友達たちも時々出てくる。それも面白い。夫はアル中の妄想が出たり、妻に小物と言われると強く怒り出す。「仕事の価値はカネで決まるんじゃねえんだよ!」家出したのだが、どこのホテルに泊まっているかをわざわざ妻に電話したりする。当時夫は、小説を書くのだとしていて、それがなかなか書けず悩んでいた。そのストレスでさらに飲酒する。妄想から家の中を滅茶苦茶にする。「なんだこんな家。お前らみんな俺がいなければいいと思ってんだろう。そうやって俺のことを馬鹿にしてんだろう」さらに家の中を滅茶苦茶にして、妻の漫画に手をかけた途端に止める。妻は腕組みをして夫を冷めた目でみる。これが小泉と永瀬という元夫婦が演じているのが凄いとは思う。そして夫は大量の血を吐いた。
入院する。思えば、小泉が他の俳優と不倫宣言して開き直ったのも、映画で元夫と共演を承諾するという性質にも表れていたのかなとも思う。そのキャスティング側の意図はどうだったのかというのもある。戦場カメラマンでのトラウマから、公園で水鉄砲をしている子供の母親にも公園で怒りだし、吐く。妻は付き添っていたが、「当分、ここにはこれないわ」という、夫は戦場での経験を思い出し泣く。妻は肩を叩く。入退院を繰り返す。最初がんで入退院を繰り返していたのかと思ったが、間違っていたようだ。アル中での入退院の繰り返しだったのだ。調べてしまい、先入観で間違えてしまったが、これだけ大量に飲酒した後で、がんが発覚するのだろう。その前の段階で、妻も我慢の限界がきて、子供たちにも会わせられないと、離婚へと向かう。離婚はしたが、元夫の事は思っていた。放浪の旅に出たのだという。あとかなり細かいが、小学校低学年男児のちんちんがそのまま見えていたのはこの映画ではじめてみた。この立場なら問題にもならないのだろう。離婚しても、元妻と子供たちは元夫がアル中の治療施設に行くと決めると会いに行く。両者の友達のモデルは評論家の勝谷氏なのかも知れないが、治療院での元夫を遠くから眺めて、友人と話す、元妻の複雑な愛情表現は大人の事情だという感じだ。そして元夫に、「酒辞められたらまたうちに置いてやってもいいけど。絶対無理だと思うけど」と元妻ははっきり言って帰る。元妻の父親もアル中で酔ってドブにはまって死に、母娘して配偶者の酒癖に迷惑を被ったそうだ。元夫も、子供たちにぬいぐるみと昆虫の標本のプレゼントを贈ったりしていた。元妻には、「もし本当に君が許してくれるなら、また家族一緒に暮らしたいと思っています」という手紙だった。息子に10円はげが出来ているのを発見し、「何も考えていないようでも、両親の離婚に傷ついていない子供はいない」と考えたが、医者にはただのじゃりっぱげだと深刻に思われなかった。実母に、もっと早く見捨てておけばお互いに苦しまなくても良かったんじゃないかと言われたりした。ここに大事な所がある。愛とは別れられない事・・・。父親を思い、川を渡れば会いにいけるとゴムボートで川を渡って、警官に見つかり追いかけられたエピソードも本当にあったのかどうか、あった。母親の子に対する心配も表現されていた。泣いている間、兄は妹の手を離さなかったのを、心の中で母はほめた。
元夫が住まいに帰ってきた。お互いに復縁したい事情のケースもあるのだった。息子が言う。「もう喧嘩やめたの?長い喧嘩だったね」元妻は言う、アルコール依存症は専門家との協力まで必要な事なのに、私は怠け者だとか文句ばっかり言ってきたと。10年近くアル中と闘い、復縁に向かおうかという矢先に、元夫にがんが発見されたのだった。実話では夫のほうも当時を文章に書き留めていったらしい事が映し出される。節分に雛祭りと夫婦と親子とおばあさんも含めて、家族が集まって楽しく過ごせた。元夫はカメラマンで多くの家族の出来事を、家の中を写真におさめる。
しかし、子供がいなかった、そして離婚した、実際に夫婦だった永瀬と小泉が、演じた子供たち2人と、4人で記念撮影したシーンは複雑な気持ちがした。(西原とジャーナリスト鴨志田氏の二人並んだ写真も出てくる。)映画としては破天荒な関係でもあったが、看病から看取りまで仕上げた漫画家西原と、病床で「ありがとう」と言い残せたジャーナリストとの関係は、2人の子供が出来たというのも含めて、素敵な関係だった。「神様、私に子供をありがとう」。
ラストは卑怯だ笑!
単なる「子育てあるある」にもせず、アニメ版のような「ちびまる子ちゃん」的にもせず、サイバラワールドを尊重しながら、独自の作品にした感じ。
にしても、虚実入り混じるというか。
やはり「元・夫婦共演」という部分では、それをおいては観えなくて、ラストに映し出される、永瀬さん撮影(実際にカメラ好きらしい)の写真には、彼が過去においてきたであろう「求めた家族の姿」が表されていた。
また、事実をベースにしている部分では、現実の鴨ちゃんとサイバラのツーショットがその後現れるのも、現実とフィクションの境目がわからなくなる巧妙な仕掛け。
そこに、現実の鴨ちゃんが愛したという、元憂歌団の木村充輝の「ケサラ」。
このエンドロールだけで充分です。
「俺、酒やめるから・・」「聞き飽きたわ、それ」
映画「毎日かあさん」(小林聖太郎監督)から。
人気漫画家の西原理恵子さんと、元夫で重度のアルコール依存症、
戦場カメラマン・鴨志田穣さんと過ごした日々を題材に、
夫の立ち場、妻の立ち場から、と意識して観ると
こんなにも違った作品になるのか、と感心させられた。(汗)
(夫の立ち場から描いた映画「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」
東陽一監督・浅野忠信さん&永作博美さん共演)
今回は、実生活で元夫婦だった小泉今日子さんと永瀬正敏さん共演。
どちらも「夫婦」という関係の面白さを、私に伝えてくれた。
今回選んだ、気になる一言は、
意思が弱くだらしない夫と、それを支える妻から発せられた捨て台詞、
「俺、酒やめるから・・」「聞き飽きたわ、それ」。
「またやっちまったなぁ」「今度吐血したら死ぬってよ」
それでも、なぜか夫を完全に見捨てることが出来ない夫婦関係が、
この台詞には、含まれている気がした。
ギャンブルや浮気等とは違う、とはいえそれが何なのか説明できないが、
アルコール依存症だから許せてしまう何かがあるのかもしれない。
比較しながらだったからか、意外と楽しめる作品だった。
P.S
正司照枝さん扮する母親が、実娘(小泉今日子さん)に投げつけた台詞、
「スカは当たりくじには化けんぞね」は、インバクトあったなぁ。
別れた二人の感情と天才的な子役の妙
本当に駄目っぷり最悪なだんなと破天荒な人生をいきてきた西原との物語なのですが、別れた元夫婦だからできたこの絶妙な間や雰囲気がこの作品を素晴らしいものに仕上げています。
マージャンやパチンコ等でコミカルな作品の面影は前半のみ。
後半はアルコール依存症と夫婦とは子供との離別とはという
非常に考えさせされる映画でした。
個人的には自分は最後に妻にめとられ「一緒になって良かった」と言えるのであろうか?
感情的には非常に微妙だし、子供は大きいしこんなにしんみりとは
ならないだろう。だから子供がまだ、小さい時に別れちゃいけないんだよって改めて感じました。
性格がきつくても、わがままでも最後まで看取っくれる妻であって欲しいなぁって感じています。
西原さんあんたはすごいね!
優しい人は戦場カメラマンにならぬ事!家族を愛する優しさゆえに戦場を撮るこの矛盾の苦悩
キョンキョンこと小泉今日子と永瀬正敏が破局寸前の夫婦役を演じるこの映画って、俳優同志の私生活の破局とだぶり中々、このすれ違いの感じは、演技なのか?それとも過去の彼らの1部分の再現なのか観ていて、気が散ってしまった感じが有る。
頭では勿論、芝居で、演じている事は充分解るのだが、この配役が私は観ていて気になりどうも馴染めなかった。そして馴染めない要因のもう一つの理由にこの映画が公開される少し前に『酔いがさめたら、うちに帰ろう』を観ていて、その映画が気にいっていたので、この『毎日かあさん』を観る事で、『酔いがさめたら、うちに帰ろう』のイメージがもしも崩れてしまったらどうしよう?と気になり、中々、この映画を観る機会がないままでいた。
結局は好みの問題になってしまうのかも知れないが、同じ人物の家庭を描く群像劇として観ると、『酔いがさめたら、うちに帰ろう』は漫画家の西原さんの目線ではなく、夫で亡くなった戦場カメラマンの鴨志田氏の目線で描いているが、私は『酔いがさめたら、うちに帰ろう』の方が、観ていてやはり安心して観ていられた。
私は残念だが、西原理恵子さんの漫画の読者ではないし、原作本も読んでいないために、どちらの映画に描かれている家庭の様子が現実の西原さんの家庭に近いのかは解らないのだが、『毎日かあさん』の西原さんはキャラが強すぎて、これでは、家庭の中が安らぐ事が少ないのではあるまいか?と戦場カメラマンである実際のカメラマンである亡くなった鴨志田氏は、報道カメラマンとしての、戦場カメラマンと言うよりは、芸術家して、人間の内面をファインダーを通して描こうとしていた、その優しく繊細な、性格な故に戦場での体験がトラウマとなり、あだとなって、酒に苦しみのはけ口を求め、彷徨い、ついには酒に飲まれる生活へと転落してしまうのだろうけれど、この作品を観る限りでは、本当は優しい西原さんなのだろうけれども、一家を一人で背負っていますと言うもの凄いキャラ丸出しで、家庭の、妻の優しさに心の拠り所を得られずに、転落人生を余議なくされていってしまう男のようで、途中、戦場で体験した記憶のフラッシュバックに苦しんでいる様が中々生きてこない気がして残念でならなかった。
こんなきつい家庭の中に、娘がひたすら父親を慕い続けるそのシーンどれだけ救われたか!お兄ちゃんは、少しだけ芝居っぽくって不自然で気になって観ていたが、キャストは小泉今日子初め、永瀬正敏、正司照枝と実力派揃いで良いのだが、中々主人公の西原さんに感情移入する事が出来ない作品だったので、残念だった。
しかしそんな中でも、「人間、目標とか、希望が持てないと頑張れないもんだよ」と言う
友人のアドバイスに救われ、最後に病院で、鴨志田氏が、西はらさんに、結婚生活に感謝していて、我が人生悔いないと告げられた事が、今後この遺族が、これからの人生を生きる原動力と成り得る事が出来る触れ合いの言葉を交わせた事を嬉しく思う。
また、最後にこの映画は、鴨志田氏の「また、あいましょう!」のセリフと彼らの家族写真でエンドになって、ホッと胸を撫で下ろして、映画を観終わる事が出来た!ありがとう!
そりゃ泣けますって
サイバラさんが鴨志田さんと出会う、うんと前からファンで、二人の出会いから別れまでずーっと漫画で読まさせていただいてました。今までサイバラさんの映画って今ひとつハマれませんでしたが今回は別。永瀬さんの演技が素晴らしすぎて、後半泣かずにはいられませんでした。キョンキョンの母さん役はちょっと優しすぎる印象ですが、子役の二人もかわいくて、家族っていいなぁと思わせる作品。永瀬さん後半何㌔痩せたんですかねぇ
私はサイバラさんのブラックなところが好きで、ずっとファンなのですが、同時にこれからもサイバラ一家を勝手に見守り、応援していきます!!
毎日かあさんでいられるように。
西原理恵子の作品、原作コミックは大して読んでないのに^^;
なぜか映画だけはみんな見ている…(爆)
しかも、どれを観ても私は泣いている。女だから、なのか?
どこをとってもドツボにハマる。なんでこんなに巧いのよ~。
そして今作は、彼女の日常をリアルに綴った「毎日かあさん」
アニメ化もされているが、実写になると胸に迫るものがある。
特にカモシダ…あの荒れ様はどう見たって恐ろしい。怖すぎ。
あのダメ男を擁護し続けた西原の人格は更に恐ろしい、のか^^;
永瀬&小泉、元・夫婦が共演することも話題になった。
キョン2が「どの面下げて…って思われちゃいますよね。」って
TVで語っていたが、いやはや、彼らだからこそ!の共演だった。
細かい目線や表情や態度、愚痴を言うのもケンカをするのも、
元・夫婦のあ、うんの呼吸に唸ってしまった。そしてそこには…
おそらく自分達の生活とダブってしまうところがあったのでは?
と思える感情の往来が見てとれるのである。私ら世代は彼らの
結婚も離婚(会見)も覚えている。彼らに子供はなかったが、
今作では二人の間に可愛い子供達までいる。なにか、疑似と
いうより、本当の家族を見ているような気分になってしまった。
しかし面白い一家である。マンガになるのも頷ける。
かなり古い言い回しになるがいわゆる『肝っ玉かあさん』の風情。
サイバラにはそのすべてが備わっている。
仕事だけでもあの忙しさ、加えて二人の子供の面倒、夫の面倒
(これが一番酷いが^^;)、実母に助けてもらいながらも全てこなす。
毎晩お酒をあおり、麻雀も得意、毒舌、だから何よ?とさえ思う。
こんだけのことをやっている女なのだ。しかもそれをまたサラリと
「毎日かあさんは、世界中の女がやっていることだ」と言い放つ。
いやいやサイバラさん、私はアナタほどのことは出来ていないよ^^;
あんな地獄を味わっても、絶対に家族を見捨てない、その責任感。
そうだ。彼女に備わっているのは家族を守り通す責任能力なのだ。
家を建てて、生活費を稼いでればそれで済む話ではない。
妻の責任とは、この先どんな事があっても、夫と子供を守り抜く、
決意と行動力の賜物。周囲に何を言われてもたじろがない強さだ。
ロクデナシをロクデナシと罵る毒舌の陰で、折れても倒れても救う、
なにかあればすっ飛んで行くその行動力。ないよ、今時の女には^^;
みんな自分のことばかり考えて、幸せにして貰うことばかり考えて、
腐った相手をもっかい立て直してやろうなんて、思いもしない(私も)
だから、こういう物語が必要なんだな、と思った。
しかしこの物語には、そんな説教くさい言い回しなど、ない(爆)
元・夫が死ぬまで病室はブラックな笑いに包まれ、湿っぽさは皆無。
だからこそ、あそこでボソッと云うカモシダの台詞が活きる。
当のキョン2も試写を観て泣けたという。サイバラの娘も泣いたらしい。
いや、決して泣かせようという演出ではない。泣けてきちゃうのだ。
おバカな同志が、あんなにやせ細って、自分より先に、逝ってしまう。
サイバラ自身、どうしようもなくカモシダが好きだったんだと思う。
こんな奴のどこが!?と運命を呪いつつ^^;おそらく大切に思っていた、
その「戦友」との別れが、辛くないはずがない。夫婦って初めは惚れた・
腫れた・着飾った・ブチ切れたを毎回繰り返し、そのうち相手の全てを
網羅すると、あとは穏やかな関係に落ち着き恋愛感が薄れてゆくもの。
そして、いつからか「同志」あるいは「戦友」のごとく友愛や愛着のような
男女を越えた感情が芽生えてきて、最期までヨロシクね。と寄り添い…
これだけおかしなサイバラ家だが、その総てをやってのけたんだもの。
さすがだ、毎日かあさん!!サイバラさん!!
(ブンジもフミも可愛いなぁ♪おっとしゃーん、おっかしゃーん、って^^;)
酒を憎んで家族を愛する
先日観た『酔いがさめたら、うちに帰ろう』が、鴨志田穣自らアルコール依存症と向かい合う闘病記ならば、元妻西原理恵子の漫画エッセイを原作とした今作は、克服を待つ家族の闘病記という意味合いが強い。
裏切りの繰り返しにウンザリしながらも、受け入れる奇妙な絆を自虐的に面白可笑しく、そして、ホロリと描く家族像は西原節が冴えていて、時に笑い、最後は涙が零れた。
親子を通して、だらしなくて甘えん坊の男と尻を叩いて飯を食わせる自立した女という、男には胸の痛い男女関係の悲喜こもごもこそ、西原自身の永遠のテーマである家族愛を凝縮した作品と云えよう。
故にその後、中毒が悪化し、戦地でのトラウマが肥大し、狂っていく模様が際立ち、この病の恐ろしさを浮き彫りにさせる。
約束を破ったダメ亭主を呆れ顔で罵りながらも、心の奥では信じている距離感を実際に元夫婦だった小泉今日子&永瀬正敏が表現し、何とも云えない夫婦の気まずさにお互いの本音が宿っている。
現実から逃げる男と、待ちながらも進む女が同じ方向へ向かう時、初めて愛ってヤツが生まれ、それが輪になり、広がっていく事が家族なのかもしれない。
ドタバタ慌ただしい中、両親以上に絆がしっかり成長していく幼い兄妹の笑顔を目の当たりにした時、混じり気の無い涙を流している自分に気付く。
作者がさり気なく本音で描いているから、我々もさり気なく純粋に観られる。
偽善も悪意も優しさも全て詰まった愛の世界。
西原ワールドが一切、眠くならない理由がわかったような気がした。
では最後に短歌を一首
『宵(酔い)の果て 握るフォーカス 藍(愛)のそば 好きだからこそ 嫌いにならなきゃ』
by全竜
ふ~~
子供がアニメが大好きで観に行きたいと言うので一緒に行きました。
子供は8歳・・・・子供と一緒に観るには早すぎたかも。
うちの子は男の子だからかもしれませんが途中で飽きてました。
親子で観る映画と思ってましたが、1人で行けば良かった・・・
映画の内容は良かった!
特に永瀬さんは素晴らしいと思いました!!
元々、御夫婦の2人だけあって結婚してた時もこんなだったんかな~とか思いながら観てしまいました。
子供役の2人も凄く良かった!!
ただ・・・小泉サンのお母さんは・・・
小泉サンにお子さんがいないからか・・・
でも”毎日かあさん”って感じで良かったっちゃ~良かったです。
ただ、やはりせっかく鴨志田サンが依存症を克服して、
家族の形が出来たのに、癌と分かった時は悲しかった・・・
実話だからか尚更、西原サンの気持ちを考えると苦しかった・・・
DVDが出たら今度は1人でゆっくり観たいと思います。
家族のおもしろ群像
試写会にて・・
ひとことで言えば、面白かった。
最終的には、悲しい事もあるけど、
前半の、子供たちとのやり取りは、笑えたな~。
ママ友たちとの交流も、クセのある配役でよかった。
永瀬のダメっぷりや、病気が進行していった姿も
「あれ?こんなに上手かったっけ?」と思ったり。
ただただ、小泉が大画面に映ると
かわいく見えたり、
恐ろしく老朽して見えたり(特に、夫の病気の宣告の時)
年月って怖いな~(自分もそうなんだけどw)
ともあれ、子供たちにも救われてます。
特に、サザエさんの「カツオ」のような長男。
当事者なら、腹だしさこの上ないけどw
本当に『家族』のようになっていたし、
悲しい事も、お涙頂戴にしていなかったのがいい。
正直、なにか大がかりに進むわけじゃないので、
劇場鑑賞でなくても可です。
もし観るなら、割引鑑賞をオススメします。
泣けた、、
自分に似ている環境で、夫の何度いっても、やめられない無駄遣い。
ここでは、、お酒となっているけれど、、
無駄遣いも、、ボーナスをつかってしまうとか、、今年は離婚まで考え、
離婚届を書いてもらったりと、、、
ただ、、私に収入がないので、ふみとどまってしまって、、
自立したら、、違うのになぁ~とか。
離婚届を渡したところは、、本当にあ~私だったら、、ながされてしまうかも、、、。
子供たちも普段は、、面白いことをたくさんするのだけれど、、
離婚してから、父を思い、、あいたいと、、無謀なことをするところは、、
自分の子たちもするかも、、と。
警察に母さんが迎えに行ったところは、私も同じことをするな~と。
がんで夫を迎え入れ、生活していくところは、、今の父が、がんと宣告されているだけで、身近なことで、誰にでも起きる病気で、つらさが、、、
元戦場カメラマンの夫は、戦場のすごさでか、幻をみるところは、実際に今でも戦場はあるのだな~と。
アニメの感覚で楽しいだけかとおもったけれど、考えさせられることがたくさんありました。
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