「惜しいなぁ・・・ もったいないなぁ・・・」のぼうの城 こまじぇさんの映画レビュー(感想・評価)
惜しいなぁ・・・ もったいないなぁ・・・
せっかく2時間40分の長尺なら、もっと「タメ」のある演出を心掛けてほしかったのと、そもそも映画用脚本の完成度が低い部分があって非常に残念であった。
九州・岩屋城の攻防戦を見るまでもなく、戦気旺盛な城を攻めるのは容易な事ではない。しかし、団結力・戦闘意欲が低下し疑心暗鬼に陥れば、容易に落城してしまう。忍城の攻防戦は「のぼう様」と呼ばれ百姓から慕われるバカ殿様がいかにして、立てこもる3000人を統率するかが見ものであるが、
このあたりの演出が淡泊過ぎた。
脚本上の不味い点、例えば正木丹波が山田帯刀を倒した後の一言「下げたな」、原作を読んでないと何のことか分からない。なぜ、家老とはいえ家来である丹波が「長親!」と呼び捨てにするのか?さっぱり合点がゆかない。
坂巻靭負の戦略・戦闘も原作の方が、大いに面白い。 残念。
特撮は古式蒼然…水しぶきのスローモーションは不要。 残念。
野村萬斎、上地雄輔:好演、佐藤浩市:凡演、グッサン:ミスキャスト。
とは言え、退屈することなく最後まで一気に楽しめる。
やっぱり、惜しいなぁ…
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