「子役ちゃんたちに注目」SUPER 8 スーパーエイト Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
子役ちゃんたちに注目
エンタメ重視の私がこんなことを言うと 説得力ゼロですが、作品のインパクトよりも ストーリーをよく見ながら作品を受け止めると なかなか良い映画だったと思えます(私は)。
上映前の AMBLINエンターテイメントの『E.T.』画や、劇中に 子供たちが自転車移動が多いことで 『E.T.』をイメージする方。 1979年という時代背景や音楽が『スタンド・バイ・ミー』のような空気だったり、主人公・ジョーの友人、チャールズが着てるイエローレインコートが 『グーニーズ』のマイキーを思い起こさせたりと イメージが先行するとつい それ(過去の名作)を求めてしまいがち。 現代風のSFXをすべて取り込むと、ストーリーが崩れてしまうから あえて“昔っぽくしてる”(撮影方法)部分もあるなと感じたり、また「スーパー8」という 8ミリフィルムを通して広がる 人間模様や出来事を “全部は見せない”という志向で観客に想像させる演出もあって、地味だけど オリジナリティもある作品だと思います。
主人公のジョーを演じた ジョエル・コートニー。 純粋な心を持ち、悲しみを内に秘めている男の子を 好演。 だんご鼻がキュートな彼、劇中 ゾンビの演技指導のシーン(プレビューにもありました)、その際の 「oh my god, yeah, that’s really good」の表情に 男を感じたのは私だけ?(決して ロリコンではありません、笑)冒頭の法事シーンから始まる 「悲しみをどう表現していいか分からない ジョー」の演技に気持ちを沿わせて鑑賞しないと、激しい爆破シーンなどに 集中力をかき消されてしまう恐れがあるので 要注意です。 ちなみに私は ジョーがママの思い出を語るシーンで泣けました。。
ジョーが思いを寄せるヒロイン・アリス役に エル・ファニング。 透明感のある外見とは裏腹に 滑舌のハッキリしたオバチャン喋りがちょっと笑えましたが、要となる部分で しっかり演技を見せてくれる、ある意味すごい女優さんだと思います。 この先 ダコタお姉ちゃんを超えるか? …でも だんご鼻ちゃんだからなぁ。。。笑
その他、子役の皆さんも 大人の皆さんも頑張ってました。 そんな中、個人的に注目したいのが ジョーの友達・爆竹大好きキャリーを演じた ライアン・リー。 何でしょう、な~んか気になってしょうがない男の子。 昔観た『ホーム・アローン』のマコーレー少年系の動きが コミカルでそこにいるだけで面白い子。 これからの活躍が楽しみです。
「昔書いた脚本に あまり着色せずに撮ってみました」という感じのする本作品。 これからを担う子役ちゃんたちの 光る演技に注目したい一本です。 作品評価3.5、+子役ちゃんたちの評価 0.5。