「ザ・良作」SUPER 8 スーパーエイト MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
ザ・良作
公開当時謎の深まる予告編が好きすぎて公開日を待ち続けていた。初日に部活をサボって劇場へ足を運んだが、このように映画ファンならば注目するに違いない売り出し方法は流石J.J.エイブラムス監督だ。
本作の主人公が子供であることや、時代設定も1979年(確か)ということでやはり思い浮かぶのが「E.T」。かなりオマージュを捧げているようで、「E.T」のスピンオフかリメイクではないかと疑ったほどだ。結局は別のエイリアンものだったが、子供ならではのストーリーと、子供ならではのやり取りや行動が面白く、自身の小学生時代のあれこれを思い出してしまうような共感を得られた作品だった。しかし、子供たちが主人公だからといって、サスペンス要素や謎解き、「彼」の正体や列車の脱線シーンなどには一切の手抜きはなく、丁寧によく練ってある構成であり非常に見ごたえがある。
正直なところ「E.T」のような感動には程遠いほか、予告編ではシリアスで頭を使いそうな雰囲気に思えたが、実際にはかなりメジャーなテイストで、鑑賞前に抱いていた本作の印象をガラリと変えてしまったなど個人的には引っかかる部分もあった。しかし、楽しめるということについては間違いない。SF初心者にも安心して勧めることができるような作品だ。
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