劇場公開日 2011年8月27日

「お勧め!!」神様のカルテ maro2さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5お勧め!!

2011年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

8月27日封切りでした。で、僕はサークルの後輩の女の子と2人で29日に見に行きました。デートみたいですけどそんなにいいものではありません(笑)。月曜のお昼に行ったので来ている客は僕みたいな夏休み真っ盛りの大学生かおばちゃんたちだけでしたね。3日目にしてはお客さんが結構少なかったので興行収入が気になるところです。

宮崎あおいが大好きなんですが、思ったよりも落ち着きすぎているというか、原作のハルはもっとピョンピョンしてるイメージなんですが、宮崎あおいらしい、清楚さが目立ちました。最初のほうはそこに少し違和感を感じてしまいましたが後半では慣れました。

映画の内容は基本的に原作に忠実でした。若干、家(古い旅館を利用した共同宿舎のような家)の記述が少ないので学士殿とかの影が薄いです。という理由で原作を読んでない人からすると、お前ら誰だ、って感じかもしれません。ましてや学士殿が故郷に帰るシーンとかも、もっと学士殿の文学オタなところを披露してからじゃないとイマイチ面白みがなかったと思うんですよね~。なんだか唐突でした。でもまぁ感動的な仕上がりにはなってたと思います。映画は音楽があるところが強みだなぁと改めて思いましたね。笑いどころもしっかりとあって、観客のおばちゃんたちが爆笑してました。泣きどころも数か所あって、僕は泣かなかったですけど周りの人たちは泣いてました。一緒に行った後輩の女の子も泣いてました。

まぁ僕は演技の良し悪しは良く分からないので特にそこについては言及しませんが、僕は加賀まりこさんの演技がとても良かったと思います。加賀まりこさんが演じる末期がんの患者の遺書は、ズルイなぁと思ってしまうほど泣かせにきてました。あれはズルイです。ギリギリ泣かなかったですけど泣きそうでした。原作には無かった「神様のカルテ」というフレーズも出てきました。あぁ、神様のカルテってこういう意味だったのか、と理解したところでググッときました(我慢しました)。

で、・・・あれ!???

原作で俺が感動した部分がないっ!!!

『神様のカルテ』(1巻のほうです)で、大学病院に行って最先端の医療を学んで現在では治せない多くの病気を治療する方法を研究する道と、今まで通りに地方病院で馬車馬のように働きながら無力感を味わい続ける道とで悩み苦しんだのち、病院からの帰り道でハルと並んで歩いて、「これでいいのだ」と思いいたるシーンが映画にはありませんでした。なんてこったい。ずっとそのシーンがくるのを待っていたのに!!それが一番ショックな出来事でした。う~ん、あのシーンは必要なシーンだったと思うんですけどね。

でも自分の実感と周りの観客たちの反応を見る限り、みんな満足していたようです。一緒に行った後輩は「あたし、バレないようにしてましたけど、3、4回は泣いてました」って言ってました。地味な原作の割に、効果的に泣き所を作っていたので、僕は映画として評価されていいと思います。まだ観てない方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか!?

maro2