「あり得ない楽しさ」ステキな金縛り KGRさんの映画レビュー(感想・評価)
あり得ない楽しさ
「もし、幽霊が証人になるとしたらどういう手続きが必要でしょう。」
「三谷さん、それはあり得ません。」
「そうなんですけど、仮に、仮にですよ、証人になるとしたらどうでしょう。」
「三谷さん、それは絶対にありえません。」
リサーチを重ね、絶対にありえないことをありえさせてしまう面白さというか、ばかばかしさというか、西田敏行のはじけっぷりも相まって面白かった。
セリフも細かく、例えば「アルプス一万尺」「ヤンキー・ドゥードゥルなんですけど」のようにどうでもいいような気配りが楽しい。
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怪しい陰陽師:安倍つくつく(市村正規)、タクシー運転手:占部薫(生瀬勝久)、ウェートレス:前田くま(深田恭子)、コールガール:悲鳴の女(篠原涼子)、法廷画家:日村たまる(山本亘)、売れない役者:村田大樹(佐藤浩市)、速水を看取る医師(唐沢寿明)などなど、チョイ役でも個性派がずらり。
各キャストのとぼけた演技はさすが。
見えているものが見えてない、あるいはその逆など、見ていて楽しい。
個人的には浅野忠信が嵌った。
犬はちょっと嫌がってました。
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