「.」ステキな金縛り 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
.
クリックして本文を読む
自宅(CS放送)にて鑑賞。三谷幸喜脚本・監督作。この監督の法廷モノと云えば、自らの劇団の人気舞台で中原俊が監督した『12人の優しい日本人('91・三谷幸喜脚本)』を想起するが、アチラは架空の陪審員裁判劇で物語も終始法廷内。本作は法廷だけに留まらず、サイドストーリーも盛り込みスケールアップし、盛り沢山な内容。ただ相変わらず色々詰め込んだ感があり、個々のエピソードが薄っぺらく取って附けた様。親子愛のシーケンスもわざとらしく諄い。ラストもダラダラし冗漫気味。もっとサラッと終わった方が後味が佳い。60/100点。
・劇中、小日向文世の“段田譲治”の件りで登場するF.キャプラの二作──法廷で正義を貫く『スミス都へ行く('39)』と天使が物語の核となる『素晴らしき哉、人生!('46)』は、恐らく本作に大きく影響を与えていると思われる。
・三谷組常連の戸田恵子、他作ではコールガールや派手な役回りが多く、その意味で本作での地味で不気味なしかばね荘のおかみ“猪瀬夫人”は印象深い。そして何より、前作『ザ・マジックアワー('08)』と同じ役所の佐藤浩市──“村田大樹”のファンになりました。
・鑑賞日:2013年2月3日(日)
コメントする