ぼくのエリ 200歳の少女のレビュー・感想・評価
全64件中、61~64件目を表示
美しくも恐ろしい無垢
以下twitter(@skydog_gang)への投稿よりコピぺ――
無垢と耽美が同居する空気感、そして「語らなさ」の塩梅が絶妙。
極端に浅い被写界深度と北欧独特の風景が大きなプラスになって、雰囲気だけで既に及第点を軽くクリア。
吸血鬼もののルールをしっかり踏襲しつつ、ジュブナイルもの、(正確には違うものの)ボーイミーツガールものとして素晴らしい見応え。
すみませんが『トワイライト』なんて目じゃないよ…
『トワイライト』ファンには申し訳ないけど、この『ぼくのエリ』を見たら『トワイライト』はほんと子供だましっていうか、言葉は悪いが相手じゃないって感じです。モチーフは全く同じなのに。まあ、ターゲットも違うわけですし、別に『トワイライト』をおとしめるつもりもありませんが、どうしてもそう思ってしまう。それほど唸るのがこの作品。
恋ではあるけど、甘いロマンスじゃない。あくまでもダークに、そして残酷に。ラストはすがすがしいカットとは裏腹に、少年がやがて最初の老人のような運命をたどることになるのではと思うことは想像に難くない。雪の降る北欧の寒々しい雰囲気が物語にベストマッチ。
厳寒の冬景色のなかに、ぽつんと小さな恋の温もりを感じる
同じくヴァンパイアと人間の恋物語を描いた『トワイライト・サーガ』シリーズとはかなり趣が違う。本作はファンタジーではない。幼い恋をとりあげながらダークだ。
陰惨な事件は、生きるための狩であり、夢とか希望とは無縁の現実的な行為だ。
クラスの仲間からいじめを受ける少年と、世間の目を欺きながら生きながらえる少女、このふたりが徐々に惹かれ合っていく様は、社会に対する反発の裏返しであり、社会からの逃避だ。その出会いと恋の芽生えは大人たちの目から見れば危ういが、幼いふたりにとってはたったひとつの逃げ場所なのだ。テーマとしては「小さな恋のメロディ」(1971)の趣である。
本作のトーマス・アルフレッドソンもマーク・レスターに負けないくらい、透明感のある瑞々しさがあり、幼い少年のナイーヴさもよく出ている。リーナ・レアンデションの方も、姉さん女房的なしっかりした顔立ちだ。血の飛沫が妙に美しく…続きを読む
原題は〈正しき者を中に入れよ〉
日本語タイトルは、どうかな。原題は〈正しき者を中に入れよ〉
吸血鬼の言い伝えに〈初めて訪ねた家の中には、その住人に招かれないと入れない〉というのがあるらしい。
この映画では、主人公の少年が吸血鬼の少女を受け入れるかどうかが描かれる。
舞台は、1982年のスウェーデン。テレビニュースで、ソ連のブレジネス書記長の名前が出てきたり、レコードやカセットテープの時代。ちょうど、ルービックキューブが世界中でブームになった頃らしい。
12歳の金髪の美少年オスカーは、いじめられっ子。母子家庭で、家で一人のオスカーは、ナイフを手にして、いつかいじめっ子へ仕返ししてやりたいと思ってる…。
小さな町に、殺人事件が起こる。町が騒がしくなる中、いつも通り、夜のアパートの中庭で一人遊ぶオスカーは、黒髪で青い瞳の美少女エリと出会う。最近、父親らしき中年男とオスカ…続きを読む
全64件中、61~64件目を表示