「良い意味で地獄な世界」ぼくのエリ 200歳の少女 ローラさんの映画レビュー(感想・評価)
良い意味で地獄な世界
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冷たい温度の画面と、少し歪なストーリーが良かったです。もう少し上手くやると観る方がすっと納得するのに微妙にそうしないところとかお国柄なのかワザとなのか分からないけど、その喉の通りにくい感じが不穏で良い所だと思いました。
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以下ネタバレ有
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物語のスタートが主人公の執着地点なのが切なく、希望だと思って掴んだ道は地獄の道で、エリも分かっていて利用していて、諦めてるのに少し諦めきれてないそれが地獄な世界。
主人公の2人のビジュアルが美しすぎないのも良い。恵まれた家庭環境ではないけど愛が1つもない訳ではない微妙な家族の関係も映画の気持ち悪さのピースになってて、これが虐待をされてるとかだと観てる側もあ〜エリと一緒に行ってよかったのかもと思えそうなところだったけど、そうでないのがなんだか絶妙。
虐めがピークになった弾みで最後の展開になったけど、あと少し我慢したりあと少し違う勇気があれば普通の世界で生きられたとゆう後味の悪さがむしろこの映画のテーマだったのでは、、、と個人的には思いました。
いじめられてるオスカーは、エリが恋人になってくれると分かってから自信が出て、エリに上からで少しムカつく態度を取るんですよね。そのシーンもオスカーをとりまく環境や土地の閉塞感や歪みをとても感じる。そして孤独がいかに人の心を蝕み脆くさせるのかとゆうのも心にしみた部分で、長い年月を生き強い力を持ったエリですら1人では生きていけず、誰にもいじめを打ち明けられなかったオスカーは真っ暗な道に落ちてしまった。
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