劇場公開日 2010年9月25日

「女性視点の青春」君に届け kenMaxさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0女性視点の青春

2015年9月11日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

楽しい

単純

随分前に録画してあったものを観ていなかったので、整理のため観てみました。
日頃、ラブストーリーはあまり観ないので、それを踏まえてご参考までに。

観る前は、三浦春馬の演技力に不安があるけど多部未華子が主役なら耐えられるはずと思って観始めました。
観ていてすぐに気付いたのは、今の三浦春馬よりもこの頃の方が自然に演技が出来ているということです。
多部未華子(黒沼爽子)は、リングの貞子のあだ名を付けられたキャラですが、相変わらずの演技力でモノにしています。
三浦春馬(風早翔太)はかなりの好青年という設定です。もう女子にはたまらない、爽やで人気者の理想の男子です。
ここまで完璧感のある男子となると観ている方としては若干引きますが、そこは黒沼爽子のキャラのおかげか上手くバランスが取れているように感じました。
風早のアプローチにも鈍感な爽子は気付かずにホケーとしている辺りは面白いです。

三浦春馬は、この頃の方が自然に演じられているように感じます。最近は役の難易度も上がっているためか、演技力不足を感じさせます。
たぶんですが、彼は設定が難しい役柄ではなく、こういったサラッとした役が一番合っているように思います。
演技力に定評のある俳優をメインに据えて、同列として盛り立てるポジションが良いのではないでしょうか。例えば、藤木直人のような感じです。
最近の"永遠の0"や"進撃の巨人"なんかは合わないと思いました。

多部未華子は、元々演技力のある俳優なので今作でも安心して見ることが出来ました。
漫画が原作のキャラクターだったのでちょっと特徴的な役柄でしたが、貞子っぽさが出てて良かったですw
こういう役、得意ですよね。後半では髪を後ろで束ねたりして変化を持たせていました。

一番驚いたのは、蓮佛美沙子の演技力です。
何度か映画で観ていますし最近はドラマの主役をやっていますが、この人は凄いです。
今回のキャストの中ではズバ抜けて演技力があります。
この人の演技を見るためにこの映画を観ても良いぐらいの俳優です。

ストーリー自体は、冴えない女子高生が人気の男子と相思相愛になるという良くあるものです。
全体的に女性視点で描かれていますので、男性から観るとちょっとなぁと思う所もあります(私は男性です)。
ただ、主人公は貞子とあだ名が付いている割にはイジメという程でもない設定で、ちょっと不思議な感じです。
クラスで浮いている女子2人と友人になり、その2人が真っ直ぐな性格なので爽子との関係は面白いです。
深い友情の物語とも言えます。
やっぱり10代の男女に観てもらいたい感じですね。

以上、オッサンが観た感想でございます。

kenMax