「山を愛し山に生きる」岳 ガク 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
山を愛し山に生きる
2011年。
山のシーンが綺麗です。
標高3000m級の八方尾根、奥穂高岳、立山連峰で実際に撮影が行われたそうです。
映画を観ての第一番の感想は、
「山は見るもの、眺めるもの」
私のようなヘタレは、とても登るもの・・・じゃない。
主人公の登山家で山岳救助ボランティアの島崎三歩。
小栗旬が笑顔一杯で明るく演じています。
沢山の「山の死」と向き合いながらのこの底抜け明るさ・・・
漫画が原作なので、三歩はヒーローなんですね。
死と向き合う毎日に笑顔が弾蹴るのも、お腹いっぱいスパゲティ・ナポリタンが食べれるのも、三歩ならではのポジティブさです。
もう一人の主役。
警察官で女性ただ一人の山岳救助隊員の椎名久美(長澤まさみ)
かなり猪突猛進。
隊長(佐々木蔵之介)の命令も無視して、無茶苦茶にムチャヤリまくりです。
久美は怪我したり、無謀に命令無視して、ヘリコプターから飛び降りたり、
もう警察官とはとても思えない(笑)
第一、女の非力で男担ぐのって無理すぎます。
ついでに男の三歩だって、男性と椎名久美と二人背負うのは、絶対に無理ですね。
でもイイんです、そんなこと。
山がそこにあって、登りたい人がいて、事故死する人が沢山いる。
だから山岳救助隊が必要で活躍出来るのです。
山に登っても世の中の何の役にも立たないけれど、ただただ3000m超えの山に
登る人の気持ちには共感します。
上高地の河童橋、北アルプスの立山連峰・・・
北アルプスは富山県、岐阜県、長野県、新潟県の4県にまたがる山脈ですが、
出来ることなら長野県に住んでみたいと本気で思いました。
「雪山賛歌」だし、登山の技術的には多少変でも、
映画なんだから、エンタメなんだからイイのではないかしらね。
小栗旬くんが好青年で、長澤まさみちゃんが可愛くて、楽しかったです。