ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える : インタビュー
2011年全米上半期ナンバーワンヒットの座をゲットし、現在は前作が打ち立てた全米コメディ映画史上ナンバーワン記録を猛追中の「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」。前作を上回るスケールの騒動に巻き込まれる主演3人、ブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィアナキス、エド・ヘルムズが作品の魅力を語った。(構成・文:編集部)
ブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィアナキス、エド・ヘルムズ
「僕らはみんな興奮し、この作品をやることに決めた」(ヘルムズ)
ラスベガスでの“史上最悪の二日酔い”から2年。それは「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」でついに国境を越え、タイのバンコクに舞台を移し、さらにハードで悪趣味な大騒動を展開することになる。
「それが、僕らがこの作品をやった唯一の理由だよ。今回の脚本を読んだらすぐに、この映画が前作よりずっと冒険しているのが分かった。そのことが、本作をエキサイティングで面白くてクールなものにしている。僕らはみんな興奮し、この作品をやることに決めたんだ」と、ステュ役のエド・ヘルムズは語る。前作では、目が覚めると歯が抜けていた歯科医が、今回の花婿。今作では……目が覚めると、顔にタトゥーが彫り込まれているという事態に陥るのだ。
前作「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」は、2億7730万ドルという全米コメディ映画史上最大のヒットを記録した上に、ゴールデングローブ賞作品賞(コメディ/ミュージカル部門)の受賞を果たす。監督を務めたトッド・フィリップスはもちろん、ハチャメチャなトラブルに見舞われる主人公たちを演じたブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィアナキス、エド・ヘルムズらの人生を大きく変えた。「経済的に儲かるものに関わることで、僕らはみんな明らかにビジネスでのチャンスを得ることになった。それがなければ会えないような監督と会ったり、チャンスに足を突っ込むことが出来るようになったね」と明かすクーパー(グループのリーダー格、フィル役)は、そうした変化をそれぞれが経たからこそ、「お互いにまたこうして会えることになった」と仲間たちとの再会を喜ぶ。
今作でもトラブルの源であり、目が覚めると頭の毛がなくなってしまうアラン役のガリフィアナキスは、前作のヒットを「正直言って、そこには新鮮なジョークがあったんだと思う」と分析する。
「驚きのあるジョークと無名の人間が映画に出ていたことにも、なにかあったんだと思う。予告編が本当に素晴らしくて、それが口コミで広がったんだ。そして人々が夢中になっていった。なぜならマイク・タイソンがフィル・コリンズを歌うのは、とてもあり得ないからね(笑)」(ガリフィアナキス)
そしてクーパーも「ハングオーバーというアイディアは万国共通だ。文化的に超越しているというのがある。この映画にはフィジカルな(肉体が示す)コメディがある。言葉以上にね。だから英語圏の国以上に可能性を広げたんだ」と続ける。クーパーの言う“フィジカルなコメディ”とは、小さい子どもから大人までを笑わせるある種の“下品”なことだったりもする。今作で彼らと行動を共にするサルが見せる淫らなジェスチャーは、まさにその真骨頂。「(下品なシーンに観客がどう反応するか)僕らも興味津々だよ。なぜならその部分に関してかなり限界を追求したからね」とクーパー。だが結果としては、前作が打ち立てた全米興収記録に迫ろうかという大ヒットを続けているのだ。
「僕の両親はこの映画を見られない。それは間違いないね」(ガリフィアナキス)
前作をはるかに超えるハチャメチャぶりとクレイジーさ、またもや「ハングオーバー!!」が日本の映画ファンを大いに笑わせるに違いない。