劇場公開日 2011年7月1日

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ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える : 映画評論・批評

2011年6月21日更新

2011年7月1日より丸の内ピカデリーほかにてロードショー

前作の面白さ、悪ノリをしっかりと踏襲したボンクラ3人衆のタイ珍道中

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本国アメリカでは設定通り2年ぶり、DVDスルー騒動もあった我が国では1年ぶり、と妙に開いたタイムラグ。これが観る側のテンションと関係するか、という不安もあったが、最悪の状況を連絡する前作同様のオープニングで一気にフッ飛んだ!

泥酔状態から目覚めると、花婿……ではなく義弟が行方不明。前歯がない……のでなく、顔面にマイク・タイソンと同じタトゥー。そして、ホテルの部屋をうろつくのは虎……ではなく猿。つまりは、舞台を前作のラスベガスから微笑みの国・タイに変えただけのプロット。それでもここまで面白いのは、「前作のレベルを越えるのでなく、前作のレベルを落とさない」という監督の意志通り、完全に“「ハングオーバー!!」ファン感謝祭映画”にした、スタッフの潔さとサービス精神にほかならない。

R指定ならではのアブないネタやら、中国マフィア役のケン・チョンのラビット関根を思い起こさせるクドい芸風やら、証拠写真のネタばらしエンディングまで、いかに前作の悪ノリを踏襲するか。そこに今や名匠のニック・カサベテス演じるタトゥー職人やナイトクラブのニューハーフなど、裏スポットを散りばめ、ボンクラ3人衆のタイ珍道中が完成。単純にみえて、かなり練られた脚本だが、キャストが完全にモノにしたキャラなど、シリーズとしての醍醐味に助けられているのは否定できない。このパターンで、もう1作はイケそうだが、タイソンの“乱入”はもう結構です。

くれい響

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