「強盗の恋」ザ・タウン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
強盗の恋
4人のプロ集団。リーダー格のダグ(アフレック)、殺人を犯し9年間刑務所に入ってたジェム(ジェレミー・レナー)、車を盗む天才グロンジー(スレイン)、そして目立ってないが配電盤を壊すなどのメカ担当デズモンド(オーウェン・パーク)だ。さらに彼らプロの強盗団を陰で操ってるのが花屋のファーギー(ピート・ポスルスウェイト)。ポスルスウェイトはこの映画が遺作となってしまったが、花屋でありながら、仲間意識が強く、マフィアのドンみたいに怖い。これがまた素晴らしいキャラなのです。
コインランドリーでクレア(ホール)に接触するが、たちまち彼女のことが気に入ってしまったダグ。度重なるデートでは突如ジェムが現れたりするが、彼はクレアに刺青を目撃されてる。ダグがサッと首の刺青を隠す辺りはなかなかいいシーン。しかし、クレア情報からではなく、配電盤からデズモンドが疑われ、4人ともFBI捜査官フローリー(ハム)にマークされた。FBIと強盗集団との騙し合い、対決が面白い。強盗団は仕事の最後に漂白剤を撒き、彼らの指紋やDNAを跡形もなく消し去るのだ。
恋の行方はそれほどの緊迫感はなく、ダグの元カノでジェムの妹クリスタ(ブレイク・ライヴリー)が結末へのカギを握っていた。尻軽でジャンキーな女で、後ろめたいことだらけなため、FBIの誘導にころりとスタジアムの売上金を狙ってること教えちゃうんだから。
銃撃戦の末、命を落とさなかったのはダグだけ。生活を変えたい。この町から出たい。強盗だとばれるまでは一緒に行くという約束してたのに・・・。ダグは一人でフロリダへ向かう。そして、彼女の花壇に現ナマとオレンジを残し・・・。
去勢するぞ!とか、カマ掘られるぞ!とか、どんな脅し方なんだよ・・・と思わず苦笑してしまう場面もチラホラあるが、仲間は決して売らないと結束の固さ、ダグとジェムの友情など見どころはいっぱい。「晴れた日には誰かが死ぬ」なんて台詞も印象的だ。