「あしたの筋肉。」あしたのジョー ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
あしたの筋肉。
比べてはいけないが^^;あの沈艦ヤマト…の後である。
しかもジャニーズ俳優、山Pが丈ってどうなの…(汗)
ものすごい不安を抱えた公開待ちだった。
原作ファンというほどではないが、アニメは観ていた。
幾つ…だったんだろ?かなり子供のはず^^;なのに、
しっかりと覚えている。丈のお調子者で屈託のない顔。
山Pはハッキリいって丈と似ていない^^;
あの帽子も山Pは頭が小さいからすっぽり入ってしまい
丈のように頭に乗っかっているイメージではないのだ。
では力石はというと、あの身体作りはたいしたもの!!
伊勢谷の肉体に見惚れてしまった^^;カッコいい~vvv
アニメの力石はもっと目が怖くてオッさんぽいというか、
貫録があるというか…まぁ凄みでどっこいどっこいかな。
今回は二人ともかなりの役作りで臨んだことが分かる。
で、丹下のおっさん。。特殊メイクをやり過ぎ^^;なくらい
香川の顔が分からなくなっていたが、やはり上手かった。
もう、成りきり丹下♪という感じであの台詞回しも完璧、
リングサイドで「立て~!立つんだぁぁ~!じょおお~!」
っていう今時の若者でも一度は聞いたであろうあの台詞、
私は(また下らない話です)大泉洋が、水曜どうでしょうの
「試験に出るどうでしょう」の中でやっていた楯状火山(爆)
を思い出してしまうのだが…^^;
監督・曽利文彦はスポーツ漫画専門監督になればいい^^;
なんて思うほど、漫画から抜け出してきたような描写が
いっぱい。カウンターパンチを食らった顔の凄い歪み方や、
そこから飛び散る汗や血しぶきを、見事に再現していた。
まるでコマ割りをふったようなスローや静止のかけ方に
感動する間もなく、二時間の上映時間内で話はどんどん
佳境に入る。そして訪れてほしいんだけど欲しくない(汗)
あのシーンに…。
その瞬間、隣で観ていたオバサンが「あっ!どしたのっ?」
と叫んだ。え?何オバサン…この話を知らないで観てたの?
あんなに有名なシーンなのに…(でも観てない人もいるよね)
そこまでの、力石の減量の過酷ぶりを観てきた鑑賞者には
…(原因はリング禍)哀しみが走る。あぁこれがボクシングか
と、何が何だか分からない子供心に強烈に残ったシーンだ。
(以来、ボクシングをすると死んじゃう!と本気で思っていた)
たかが少年漫画では終われない、ストーリー性の強い物語。
辛い汚い野蛮が付きまとう世界の中で、懸命に生きる魂の
叫びを、これだけ体現した物語を今の映画で作れるだろうか。
あの時代性、もあるんだろうが、過酷さの中になぜか愛橋を
たたえた場面が多く、走り回る子供たちや、ドヤ街の荒んだ
日常が夢物語のような世界観を持っている。だからといって、
白木葉子のオリジナルエピソードが必要だったかどうかは^^;
思えば香里奈もまったく似てないんだけど(汗)今回はだいぶ
力を抜いていて良かった(だって彼女、自分で闘いそうだもん)
で、もちろん続編を希望します。そしたらホセ、誰がやるの^^;
(いつも思うことだが、オリジナル尾藤イサオの歌が聴きたい!)