劇場公開日 2011年2月11日

「『左の脇をえぐるように、打つべし、打つべし、打つべし!』」あしたのジョー 51ですさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0『左の脇をえぐるように、打つべし、打つべし、打つべし!』

2011年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

冒頭から昭和40年代のころのダークな昭和の町並み、風景.....40年前は、こんな感じだったのか....同じ東京が美しく復興していく姿を描く ALWAYS 三丁目の夕日とは違った感じ.....
そして、あの懐かしいテーマが流れ、タイトルがデーンと現れた時ゾクゾク・・・・・、実写版ヤマトと同じく涙もの.....。
残念なのは、あの尾藤イサオの歌声が聴かなかった....。

この作品も原作に沿ってストーリが流れ、無理な詰め込み感もなく、アニメ版を知る私としては嬉しかった。
わざとだと思うが......要所要所の大切なシーンがカット・つなぎ合わせ編集さていた.....例えば、丹下段平からの手紙を破くシーンやパズルのように組み合わせるシーンが抜けていた....原作アニメ版を知らないと気がつかない......こんなシーンがジョーの楽天家ぶりを描写になるのだが.....もう少し楽天家に描かれていると良かったと思う.....でも....こんなもんか?

香川さんがあそこまでメイクして丹下段平を引き受けているが、どこまで原作に迫れるか楽しみだった。冒頭では、かなり意識して丹下段平の声を演じていたと思うが、真面目になり酒を断った辺りから普通になってしまったのは、残念!....恐らく、入れ歯が邪魔で潰した声で叫ぶのが難しかったかな?
香里奈が演ずる白木葉子もばっちり嵌っており....可愛かった。
津川雅彦も違和感なく、いい感じだった.....さすが大御所....。
賠償美津子......えっ!....こんなチョイ役???

なんといっても、伊勢谷さんが演ずる力石徹.....かなりの減量と体作りをしたそうで役者魂を見ました.....軽量シーン.....ガウンを脱いだ時のあの体には驚愕!!!....CGなのか???
そして、思ったよりも打ち合いのシーンが多く、人間の顔って殴られるとあんなに歪み変形するんだと驚いた....間違いなくCGね!
終始、ハラハラドキドキでストーリが流れるので休む暇なく一気に見れた感じであった。

エンディングで、もう少し盛り上がりは見せられなかったのかとも思うが、主人公が感動的に勝利できない原作なのだから....仕方ないところかな?
正直.....あまり、泣けなかった......
続編への期待も持たせつつ・・・・

51です