「邦題がおかしい それぞれの正義を扱った社会派作品」クロッシング willstrongさんの映画レビュー(感想・評価)
邦題がおかしい それぞれの正義を扱った社会派作品
毎日繰り返される強盗、レイプ、殺人・・事件の数々 その中で3人の主人公が三者三様の正義をもつ警察の視点で描かれている
正義とは何か この人間が作りだした難しく重たいそれは、それぞれの立場、価値観によって歪み、正しくもなり、誤りにもなる
人は理性や法により、本質や本能を押さえ込んでいるが、その本性となる野蛮さや残酷さが放たれたとき、それが正義なのか、悪なのかは見る人によって違ってくるものだと思う
またそれは簡単に放たれてしまうものでもあると思う
一人は家族を守る為、一人は友と恩義の為、一人は人を助ける為
角度を変えると、私利私欲に走るようにも見え、報復と怒りに我を忘れ暴走してる姿にも見える。
本題は冒頭に全て語られている言葉に集約されている
人はより良くなるか、より悪くなるか
クロッシングという、内容を把握していないようなタイトルをなぜ付けたかは疑問が残る まさに三人が交錯し影響を与え合うものではないし、交錯するのが本題ではなく映画としての演出なだけで、最近流行のクロスオーバーのような類ではないから
ただ内容もそうだが鑑賞時間の長さからも、3本分観たようなずっしりとした疲れを感じた 軽快に展開するわけでもないので見る人によっては好みが分かれると思う
邦題を批判しておいてなんだが、もう少しクロスしてもよかったのではないかな あと正義というものを描くのは、すごく難しいテーマであるから結局納得して見終えることはないと思う
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