劇場公開日 2011年1月29日

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「149分は長―い!しかも、解り難い苦痛の連続!」白夜行 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5149分は長―い!しかも、解り難い苦痛の連続!

2011年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

149分は長―い!しかも、解り難い苦痛の連続!
東野圭吾ファンには良いのか?逆にダメか?

今年に始めて見た邦画作品がこれで、期待していたものが、一機に崩れ去った。友達に
時間の無駄、人生の浪費とメールしたあの日を今も思い出す。

原作は、東野圭吾氏で、昨年末までで、累計200万部とも言われる、ロングベストセラーの映画化とあって期待に胸が少し踊っていた。

ドラマのTBSでも、2006年の1月から1クールで平均視聴率12.3%とまずまずの視聴率を獲得していた作品だけに面白さをつい期待し過ぎていたのかも知れなかった。

結果的には自分の映画観賞歴の中では、邦画部門ワースト5位入選の高得点をマークする作品だ。
主人公が、犯罪者の物語の描き方は、観客が感情移入するのが難しい為に、細心の注意を持って演出して行かなければならないし、つまり主人公の幼少期は長い時間をかける必要があると思う。すると、後が全体に急ピッチを上げて話そのものを進めて行かなければ、作品は終わらない。すると丸2年に及ぶこの、連載ミステリーの原作の持ち味を壊す事無く、作品に描いて行くと言う企画自体無理だったのかも知れないと鑑賞後になって初めて気が付いて見ても後の祭りだった。その点、TVは13話の連ドラなので、ゆっくり描いてゆく事が出来たのだろう。CMその他が有っても、映画の倍の時間を費やしてドラマを表現出来るその点が強みだったと思う。
加害者が実は本当はインナーチャイルドずたずたに傷つき、修復不可能なトラウマを抱えた発達障害者?心の病を患っている男女と言う事が出来るのだが、その姿を全面に持って来ない事には、原作者の意図が伝わらない作品に終わってしまうと思う。

高良健吾は巧い若手俳優だ。もう少し彼に芝居をさせてやっても良かろうと思った。

堀北真希は、『3丁目シリーズ』のあのズーズー弁の無垢な姉ちゃんとは全く、同一の役者さんがこれホントに演じたのと言う、あのラストの凍りつく怖さが忘れられない!!

鑑賞後最も気分が悪い最低な映画では有ったが、堀北のラストは忘れられないと言う意味で評価出来るラストシーンであった。
東野圭吾ファンには良いと出るか、ダメと出るか興味の涌くところだ!
映画のキャッチコピーは、『殺したのは、心』と有るが、『殺されたのは、私の心とサイフ』と叫んでみても、もう遅い!レンタルビデオさぁどうされますか?

ryuu topiann