幸福(しあわせ)の黄色いハンカチのレビュー・感想・評価
全16件を表示
古過ぎていい感じ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
女にフラれてナンパしに来た武田鉄矢、失恋旅行に来た桃井かおり、
謎のおっさん高倉健が北海道で出会い、行動を共にする。
前半はしょーもない男の武田が桃井にいやらしい事をしようとしたり、
2人の微妙な関係がコメディタッチで描かれるが、後半急に変わる。
高倉は前科者で、網走刑務所から出て来たところと判明する。
で、獄中離婚したが、出所の際に元妻に手紙を送っていた。
また自分とやり直す気があるなら、黄色いハンカチをかけておくようにと。
でももう再婚してるだろうし、見に行くのも怖い高倉は尻込み。
そこを桃井が激励し、強引に行く。するとハンカチかかりまくり。
良かったねってことで終了。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
桃井っていい女優だなと改めて思った。
武田と桃井が美男美女じゃ成り立たんかった映画かな。
とにかく武田はしょーもない。
今もいるんだろうけど、昭和の頃はこういうのがよくいたなあ。
その対照として、高倉はカッコよく描かれていた・・・はず。
でも平成の今見て見ると、高倉もたいがいカッコ悪い。
妻が流産してヤケクソになってるのも現代的に見ればカッコ悪いし、
勝てて当然のケンカを売って、チンピラを殺してしまうってのもww
ハンカチ上がってるはずないし夕張に戻るのが怖いってのはわかるが、
桃井に説得されて見に行く時の感じがまた最高にダサい。
アンタが嫌なら私が見に行く!とか言われてタジタジなってもてるし、
家に着いても目をつぶって一切のものを見ようとしない高倉。
子供か!多分当時はこの純粋な不器用さがカッコよかったんやろうなww
しかしこんだけ古いとそういった事も許せてしまう。
桃井の存在により全体にリズムが出てるというか、雰囲気が良い。
そのせいで何となく見入ってしまう
こういうのが映画たるものなんじゃないのかなあ。
最近の邦画はTVドラマと同じようなものが多い。
こういう壮大がないと言うか、言葉では言い表しにくいが。
ア○ルフィとかh○roとか、ただ遠出すればいいってもんじゃないよ。
【山田洋次監督による見知らぬ男女三人が不思議な縁で、共に赤い車で北海道を旅するロードムービーでありヒューマンドラマの逸品。何度観ても、ラストシーンは涙する作品でもある。】
◆感想<何度観ても、印象的なシーン><Caution!内容に触れています。>
・刑務所から出所したばかりの勇作(高倉健)が、食堂に入りビールと醤油ラーメンとかつ丼を注文し、ビールをコップに注ぎ一気に飲み干してから、醤油ラーメンとかつ丼を一瞬眺めた後に、醤油ラーメンを掻き込むシーン。
・失恋した欽也(武田鉄矢)が新車を購入し、北海道に行き内気な朱実(桃井かおり)と勇作出会い、ひょんなことから共に旅をするのだが、その中で欽也と朱実との関係性が変わって行く様。
ー 最初はやや軽薄な男として描かれる欽也が、同じ九州出身の勇作から説教されるシーン。そして、内気だった朱実が、勇作が刑務所に入った理由や、彼が愛した妻と泣く泣く別れた事や彼が刑務所を出所した後に、彼の元妻光枝(倍賞千恵子)に”ある事”を書いた葉書を出していた事を知り、徐々に積極的に勇作に対し、彼が元妻光枝に逡巡しながらも会いに行く気持ちを支える姿。ー
■再後半、勇作が車内で欽也に、自分と光枝が暮らしていた夕張炭鉱の家への経路を指示するシーン。
勇作は途中から顔を上げられなくなるが、欽也と朱実が町の一番奥の家に掲げられた数多くの黄色いハンカチが風に靡く風景を見た時の歓声(朱実は涙を流している。)と、勇作がゆっくりと洗濯物を干している光枝に近づき、彼に気付き、涙する光枝の肩を抱き家に入るシーンをロングショットで映し出すシーンは、何度観ても涙してしまう。
<今作は、縁の無かった男女3人の姿を描いたロードムービーの逸品であるし、ラストシーンを見るとどうしても涙が出てしまう、ヒューマンドラマの逸品でもあるのである。>
見どころ満載。 今となっては北海道のノスタルジー。 ドライブ中のト...
見どころ満載。
今となっては北海道のノスタルジー。
ドライブ中のトイレ問題。
桃井かおりの個性的な雰囲気。
高倉健のビールの味わい方。
武田鉄矢の話し方。
山田洋次監督は、俳優を映画の中で生活させちゃうから凄いです。
愛と「おかえり」を知るロード・ムービー
第1回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作。
第51回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・ワン。
Amazon Prime Video(プラス松竹)で2回目の鑑賞。
高倉健の不器用さがほっとけない感じを醸し出していて、身の上話を聞いてしまったら最後まで付き合うしかなくなる。
倍賞千恵子の美しさと演技も画面をぴしっと引き締めていたし、コメディーリリーフに留まらず成長ドラマがちゃんとある武田鉄矢や相手役の桃井かおりも素晴らしかったです。
ストーリーはとてもシンプル。ストレートだからこそ、最後には胸に染み入る静かで温かな感動がやって来ました。
北海道の雄大な風景が物語に詩情を添えて、ラストシーンも夕張の景色だからこその光景だな、と…。愛と「おかえり」の幸福を思い知らされる、すごくいい映画だと思いました。
[余談]
警察官役の渥美清は、贅沢な使い方のちょい役ながら中盤のいい風味となっていて、島(高倉健)が刑期を満了出来たのもこの人に捕まったお陰なんだろうなと想像出来ました。
高倉健といえば「不器用ですから」だけど俳優だからわりと器用
これは何度も鑑賞
山田洋次監督の最も優れた代表作
監督と脚本は『男はつらいよ』シリーズ『学校』シリーズ『家族はつらいよ』シリーズ『ダウンタウン・ヒーローズ』『たそがれ清兵衛』『隠し剣鬼の爪』『武士の一分』『小さいおうち』『キネマの神様』の山田洋次
脚本は他に山田洋次監督を師事し共に『男はつらいよ』シリーズや『釣りバカ日誌』シリーズにも携わった朝間義隆
第一回日本アカデミー賞作品賞の他数々の賞を獲得した日本を代表する名作映画
北海道で出会った3人によるロードムービー
恋人にふられたショックで仕事を辞め退職金で赤いファミリアを買い北海道への旅を始めた欽也
東京から釧路までフェリーに乗り釧路から網走にやってきた欽也はナンパをしまくりやはり傷心旅行で東京から北海道にやってきた朱美と出会う
欽也と朱美に加え勇作も同行することになり3人の旅が始まる
網走から帯広そして札幌行きを変更し夕張
殺人罪で刑期を終え出所した勇作は迷惑をかけた妻と別れていた
勇作は出所した日に夕張に住む妻に手紙を送った
「今も独身で自分を待ってくれるなら前に住んでいた人が立てた鯉のぼりの竿に黄色いハンカチをさげてほしい」
あえて食事を抜いて演技にのぞみ網走の食堂でビールを注文し両手で飲み干す高倉健の芝居は名シーン
ただ40代半ばで醤油ラーメンとカツ丼は頼み過ぎだと思う
僕は最近試したが食べ過ぎで具合悪くなった
欽也はよくこける印象
演技経験無しで挑んだ武田はこけかたがうまいが山田監督にかなりしごかれたそうだ
山田が誘わなければ金八も101回目も無かったかもしれないと思うと感慨深い
カニを食べるシーンでアドリブかましてそれがスタッフにウケて有頂天になった武田
それを面白くない桃井は「私は真面目にやっているのにウケるのはあんたばっかり油断できないわ」などと因縁をつけ2人が喧嘩するエピソード大好き
その怒りが収まらず朱美がファミリアの運転操作ミスを度々してしまい欽也が叱るシーンで「今日の君はずいぶんいいね」と武田が監督に褒められるエピソードも好き
それにしても普通俳優初挑戦の若い歌手に若手女優が喧嘩を売ったりするだろうか
南田洋子が『太陽の季節』で恋人役の当時大部屋俳優だった長門裕之を楽屋にわざわざ呼び出し「あんたミスキャストね」と言い放つわけだから昔は割とよくあることだったのかもしれない
今はどうだかわからない
酒も煙草もバンバンやるし自宅は全裸だとかそういうカミングアウトはするけど
先輩の女性俳優が駆け出しの男性俳優にガツンとかますことは今でも多少あるかもしれない
最後の黄色いハンカチがたくさん下げられているシーンはあまりにも有名だがそれに関する武田のエピソードも大好き
なかなか晴れずに撮影ができず近所の家に上がり込んで桃井と一緒にどんちゃん騒ぎをしていたってやつ
高倉健は真面目だから朝から夕方まですぐに演技ができるよう現場でずっと立っているというのに
新人だから本番でなかなか涙を流さず武田が困っていたら高倉健が別れの挨拶してくれてそれに感動して泣けることができたって話
高倉健って気配りの天才なんだよな
無口なイメージだけど若手に積極的に声をかけて演技しやすいように配慮してくれるらしい
全く惜しい人を亡くしたよ
それにしてもこんな40代半ばいまどきいないよ
自分の周りはもちろんのこと芸能界でも
なんか高倉健に比べると随分と軽い感じがする
昔の人って老けていたな
阪急のサードでヒゲにサングラスの人いたけどありゃ20代には見えないよな
たこ八郎演じるヤクザもんにキレる瞬間が一番かっこよかった高倉健
あと武田はそののち演技がどんどん上手くなっていくけど桃井は全然変わらないな
デビュー当時から完成されていたんだろう
技術云々じゃなくてそれが彼女の味ってもんだろう
あえて苦言を呈するならラストの武田と桃井のキスシーンはいらない
2人が手を握り合うだけでいいじゃない
桃井はともかく武田のキスシーンは画的に汚い
短めのオープニングクレジットでエンドクレジット無し
いい時代だ
配役
刑期を終え出所してきた元炭鉱夫の島勇作に高倉健
勇作の妻の島光枝に倍賞千恵子
失恋を癒すため東京から北海道旅行にやって来た小川朱美に桃井かおり
失恋を癒すため東京から北海道旅行にやって来た花田欽也に武田鉄矢
旅館の親父に太宰久雄
勇作との喧嘩の末に殺されるチンピラに赤塚真人
警官に梅津栄
警察署で泣く女に三崎千恵子
帯広のヤクザにたこ八郎
警官の渡辺勝次に渥美清
タイトルなし
昔から気になっていたタイトル。少し前に放送された「ガキの使いやあらへんで!」の「遠藤VS陣内 真の大根役者頂上決戦」で2人が演技バトルするテーマ作品として扱われていたのを切っ掛けに観る事とした。古い作品でもある事から、結末や粗筋は何となく知っている状態で鑑賞。
前半はコメディ色強めで観る人によってはイラっとする事が多くなる作品かもしれない。自分は桃井かおりさんが自動車を暴走させるシーンがキツかった。ただ、どこか影のある男の高倉健さんや、時々差し込まれる健さん、倍賞千恵子さんとの短い馴れ初めのシーンが結末への期待を膨らませてくれる。
中盤、高倉健さんの過去が旅の御供達に知られた辺りから作品の雰囲気が変わってくる。コメディ色は薄れ、健さんの過去が明らかになっていくが期待してた物とは少し違っていた。顔見知りの警察が健さんの事を凄く気に掛けてくれていたから、どんな理由で人を殺めてしまったのだろうと気になっていたが、ただムシャクシャして喧嘩相手の頭を地面に何度も叩きつけたという、とんでもない理由。ついさっき、たこ八郎さんの頭を車のボンネットに何度も叩きつけていたが止めが入らなけりゃ、とことんやっていたのかと思うと恐ろしい。刑務所で離婚話を持ち掛ける健さん、気持ちは分るが自分勝手な言葉に千恵子さんが気の毒で涙が出た。
有名なラストは風に揺れる大量の黄色いハンカチから千恵子さんの感情が伝わってきて良かったが、家の前まで来ているにも関わらずハンカチを見ようとしない健さんの姿には幻滅するしかなかった。
普段、洋画を観る事が多いからか自動車が走る車線に違和感が有って仕方がなかった。日本人なのに。運転だってするのに。
ラストシーンが最高過ぎる
後半、目頭が異常を起こしてずっと頭が痛くなるくらい泣けてくる映画。
やっぱり何度観てもこの映画は好きです。
序盤から一本気の男くささの権化のような勇作(高倉健)と、情けない恥ずかしい、そしてみっともないの3拍子が揃った欽也(武田鉄矢)のはまり様。
もう欽也のダメ加減と言ったら見ているだけでこちらが居た堪れない気持ちになってくるくらい。
ミーハーで、かっこつけで、プライドが高くて、威勢は良いのに喧嘩が弱くて、思い込みが激しくて、女のケツばかり追いかけて、おまけに調子乗りでガサツな上に見た目も悪い。
いたよな、こんな奴。
でも、こんな距離を置きたい奴にも拘らず、実は純粋で涙もろく情に厚かったりする。
そして根っこは優しくて、誰かを助ける事にまっすぐに向き合えたりする。
そんな欽也の成長物語でありつつ、完璧としか思えない勇作の「実は。。。」という謎めいた過去が3つくらい出てくる一人の男の強さも弱さも丸裸にして行くような悲哀に満ちた話でもあり、もう一人、朱美(桃井かおり)に関しても色々とドラマはあるのだけれど、もうそこはすっ飛ばして欽也と朱美が純愛に落ちていくラブストーリーでもあり。
それを偶然北海道で出会った3人の3日間の旅で描いてしまうっていうのがまた、良く出来たシナリオだと思います。
序盤は本当に、キラキラした目で見てしまう勇作と、冷めた目で見てしまう欽也という解り易い二人の関係でしかないのですが、後半に入って勇作がひより始めてグズグズしてくるのにつれ、欽也の方は一直線に前だけを向き、調子に乗って勇作を叱ったりする。
思わず欽也に「おい!」と言いたくなるが、どう考えても欽也が正しくて勇作が悪いのだから仕方がない。
ただ、ここで朱美が正反対の二人を取り持つ役どころとして、本当にいい仲裁をしていく。
いや、ほんとこの辺りの3人のバランスがラストにかけて絶妙になっていく一体感も堪らない。
ロードムービーって、ほんとこれだよな。という醍醐味も最高に味わえます。
でも勇作も完璧だと思ったのに、過去を振り返ると酷すぎる。これが。
光枝(倍賞千恵子)じゃなくても「あんたって勝手な人だねぇ。」と泣きたくなるくらい。
「不器用だから。」で許されるのも夕張に向かい始めるまで、向かってからのグズグズ具合はウジウジに近い。
『草野球のキャッチャー』っていうのは本当にこういう人の事を言うんだと思うくらい。
けれど、そんな今にも身投げするんじゃないか?と心配になる様なボロボロの勇作だからこそ、ラストの破壊力がとんでもなく凄い。
何が凄いってハンカチの枚数が凄い!
過去のやり取りでハンカチ1枚を想像していたのに、一面にはためく黄色いハンカチ。
もう見た瞬間に涙、涙、涙。。。
そして、この後の展開も良すぎる。
道端に車を止めて、優しく抱き合いながらキスする欽也と朱美。
もう、欽ちゃん大好きって、あっさり言わせてしまうこのラストシーンがまた最高過ぎる。
そんな感じで、最高に泣けて幸せになれて、男としてのかっこよさも感じられるいい映画なんですが、このどれだけ時代が経っても色褪せない感っていうのは凄いですよね。
特に欽也なんて、僕が産まれた頃の若者、勇作の世代からは異星人と思われるような新人類。
けれど、その世代に育てられ、とうに40も超えた自分が見ても、いつの時代も若さ故の見苦しさ、みっともなさ、情けなさってこんな男だよな。と思いつつ、とは言え、自分の過去を振り返っても、身に覚えがないとも言えず、少し同情した気持ちも感じてしまう。
そんな男の気恥ずかしさを何十年経っても思い起こさせる武田鉄矢の熱演ぶりは、普遍的で時代を超越した存在感のように感じます。
多分、この辺りは女性が朱美を見て気恥ずかしく感じたりする部分もあるんじゃないか?と思いながら。
きっと男が勇作には憧れるけれど欽也には同情してしまうように、女性には光江には 憧れる けれど朱美には同情してしまうという気持ちがあるんじゃないだろうか?
それから、演出もひたすら感心するのが夕張に近付くにつれ道端にある黄色が目立つようになるところ。
標識やら、看板やら、歩く人々の洋服やら、ラストへの暗示の様に黄色を意識させていく展開が納得と言うか面白いと言うか。
こう、3人の感情が一体感を増して進んでいく様が黄色を求める目線に乗り移っていくかのような。
果たしてこれにそういった効果まであるのか?はともかく、今黄色を見付けないといけないという切迫した思いが受け手に乗り移って来そうな熱意は凄く伝わったような気がして、個人的にこの演出も絶妙だと感じました。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ブログの方では、ネタバレありで個人感想の詳細とネット上での評判等を纏めています。
興味を持って頂けたら、プロフィールから見て頂けると嬉しいです。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
マツダファミリアで北海道ロードムービー
福岡飯塚の直情型暴れん坊が夕張に出てきて
喋るまで半年
流産きっかけでまたキレてしょうもない殺人
あんたって、あんたって勝手な人だねぇ
一緒になる時も
別れる時も(泣
九州男児が吐いた唾のむなやー!
意気地がないって武田鉄矢に言われるし
桃井かおりに説得される
ラーメン500円
私が小学生〜高校生の時に、『天才たけしの元気がでるテレビ』という番組があり、その番組内で復縁を求めるコーナーが、幸福の黄色いハンカチというタイトルでした。凄く好きなコーナーだったのですが、やっと元ネタを観て感無量です。
人との繋がりや愛情を描いた良い作品でした。印象に残ったのは、ラストの黄色いハンカチの群と、浅草のラーメンが1杯500円と言っていたこと。物価がほぼ変わってない日本がヤバいと思いました。
第一回日本アカデミー賞に相応しい素敵な映画
まず、北海道の1970年代の北海道の自然や街並み、お店の看板、駅や港、牧場、民家、家の中、子供たちの通学の様子などすべての風景がとても懐かしく感じました。(自分は1970年代生まれの北海道出身なので埋もれた記憶から取り出されて見せられているような気がしました)。
武田鉄矢、桃井かおりが20代のころの映画で、一目みて、若いなぁと。経った年月の重みをすごく感じます。高倉健さん、倍賞千恵子さんは脂がの乗っている時期だと思う。武田鉄矢がチャラく面白い。桃井かおりはとても良い演技で感情表現が上手い。高倉健は渋い。
名セリフ、名場面が沢山。個人的に好きなのは、以下のところ。
・カニを3人でむさぼり食べる場面
・海ではしゃぐ桃井かおり
・武田鉄矢に旅館の中で襲われ、子供のように泣く桃井かおり
・高倉健と倍賞千恵子のスーパーで、お互いときめく会話をする場面
・ラストの高倉健と倍賞千恵子の再開の場面
・桃井かおりに強引に迫る態度をとる武田鉄矢に対し、高倉健が同じ九州男児として説教する場面(『そういうのwそ草野球のキャッチャーっていうんだよ。(つまり)みっともないってこっちゃ。』)
話の展開が面白く、最後ハッピーエンドで終わるという点で見た後の幸福感が高く、見てよかったと思える作品で、第一回日本アカデミー賞に相応しい素敵な映画だと思います。
遠い昔に一度観た記憶があったが、思い出せなかったのでもう一度鑑賞。...
遠い昔に一度観た記憶があったが、思い出せなかったのでもう一度鑑賞。
前回は感動した気もするが、私が年をとったからなのか、時代の変化なのか…
細かい事が気になってどうしようもなかった。
出所後の無免許運転でなぜ捕まらない?とか
服役短くない?とか
家に帰るまでのグダグタ感とか
高倉健の男前さと無骨さで持っていると感じた。
武田鉄矢も含め、九州男児の良いところと悪いところが詰まった映画。
九州女の私も、好きな男だったら、あのグダグタもかわいいと許せるのかもしれない。
色褪せない幸福
ずっと観たかった映画でした。
高倉健みたいな人って現代に少なくて…寡黙で喧嘩一等賞
だけど不器用な女性好きってカッコいい!!!
夕張という町も昔は炭鉱でにぎやかな感じ。
今は…なのを知っていると感慨深い。
そして、何より桃井かおり!今の方が全然綺麗でビックリ!
武田鉄矢に健さんが説教するところ。本当に良かった。
意気地のない健さんの姿も可愛かった。
最後のハンカチのシーン思わず泣いてしまった。
遥かなるを先に観てしまっていたので、ラストが心配でしたが山田洋次監督が素晴らしいことは、今回も改めて感じました。
あー良かった!観て良かった!!
70年代の日本を強く感じる
車、歌、飯、服、街並みから貞操観念まで、あらゆる部分でその時代の日本特有の事柄を強く描いた作品。
常に70年代を感じさせるため一過性のミーハー作品っぽいのに、歴史の1ページとしての普遍性も感じるという不思議な作品。
主人公の考え方もまさに時代そのもの。
妻が流産した直後に、妻を慰めるどころか、過去の流産を知って逆ギレして暴力的に振る舞った挙句、怒りにまかせて通りすがりの赤の他人を撲殺して刑務所に入ったうえ、妻に離婚届を叩きつけ離婚を強制させ、しかしその数年後の出所時にやっぱりヨリを戻したいと復縁の手紙を送る。更には、手紙を送ったはいいが結果を見るのが怖くてできず、たまたま出会った観光客に結果の確認を任せる、と。
どうしようもなさすぎて鼻血が出る。不器用なんてレベルじゃない。一昔前のステレオタイプのチンピラのほうがまだマシである。
しかし、こんな主人公の行動も、本物の愛ゆえだというのである。しかもそれでも、健さんパワーなのか時代のせいか知らないが何故か説得力があるから不思議である。
最後の、ハンカチでいっぱいの竿をみたら涙腺が…。
あの描写は卑怯だ。なんで一杯あるかなー…愛の深さなのかなー…悔しい。
武田鉄也と桃井かおりの関係もよかった。山田洋次っぽい、日本の大衆的というか少し下品な描写が、幸福をリアルに感じさせてくれた。
言葉は要らない。
なん十年ぶりに観たのだろうか。
映像派には分類されない山田洋次監督だが、やはり映画の手練れは映像で魅せる。
この作品は、黄色いハンカチがはためくあのシーンのためにある映画。
それ以降は台詞がほとんどなく、役者の動きだけで語っていく。
映画演出の妙技。
高倉健と賠償千恵子の会話が聞こえてくるようだ。
もう分かっているのでそれほど感動はしないかな、と想っていたが、やはりあのシーンには胸が熱くなる。
賠償千恵子はどんな思いで6年間を過ごしていたのか。
なぜ一度も面会に行かなかったのか。
そもそも、離婚届に署名捺印して送った時、それからどうするつもりだったのか。
高倉健からのハガキを受け取った時、どう感じたのか。
彼女の心理はまったく語られないまま、
映画は幕を閉じる。
武田鉄矢と桃井かおりの仲が急接近する様子を画面は追うが、今頃高倉健と賠償千恵子の二人は6年間の溝を埋めるために、溢れ出るようにお互いの思いや体験を語り合っているんだろう…。
いやいや、あの二人はお互い黙して語らず、ただ肌を寄せ合うばかりなのかも。
「草野球のキャッチャー」って言うんだよ
映画「幸福の黄色いハンカチ」(山田洋次監督)から。
あまりに有名なラストシーンばかりが注目されるが、
古い映画は、撮影の時代背景がわかって面白い。
とはいえ、食堂のメニューや看板ばかりメモしていたのでは、
この作品を思い出すには至らないので、
今回は、主演の高倉健さんが口にした駄洒落を選んでみた。
北海道で知り合って旅を続ける若者たちに扮する、
桃井かおりさんに、ちょっかいを出す武田鉄矢さんに、
ある晩、高倉健さんが説教する場面。
「このバカたれが・・だまって聴け。
おなごっちゅうもんは、弱いもんなんじゃ
咲いた花のごとく、もろい、壊れやすいもんなんじゃ。
男が守ってやらないけん。大事にしてやらないけん。
おなご相手にぶうぶう文句を言ったり、
大きな声を出して喧嘩したり、さかりのついた犬の如く、
抱きついたり、お前のような男、俺の方じゃ
『草野球のキャッチャー』って言うんだよ。
わかるか?・・『ミットもない』ってこっちゃ」
これには笑えた。言い古されたギャグなのかもしれないが、
高倉健さんが照れくさそうに言うところが、実に面白かった。
古い映画って、味があるよなぁ。
P.S.
まだ若かりし頃の、桃井かおりさんが発した台詞、
「やぁね、こんなところでウンコしたりして・・」
私は、呆気にとられて、メモをした。(汗)
全16件を表示