「妻の微笑み、その裏側。」夜明けの街で ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
妻の微笑み、その裏側。
東野圭吾の原作は読んでいないので、比べようもないんだけど。。
どうにも生温い、何が言いたかったんだ?的なラストの唐突さ。
観応えがあったのは唯一、木村多江演じる奥さん!!!怖い!
さすがにホラー慣れしているだけあって^^;ある意味ホラー化した
微笑みの裏側を想像するに、岸谷含めてこちらの背筋もゾゾ~ッ
…あとはおじさんと子供っぽい女の不倫を延々と観賞する作品。
確かに不倫なんて、しようと思ってするもんではないんだと思う。
なので岸谷演じるおじさんが、そんな奴はバカだと思ってた、と
いうくだりには説得力がある。妻に不満はないし、子供も可愛い、
私生活に疲れ果てて若い女に走った…のではないところに納得。
つまりこれは事故なのだ。うんまぁ、、そういう言い方もあるよね。
でも結局それって、テイのいい言い訳にしか過ぎないんだよな。
そもそも一緒に暮していれば、夫の変化に気付かない妻はいない。
バッカじゃないの、気付いてないと思っているお前がバカなんだよ?
と岸谷を小突いてやりたいところだったが、必死に言い訳を考えてる
オトコの背中を見ていると哀れでおかしくなってきた。そこへ、あの
木村の余裕の笑顔なのである^^;…怖いよぉ~ここ~。すっごく怖い。
一応ミステリー?であるんだろう本作、実は愛人側にも秘密がある。
その秘密を打ち明けられ、彼女は殺人犯かも?なんていう不安が頭を
もたげるが、かといって、のめり込んで歯止めが利かなくなっている。
妻も子供も捨てて(出来ないだろ~普通)愛人のために人生を懸けようと
決心を固めつつあるおじさんだったが。。。
なんというか^^;キャストに魅力がないんだわ~これ。
岸谷の演技は悪くないが、深キョンは…イマイチかな~大人の魅力が。
でもって父親の中村雅俊、叔母の萬田久子、ありがちでピンとこない
配役と演技で、謎解きのシーンでも、、どうも盛り上がらない。
というか、観ている方もそこまで引っ張られてどうでもよくなっている
問題をまた引っ張り出されて、結局強引にミステリー決着にするわけ?
…ってなんだかもう、岸谷同様やぶれかぶれで観ている感じになる。
ラストの木村多江に救われた…ような、現実に引き戻されたような感覚。
まぁ結局…やめておけ、こんなことは。っていうことなんでしょうかね^^;
分かっていて引っかかるオトコがいる限り(オンナもですが)
これはいけないこと。でもどうしようもないの。好きになっちゃったんだから。
っていう言い訳ドラマが、まだまだこれからも流行るんでしょうが…。
(好きになることと奪うこととは別。そんな理性が働く段階じゃないのね)