「「白いリボン」の陰」白いリボン earth1さんの映画レビュー(感想・評価)
「白いリボン」の陰
ミヒャエル・ハネケ監督の作品は初めて見ました。
大戦に突入する直前のドイツの田舎町での出来事が回想されます。
次々と陰惨な事件が起き、犯人は藪の中のまま軍靴に紛れます。モノクロの息苦しい薄暗さに背筋の凍る恐怖が迫ってきます。
見えない針金が予兆する闇の深まりは、領主と教会はじめその取り巻きと貧しい農奴らとの格差社会の必然です。支配者に対する妬みと弱者に対する優越に、大人はあきらめ甘受し、子供は抑圧に正直に反応します。
格差と貧困が暴力を正当化することはできません。平和と繁栄が真の希望をもたらします。
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