「ミヒャエル・ハイネの世界」白いリボン xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)
ミヒャエル・ハイネの世界
皆さん、こんにちは(いま12月8日pm2:15頃です)
この「白いリボン」。
なんといっても画が美しい。
モノクロだけど、カラー以上に実態に近いのだと思う。
くっきりとした輪郭、陰影に富んだ画つくり。
どの画面も一個の絵画のようだ。
アートとしてより際立っている作品である。
この「白いリボン」。
なんと解釈すればいいのか。
美しい山村を描いているが、その裏面になにがあるのか。
迷わせるものが、充満しているのだ。
男爵、牧師、医者、教師、そして女やこどもたち。
そこに現れる息苦しい日常生活がある。
この「白いリボン」。
なんといえばいいのか。
静かな暮らしがあるのだが、その奥底にはなにがあるのか。
嫌悪し、唾棄したいことがあるのだ。
権威、権力、傲慢、横暴、そしてそれへの反発。
抜けられない規律と背理がある。
そう、
そこから逃げ出すために戦争があった。
ナチスドイツの台頭もあったのではないか。
なんとも恐ろしいことだけど、
それもひとつの真実かもしれないと思った。
ミヒャイル ハイネ監督の普遍的なアートがそこにあった。
コメントする