殺人犯のレビュー・感想・評価
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記憶喪失になりながらの捜査
冒頭から主人公であるレン警部(アーロン)が怪しいと思わせる。しかし、事態はそんなに単純ではなかった。自ら調査を開始したレンだったが、必ず彼の非番の日に殺人事件が起きていたり、電気ドリルが彼の家から無くなっていたり、被害者は皆彼の家の近所の者だったり・・・と、状況証拠は自分の立場を悪くしてゆく。同僚で親友のクァイがドリルの穴の形がウサギの形になっていることとレンの家にウサギの絵があったこと、それに被害者たちの写真にレンと妹が映っていたことに気が付いた。言い争っているうちに崖から落としてしまいクァイは死亡。
自分でも犯人ではないと言い切れなくなるレン。重傷を負ったタイ刑事が回復さえすればいいのに、彼は無言のまま。やがて足の速いホームレスに尾けられていることに気付いたレンだったが、首謀者は自分の手を汚さないでいる養子のチャイチャイだった。まるで『エスター』のような展開で、不老症という子どものままでいる病気の持ち主。しかも、腹違いの兄であり、父親に捨てられ惨めな人生を送ってきた男なのだ。そこらで終わってくれれば楽しめたホラー・サスペンスだったけど、それからもハチャメチャな展開。レンの妻ヘイオイ(チャン)が殺されるのだ。そこはちょっと泣ける。怒りも伝わってくる。ホームレスと格闘の末殺し、チャイチャイをも殺そうとするレンだったが、刑事たちによってレンは捕まってしまう。チャイチャイはのうのうと逃げおおせるのだが、レンは刑務所の中で復讐を誓う。
☆☆☆★ ※ 鑑賞直後のメモから オープニングでいきなりビビる。 ...
☆☆☆★
※ 鑑賞直後のメモから
オープニングでいきなりビビる。
以後も猟奇的な事件が続き、段々と主人公に疑いの眼が向けられる。
事件当時の記憶が無い主人公が、必死になって記憶を手繰り寄せる…って、昨日観た『瞬–またたき–』と全く同じかい?と思って観ていたら、映画は徐々に違う方向へ。
この辺りから主人公のオーヴァーアクトに次第にげんなりとし始める。
「ひょっとしたら俺がやったのか?」
そのまま進んで行けば寧ろ良かったものを…。映画はとんでもな結末を用意する。
最後は『セブン』まで引用しては、強引に「んな阿保な…」との説明が入り。何となく主人公の主張が通りそうなカットが入って締めるのだが。寧ろ「やっぱり主人公が狂ったから?」…との疑問点を残した終わり方だったならば、傑作に成り得たかも…との思い。
でも正直に言うと。主人公のうんざりとする演技と相まって、「もういいよ!」って感じてしまった。
2010年6月20日 シネマート六本木/シアター2
キレイ
映像が綺麗(逆効果かも)で、サスペンス的な部分も途中までは面白かった。
しかし、犯人が分かってから冷めた。
やや無理矢理だし、説明臭い。犯人の声も、アフレコだからリアリティーがない(チャッキーみたい)。その声も映像の効果と合わされば、おどろおどろしく思えたかもしれないが、周りが明瞭な中で声だけが際立って不自然だった。
まぁ、重要なのはトリックやなんやじゃなくて、殺人犯は主人公自身だったってことを言いたかったのかな。
ロケ地の破邊州とチャン・チュンニンが綺麗だった(笑)
ほんで、かなりグロいシーンもある。
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