劇場公開日 2011年1月15日

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「ただの天才、ただのオタクそして、ただの裏切り者」ソーシャル・ネットワーク SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ただの天才、ただのオタクそして、ただの裏切り者

2011年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

先日フェイスブックについてウィキペディアを使って検索したところ映画で描かれていることの3分の1程度しか書かれていませんでした。フェイスブックが世界最大のソーシャルネットワーキングサービスだとか創設者が誰だったとか元々はフェイスマシュと呼ばれていた事等表面的なことばかりでした。そして、私自身もアカウントを持っていたこともありました。しかし、この映画がこんなにも面白いものだとは想像もしませんでした。なんと言うか1人でも多くの人に観てもらいたいそんな映画です。

本編では2003年から2004年に掛けてフェイスブックの創設者マーク ザッカーバーグのハーバード大学でのフェイスブックをめぐる人間模様とその後に起きた2つの法廷闘争が交互に描かれています。

注目は監督デビッド フィンチャーのテンポの良いストーリーの描き方とキャスト陣のがんばりです。それから、編集の事はよくわかりませんが上手かったと思います。

これまでサスペンス色の強かったフィンチャー監督ですが、最近は多彩なジャンルの映画に挑戦していますね。本作で特に上手く描かれていたと思ったのはマークと親友エドワァードーとの関係とそこに割って入るショーンの存在。世界最年少の億万長者の誕生には多くの犠牲があったということ辺りの描き方はあっぱれとしかいいようがありません。それから、主演のジェシー アイゼンバーグ(「ゾンビランド」、「アドベンチャーランドへようこそ」さらには「イカとクジラ」)のマークの役作り。脚本家のアーロン ソーキンの書くドラマや映画(海外ドラマ “ザ ホワイトハウス”に映画“チャーリー ウィルソンズ ウォー”)を観た事がある方ならわかると思いますが、とにかくしゃべるのがスピーディーでテンポが良くとても気持ちがいいです。本物のマークがああいうしゃべり方をするかどうかはわかりませんが、とにかくいいです。その他キャスト陣もがんばりました。例の双子やショーン役のジャスティン ティンバーレイクさらには新「スパイダーマン」を演じる事になっているアンドリュー ガーフィルド等よくがんばったと思います。

ただし、この作品には1つだけいらない要素があります。それはあの“チキン事件”です。アレさえなければもっと良い作品になっていたと思いました。しかし、これはとてもマイナーな指摘なのでこの作品の素晴らしさにあまり影響はありません。是非、パソコンがわからない人にも観てほしいそんな作品です。

SAOSHIーTONY
2011年1月16日

ゴリラさんへ

鋭い指摘ありがとうございました。
そうですね。ザッカーバーグはそれ以外ではただ親友の事を利用していたにしか過ぎないですね。
ありがとうございました。

SAOSHIーTONY
ゴリラさんのコメント
2011年1月15日

コメント失礼します…
私は“チキン事件”はこの映画に必要不可欠な要素だと思います。

あそこは、争う相手となった元親友に対してザッカーバーグが情を覗かせる唯一のシーンです。
この映画の主題になっている“ザッカーバーグは悪い奴なのだろうか”ということに繋がる、重要な部分だと思います。

ゴリラ