「カラテキッド、再び」ベスト・キッド かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
カラテキッド、再び
原題は『カラテキッド』。
主演にウィル・スミスの息子ジェイデン・スミス、師匠役にはジャッキー・チェン。
【ストーリー】
母親の仕事の都合でアメリカ中部のデトロイトから北京に移り住んだ主人公・ドレ(ジェイデン・スミス)は、転校先でイジメに遭う。
イジメは次第に激しくなり、ついに多人数から追いかけられて、逃げ場がなくなってしまう。
だがその場に居合わせたマンションの管理人ハン(ジャッキー・チェン)が、イジメっ子たちを叩きのめす。
ドレはハンに武術を教えてくれと頼み込むのだが、ハンは頑なに教えることを拒む。
「現場ではみんなこの作品をカンフーキッドと呼んでたよ」
ジャッキー・チェンがそう発言している通り、作中で教わるのは空手ではなく中国武術。
といってもジャッキー・チェンは京劇出身で、ブルース・リーやリー・リンチェイ(ジェット・リー)のように特定の武術を深めたわけではないので、ここでは少年ドレに「ジャッキー・カンフー」を教えています。
『酔拳』みたいな花拳繍腿(見た目の派手な技)はなく、実用度の高そうな、いたって地味な技ばかりですが。
ちなみに国際的に中国武術を指すこの「カンフー(功夫)」なる言葉、本来は「練度」に近い意味で、武術用語ではないそう。
飲茶のお店でも、時間をかけて煎れた中国茶をカンフー茶と言います。
よく古いカンフー映画なんかで「お前のカンフーを見せてみろ!」みたいなセリフがありますが、あれは「どんだけ練習してるのか見てやる」ぐらいの意味だとか。
舞台も中国北京だし、カンフーキッドでいいのでは?
と思わなくもないのですが、実は80年代に先行して『カンフーキッド』というタイトルの台湾映画シリーズがあり、ついでにこの映画の前年にも『ジャッキー・チェン カンフーキッド』という映画を公開しているので、その辺の兼ね合いもあったのかも。
真実やいかに?
今晩は
コメント有難うございます。
記した通り、今作幼い息子と観に行ったのですが、彼が途中から嗚咽を堪え乍らシャツで涙を拭いていたので、そっとハンカチを渡しました。
作品としても、老いたジャッキー・チェンがジェイデン・スミス(今、何してるんだろう。)を指導する様は「ベスト・キッド」を想起しますし、良き作品だと思っています。
思い出深き作品です。では。