オカンの嫁入りのレビュー・感想・評価
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まあいい話
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あおいは職場の変態男からつきまとわれて、怖い目に合わされた。
男は仕事はできる奴だったため、謹慎処分で済んだ。
それ以来あおいは出勤できなくなり休職、電車にも乗れなくなった。
そんな折に女手ひとつで育ててくれた母の大竹が30男と婚約。
あおいは最初はその事実を受け入れられず30男に嫌悪感を持った。
しかし30男は身寄りが無いと知り、自分と近いものを感じ始めた。
大竹は白無垢を試着しに行く時は絶対にあおいと2人で電車で行くと言う。
最初は拒んでいたあおいだったが、大竹があと1年の命と知った。
そして意を決して共に電車に乗って行く事が出来た。
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まあいい話なんやが、大竹があと1年の命とかってオイ!
さすがに唐突過ぎる感じがした。映画やからええねんけど。
あおいの関西弁は下手やったが、素朴で不器用で可愛かったから許す。
ケータイの登録は“オカン”
向かいに住む大家のサク(絵沢萌子)や陽子が勤める医院の医者・村上(國村隼)が月子に優しくしてくれる。月子の過去も途中で明かされるのだが、本社から大阪支店にやってきた上司・本橋(林泰文)にセクハラされ、後遺症で電車に乗れなくなってしまい、会社を辞めてしまったようだ。研二は祖母の元で働いていた元板前。その祖母も亡くなり、養子であったことも明かされるし、金髪のチャラチャラした格好は祖母がジェームズ・ディーンに会いたいと言ったためだったことがわかった。
村上先生と一緒になればいいと考えていた月子。その村上も陽子にプロポーズした過去を明かすし、徐々に母を理解するようになっていく。そんな折、陽子が癌に冒されていて、余命1年と診断されていた。彼女はそれを承知で求婚に応じていたようだ。
ほのぼのとしたラブストーリー。ハッピーエンドのようだけど、その裏には死期の迫った母の姿がある。ケータイには“オカン”と登録してあることも微笑ましいのに、死の悲しさを表に出してないのがいい。残念なのは、電車に乗れないこともあるのだが、世界観が狭すぎるといったことだろうか・・・その点はTVドラマ的。
いい話
最初は突飛押しもない酔っ払って連れて帰ってきた男と結婚すると言い出すオカン。
見ていくと、その意図も、旦那になる人がどれだけいい人かもわかってきます。
生まれる前に亡くなった父親、その人のことがあるから彼氏がいることを言ってしまうと娘との何かが崩れてしまう気がして言えなかったオカンの気持ちもわかりました。
前の職場にいたときにストーカー被害にあったのがかキッカケで実家に引きこもりになってしまった娘も、ラストにはオカンの夢の白無垢を着ると言う願いを叶えるため、2人で電車にのりこめます。
ストーカーのトラウマから電車に乗れなくなっていた娘が、家族の愛に支えられて克服します。
家族愛が溢れてる映画だと思いました。
パグがすごく可愛かったです。
「そこそこ」以上の作品を作る気持ちがないのだろうか?
どうにも面白くない。そこそこ収まってるのに、面白くない。役者陣のなかでは、宮崎あおい、國村隼の演技が素晴らしい。他の役者もそれなり。だけど感動しない。こんな映画が、最近、本当に多い。
脚本が、それなりの出来でありながら、監督の演出による化学反応で大化けする可能性を秘めていないんじゃないか。脚本未読なので一方的な解釈だが、最初から「そこそこ」を目指して書かれている脚本のため、役者や監督が脚本を噛み砕いても、「そこそこ」までしか出来上がらないというようなことが、この映画でも起きているような気がする。
癌という病気が現代の日本人には避けて通れないほどポピュラーである以上、癌や死というモチーフを使うのは悪いわけではない。ただ、大事な人が癌になって、周囲の人間が立ち直る。そんな設定が、本作でも安易に使われてる。
例えば、主人公の娘は、ある事件をきっかけに電車に乗れないトラウマを抱える。電車である説明が甘い。男でも、自転車でも、外出でも、社会でもなく、なぜ電車なのか。その説明が甘いから、トラウマから立ち直るシークエンスに感動が起きない。死を前にした母親と一緒に電車に乗れて、ハイそうでしょう、ハイ良かったね、としか思えない。
今時、癌とか死という設定を使うだけでは、観客は納得しない。さらなる一捻りの展開がなければ、いつか見た物語の再生さんとしか感じられないのだ。
ということで、まあ、それなりという点数。このレビューを書くために、公開時以来で再見したが、3度目はないだろう。
泣いてても、笑ってても、時間は同じだけ過ぎていくねん。
映画「オカンの嫁入り」(呉美保監督)から。
気になるフレーズはいっぱいメモしたのに、選んだのは
主人公の2人が住む家の大家さんの台詞だった。(笑)
あることが原因で出社拒否となった、宮崎あおいさん扮する
「森井月子」に向かって、諭すように話しかける。
「月子ももう一年ちゃうか? そろそろ働かな、どんどんしんどなるで。
泣いてても、笑ってても、時間は同じだけ過ぎていくねん。
面倒くさいことは、全部、流してしまえ、楽やでぇ」
その場の雰囲気が伝わるかな?と考え、関西弁をあえて文字にしてみた。
登校拒否も出社拒否にも通じる台詞かな、とメモをしたが、
学校へ行きなさい、会社へ行きなさい、という説得ではなく、
限りある時間、楽しいことに使おうよ、と語りかけている気がした。
物語後半「月ちゃん、あんた、ずっとこのままでええのん?」と母、
「わかってる」と娘、「わかってるだけやったら、何も変わらへんやろ?」と母。
そして、少し間を置いて、もう一度、母がこう呟く。
「優しいだけじゃなくて、いろんな人と外の世界で混じり合って、
そん中でもシャンと生きていける強い人になって欲しいねん」
このあたりでちょっと涙腺が緩んだ。
大切な娘を残して死んでいく母親の想いが、表現されている。
私には入る隙間がない、母と娘にしかわからない関係だな。
大竹しのぶさんと宮崎あおいさんの母子役、ピッタリでした。
母と娘は繋がっている
関西を舞台にした母と娘の物語。
と聞くと、もうちょっとコミカルなものを予想していたのだが、後半は急にシリアスな展開へ。
ネタバレで言ってしまうと、実はオカンが余命僅かで…という展開で、あれれこういう話なんだと思ったが(途中で予想出来たが)、それが話のメインでないのに救われた。
ストーリーは予定調和で進んでいくが、それを補って余るのがキャスト陣の好演。
宮崎あおい、悩める娘を喜怒哀楽の表情で演じ分け、実に魅力的。
何をやっても癒されるなぁ、この人には。
大竹しのぶ、天真爛漫ながら本当は懐深い愛情深いオカンを巧みに演じ、さすが。
この2人の演技合戦を是非また見たい。
特筆すべきは、いつもはワイルドな役が多い桐谷健太のナイスな好助演。
憎めない好青年役がgood!
絵沢萌子、國村隼もイイ味出してる。
親子の姿も父と息子、父と娘、母と息子…とあるが、母と娘が一番深い。
名作「八日目の蝉」もそう。最近だと「ももへの手紙」も。
男には到底分からない深い絆。
見終わった後決して後悔しない好編。
あんな下町に憧れる
あんなにかわいい宮崎あおいちゃんよりも可愛くみえてくる素敵なオカン。
キャストは大竹しのぶさん以外考えられません。
大竹しのぶさんの演技が本当に好きで(ちょっとした表情や間まで素敵)、あと制作発表や舞台挨拶も好きでw、
とにかく日本一の女優さんだと思います。
役と普段とのギャップからこの人本当はどんな人なんだろうと気になってしまう大竹さんですが、
陽子さんは普段の大竹さんのような女としても魅力的なお母さんでした。
ストーリーとしてはオカンが急に金髪の男を連れてきて再婚宣言っていうところ以外
目新しいようなものではないし食傷気味の病気で先が短いって設定もあるのですが、
安っぽいお涙頂戴にならないのは役者さん達の力量だと思います。
陽子月子親子だけでなくオカンの恋人ケンちゃんも、父親のような先生もお隣りのサクちゃんも、あの町の人達はほんとに魅力的な人達なのです。
ご近所さんと心の距離まであんなに近いなんてなんて素敵なんだろう。
特にサクちゃんの「あんたにとって月子はなんや?私はなんや?」が印象に残ってます。
月子が心の中でつるかめを唱えて陽子が月子の耳元でつるかめを言うシーンはああ親子だなあって、胸がいっぱいになりました。(そして乗れた時は一緒にやったーって気持ちに。)
母と私にもこんな風に同じこと考えてる時があるのかなって考えて更に泣けましたw
タイトルからもう既にわかってたんですがわかっててもやっぱり泣けてしまいますw
オカンの白無垢姿
劇場で観たのですが、オカンの白無垢姿に「ぷっ」とふき出した人がいて
自分もちょっと笑って雰囲気が台無しだったのを覚えていますw
それはどうでもいいとして、内容はなかなかでした。
正直癌とかの設定はいるんだったんだろうか、
オカンを病気にしないと感動はできなかったんだろうか?
オカンを病気にしないと娘はオカンの気持ちに気付けなかったんだろうか?
という気持ちにもなりましたが…。
最近、余命いくばもない~と言う話が多いので敏感になっているだけかもしれませんね。
いや、単純に仲良しの親子で微笑ましかったから死なれるのがいやなだけかもw
ほのぼのとした、よい映画でした。
サクちゃん最高。
これを観た日は「BECK」も観たので、桐谷健太祭りだった^^;
呉監督の作品は「酒井家のしあわせ」を観てまずまずだった
ので期待していたが、今回もしっかりとツボを押えてきた。
淡々とした笑いでアッサリと描かれていく母娘の話なのだが、
いきなり金髪の男を連れ帰り、このヒトと結婚します!なんて
そりゃ誰でもビックリしますわな~^^;
なんだろう、この母娘が住んでいる長屋?のような住まいが
とてもいい感じ。隣家には大家のサクちゃんが住んでいて、
なにかとこの母娘の世話を焼いている。演じる絵沢萠子の
自然なオバちゃん演技。今作は大竹しのぶと宮崎あおいの
共演が話題視されているが、私にはこのサクちゃんをおいて
この親子は成り立たない。助演賞を差し上げたいくらいだ。
煮物をもって縁側から上がってくる仕草、こたつと一体化し、
チラシ折りから編み物、みかん、グチ説教もすべてこたつで
こなす彼女^^;その存在感は、見事としか言いようがない。
絶対いるいる、このオバハン!と思う要素が揃いすぎている。
雑然とした部屋の散らかり具合も今作の魅力のひとつで、
ヒトが住んでいる、いろんなヒトが出入りする様子が伺える。
久しぶりに人間の匂いがする作品を観られた気がする。
さて、それにしても大竹しのぶ。相変らずキャンキャンと若い^^;
宮崎あおいと母娘というより姉妹のようにやりとりしていても
違和感がない。時に可愛く時に繊細で、後半はほぼ彼女の
表情のみでこちらは泣かされる。白無垢の演技は必見だ(汗)
ここでふと思ったのが、やはり女性監督。女性を決して綺麗に
撮ろうとしていない。年齢による皺もたるみもすべてさらして、
なお且つ満面の笑みで「しあわせよ♪」と言い放つ母の真意。
そこを理解したとたんに、あぁそうだったのか…とまた感動。
なにを於いても娘のこれからを想う母の祈りが、自身が例と
なって彼女に懸命に訴えているわけだ。幸せになるのよ!と。
はじめ、娘が抱えるトラウマを描く必要があるのかと思った。
なんであんなシーンを入れるんだろうと不思議だった。
人間はどんな不幸やトラウマを経てもまた、やり直せること、
歳に関係なく恋愛をして幸せになれるんだってこと、だから
アンタも前を向いて頑張って生きていきなさいという願いだ。
弱冠ぎこちなく聞こえた彼女らの関西弁が、巧く伝わらない
ものを懸命に伝えようとする努力に繋がり、かえって好感触。
いつも煩い?(爆)役の多い桐谷くんが今回はやや抑え目に^^;
いいヒト~を演じているのも好感触。(彼はいつもそうか?)
苦労してんのにヘラヘラ笑う、そこが好きだとオカンは言う。
確かにオカンもヘラヘラと明るい。そういう明るさでどれほど
周りの人間が癒されていることだろう…。明るい親は最高だ。
いつもは巧い演技をする宮崎あおいが完全に食われた感じ。
でも考えればそれはいい意味で、彼女が不完全な娘を演じた
にすぎないのかも。良い人間に囲まれて、彼女ほど周囲に
支えられて成長できる娘もいないだろうな。幸せになってね。
あ、オカンとケンちゃんもね。ついでにサクちゃんも…^^;
(日曜劇場とかで観たいタイプの作品。お茶の間はいいねぇv)
若者はBECK、中高年はおかん
今日、初日はBECKとおかんと刑事です
ブルースウィリスのどたばた刑事物の時間に遅れてしまったので
この映画になりました。
場内は、いままで体験したことがないような
中高年のカップル、2人で2000円な人たちばかりでした。
京都的な街並みの中、関西のぶっとんだおばちゃんが金髪のにいちゃんを
連れてくるところから始まります。
この金髪、はっきりいって、見た目がどうみても嫌われる風貌ですが、
なかなかいいやつです。
でも、そんなやつを娘が気に入るわけありませんわな
最後の結婚式のシーンじゃ、ちゃんと好青年になっちゃってます
はじめから、こうしてれば娘にも気に入られていたんだろうけど
それじゃ物語が始まりませんからしょうがない
大家さんとの関係も先生との関係もとても面白いです
ストーリー展開もそんなに悪くないし、ベタで泣かせるシーンもあります
場内から複数、鼻水すする音が聞こえてきました
林泰文という役者、最近よく見かけるようになりましたが、
いつも、こういう変質者的な悪人の役をやっているので
出てきたとたんになんか悪いことやるんじゃないかとわかりました
すっかり、そういうイメージが出来ていますね
かわいそう
こういう映画はラストシーンが死後だったりすることがありますが、
この映画はこの終わり方がよかったと思います
しかし、2人の関西弁は全然だめ(笑)
特にあおいはまったくの標準語でした
大竹しのぶの関西弁は
男女7人〜物語で、さんまとじゃれてるときに使っているエセ関西弁
を思い出しました
あのレベルです
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