川の底からこんにちはのレビュー・感想・評価
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中の下ですから
渋谷のユーロスペースとかハイカラな映画インテリみたいな人がいく映画館で上映されているらしいですね。
おじさんは、180度違ったレトロな館 川越スカラ座にて、近所の酒屋さんで売っている地ビール、コエドビール生を持参で鑑賞
思ったより大勢の人が来ていました。
映画評論にもあるように、監督、確かにう●こに対する執拗な執着があるようで、ちょっと幼児チックな感じがします。
ちょっと展開が急なところはありました
ストーリーはとても面白くできています
ぐーたら連れ子野郎は本当に駄目なやつだし、
佐和子も中の下ですし
エロ話も下品限界ぎりぎりセーフだし
最後の開き直りの象徴のような新しい社歌?は最高でした
評価は中の下にしておきますね
大した人間じゃないんだから
いま、日本映画界でノリに乗っている若手といったら、この石井裕也監督ではなかろうか。新人監督の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」にて「剥き出しにっぽん」でグランプリを受賞した彼が、そのスカラシップで撮りあげた痛快人生賛歌。主演はこれまたノリに乗っている満島ひかり。
鑑賞後、これは上質なコントのような映画だなと思った。人生ってシリアスになろうとも、どうしてもコントのようにおかしくなってしまい、噴き出すのを我慢できないことがある。そういうことを、この映画はヤっている。田舎特有の“あからさまさ” が、度を通り越して爽快。劇中に出てくる社歌の替え歌も、おかしくて最高。
「私なんて所詮、中の下ですから」が口癖の無気力なOL佐和子。彼女の人生に対しての期待の低さ、自分自身への期待の低さ、これはとても現代特有なものだと思う。私は監督と同世代なのだが、我々80年代に生まれたジェネレーションを形容するのに、”嫌消費”世代という言葉があるらしい。マーケティング用語らしいが、これはすごく的を得ている気がする。主人公は、欲しがらないのである。バブル世代のように、いい車、いい家と、富や名声を尽くして何かを欲するという傾向があまりない。だけど、私は佐和子の決断が好きである。「大した人間じゃないから頑張る」と言うと自分を卑下してるかのように聞こえるが、実際、我々のほとんどが大した人間じゃないのである。そこをきちんと自認して佐和子は強くなる。
巷じゃ「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」とかいう歌詞の歌が人々を励ましているようだが、「努力しなくても大丈夫というような誤解を与えるんじゃないか」「そういう甘えどうなの?」と私は時々思う。そんなナンバーワンだかオンリーワンだかを、真っ向から否定してくれる、佐和子のみすぼらしさと脆さにグっときた。
主人公の魅力
脱力系かと思いきや…がんばる姿に感動しました。
予備知識なしでポスターの見た目の感じから
(岩松了)さん出てるせいもあってなんだけど
勝手にユルいコメディかとナメてました。
ちゃんとしたドラマといい、笑いにいたる脚本も面白く、
(というか意味のある笑いで決してくだらなくない品質)
キャスティングの隙のなさもよく出来てて、
いやはやまいりました〜。
主人公の(満島ひかり)ちゃん。
応援せずにいられない輝きがあってとても可愛いです♪
仕事にも男運にもあまり恵まれない彼女の口癖。
「しょうがないですよね」「あ、ハイ、すみません」
「所詮、中の下ですから」「がんばるしかないでしょ」
この何とも脱力感満載のようでいて、突然キレてみたり
肝の座った一面で熱い闘志を見せてみたり。
実家の家業「しじみ」業を盛り返す為に作った社歌。
前半、彼女に冷たくしてた社員のおばちゃんたちも
一緒に鬼気迫る合唱がサイコーでした(笑)
ラストなんて人情味溢れる泣き笑いありでかなり良かった。
見終わって、あー元気もらった〜って感じ。
都内はユーロスペースの独占なんで平日でも大混雑ですが
たくさんの人に見て欲しいと思える作品でした♪
笑いのツボが・・・
こんにちは(いま5月3日6:48頃です)
連休の前半、渋谷ユーロスペースで見ました。
11:30からの開演だったので、10分前には着いたのですが、
もう会場はいっぱい。150席のうち、僕の切符は133番。
もうすこしで入れずという状態でした。
連休ということもあるのでしょうが、人気があるのですね。
なにが人気かといえば、僕の場合、満島ひかりだったのですが、
彼女が出ているのは間違いないだろうという確信かな?
それで「川の底からこんにちは」。
ストーリーも、面白いといえば面白い。
それぞれの役者さんたちも、
熱演してるといえば熱演してるだけど・・・
ただ、映像はといえば、ハリウッド映画主体に見てるひとには、
やっぱり、落ちると感じましたね。
映像が落ちるってことはわかっているのに、
劇場に足を運ぶというのは、
日本映画には、なんというか、ハリウッドにない何か、
切実なるストーリーというか、胸に迫ってくるものを
(それは決してシリアスというだけではない)
求めているんじゃないかと思います。
だけど、そういうものがなかったというのが率直な意見。
なんか、笑いのツボが外れているといった感じ。
これは僕だけかな?
大笑いでも、苦笑でもいいから笑わせてほしかったのですが、
ピンとくるものがなかった。
感情移入できなかったのです。
満島ひかりも「愛のむきだし」の時のような鮮烈がなかった。
まあ、あれほどのものはなかなか出てこないでしょうが・・・。
でも、僕は待っていますよ。
日本のアーティストが飛ばしてくれるのを、ね。
川の底からこんにちは
川の底からこんにちは
ユーロスペース・・不思議な小空間。
会員でも私は、たまたまチェックして面白そうな映画があると出かけて行って、そこそこ満足して帰途に就く。トータルでプラスが私のここで見た映画達の総評。
今回は新聞で志の輔さんの映画試写評を見たのがきっかけで少しだけ期待して出かけて行った。初日封切りとあって満員。意表を突かれたというか、「え?そんなにメジャーだったの?」というのが正直な印象。そのくらいニュートラルな気持ちで見ました。
ただ映画のポスターの白装束の方々の鬼気迫る表情から、「蟹工船」、「キューポラのある街」、「どぶ川学級」、「橋のない川」等々のエッセンスを期待した部分も正直あります。
映画の印象は、トータル++!。笑いの感覚や壷は人それぞれ、演出の仕方の合う合わないもその時の見る側の感情次第。アングラ映画館(失礼)での皮切りであれば、見手のボランティア的な寄付行為的な覚悟を持ってマイナス点は相殺してもいいかな。
日本映画は所詮、商業映画ではハリウッドには太刀打ちできるわけないし、といってドイツやイタリアの低予算の重苦しい映画よりは全然いいと思います。
私にとっては保育園でのシーン、佐和子が言った「お前も所詮普通の子なんだから(違ってたらすいません)、頑張るしかないんだから!」に深くうなづいた加代子ちゃんに思わずじーんときてしまい、それだけで1700円の価値はある映画でした。
最後に監督、出演者の方々の舞台挨拶にたまたま来た私にはサプライズプレゼントでしたが、演者の方々のコメントから石井組の雰囲気が伝わってきて、とても元気を頂けました。満島ひかりさんはとれもきれいな方で、中の下であるわけがなく、その一点が現実と映画のギャップを感じましたが、彼女には資本主義的商業映画ではなくこういった映画で演じていって欲しいというのが勝手な感想です。
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