劇場公開日 2010年5月1日

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川の底からこんにちはのレビュー・感想・評価

全46件中、21~40件目を表示

2.5そこそこ面白い

2015年1月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

あまり期待していなかったけど、そこそこ面白かった。満島ひかりが結構若いなーと思ったけど、相変わらず謎のキレキャラはこの映画の時も健在だった。シュールな笑いが結構あってそこも意外と良かった。

めっちゃおすすめって訳ではないけど、時間があれば見ても損はないレベル。

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けいすけ

3.5独特の間を持った満島ひかりの台詞回し

2014年12月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

人生に対して希望を見出せず生活も常に投げやりで、徐々に不遇な状況へと追いつめられて行く「中の下」を自認する女の子が、開き直って、やる気を出して行く。主人公を演じるのは満島ひかり。
満島ひかりがすごくいい。台詞回しに独特の間がある。台詞がかぶるのではないかと言うほど間髪入れずに話し始め、感情を爆発させるエネルギーある発声。素晴らしい。

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CRAFT BOX

3.0ありそう!

2014年11月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

単純

日常的で、あーこういうのあるある!とか思ってみてたので
入り込みやすく面白かったです!!
悲しいけどしょうがない。だから頑張ろう。っと
根気強く生きていく満島ひかりさんが演じるさわちゃん。
見ていると勇気が湧いてきます(笑)
言い訳しながらも必死に生きていく人嫌いじゃないです。好きです。

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TANANA

5.0観終わったあと、明日も頑張ろう!ってなる

2014年11月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

すごく好きです!
満島さんの演技、シュールな内容、変な社歌。
そして、なにより観終わったあとに、明日も頑張ろうってなります。

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タテスジコ

5.0石井監督の才能がハンパない

2014年4月10日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

楽しい

興奮

暗い設定の話なのに、めちゃくちゃ楽しく観れた。それにしても満島ひかりさんとの結婚はうらやましいなぁと思います。

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我、プラトン以上にパピコを愛す

3.0応援歌

2014年1月27日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

楽しい

何だこれ?と思いながらも惹きつけられる不思議な映画。頑張るしかないから頑張る。どんな状況でも俯瞰で見たら喜劇って事だよな、頑張ろうっと。

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奥嶋ひろまさ

4.0中の下..

2014年1月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

興奮

しょうがないから、がんばるしかない…。

確かにそうだわ。自分も大した人間じゃないし、人のことどうのこうの言えないや。

この映画を観て、なんかモヤモヤっとした気持ちがスカッと晴れました。

あと、満島ひかりさんの演技には圧倒されました。
面白かったです。

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ayataro

3.5おい、甘えてんなよ

2013年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、CS/BS/ケーブル

楽しい

満島ひかる演じるヒロインが中の下の存在でも懸命に生きることを力強く歌い上げるこの作品は、アンチ等身大映画の自分からしても悔しいことに面白かった。

そう面白さには脱帽である。

ただ、脚本内で度々使われる『中の下』という感覚はどうにも納得がいかない。等身大であること、いわゆる中流であることすらも今時は許されないのだろうか。特段揚げ足を取ろうとしているのではなくて、単純にその心意気を疑う。

満島の素晴らしい演技を軸に物語が進み、相手役らしい相手役もない映画で、構造は集の中に輝く一を置く形、状況の中でその一がどう動き叫ぶかを楽しむ映画であるが、その一が中の下ではいかがなものか、劇中、あなたもどうせ中の下でしょう。という台詞があるがこの構造でそれを言い出すのはちょっと違うんじゃないかと思う。中の下であることは確保しつつ劇中いきいきとチャレンジして障害を乗り越えていく姿に違和感がある。なぜ中の上を目指します。といえないのか。中の下だって頑張るんだとかいうくらいなら、人には上中下の区別などはない。といったほうが良いだろう。なんというか主張に小ずるさを感じる。中の下だけど良いこと言います。でも期待しないで下さい。中の下ですから。といってるのと同じじゃないだろうか。中の下だからといえば何でも許されるわけではないだろうに。

F1層とかいう、もっとも流行やら何やらを作り出し、消費を牽引する世代の女性が、中の下云々で満足してもらっちゃ困る。30台の男性向けの映画なんてぜんっぜん無い、ドラマも造られないのだ。世の中に一番甘やかされる世代なんだからもっと欲深でいてくれなければ、犠牲になる同世代の男には辛いものがある。

瑣末なシーン、演出・演技はかなりクオリティが高く、特に間の感覚が素晴らしい。行ってしまえば、全員でウタを歌うシーンと、子供を乗せて自転車で疾走するシーン以外は全部、間である。相当に優秀なコメディだ。だが、例えばパートの女性や食品工場やそれこそ中の下といわれるような人々に対して、あまりにリスペクトを感じない。別に差別表現など気にするような見方を私がしているのではないが、こういったテーマで製作するのならばもうちょっとフォローがあってもいいのではないか。少なくともパートの女性は皆ひっくるめて中の下扱いしているのではないだろうか。中の下でもいいじゃないか。と勝手に決め付け、なおかつ懐深げに肯定してみせるさまはあまりに傲慢ではないだろうか。

映画としての品質は認めざるを得ないほどに面白い。しかしどうにも諸手を挙げて賛成する気は無い。というよりも監督、途中から完全に主演女優にしか興味がなかったよね。

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病気の犬

4.5救われた!

2013年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

興奮

今まで見た映画の中で一番好きな映画です。
中の下、中の下~しょうがないから頑張るね。

自分が中の下なんて考えることが禁じられている空気感に疲れる。
「わたしだめだめだし~」とか言うと「そんなことないよー」って慰め合う。
もうそういう世界に疲れた。だめだめで何が悪いんだー

ていうか自分に期待するほど大変でしょうが、辛いでしょうが。
まあ人それぞれだと思いますけどわたしにはすんごくフィットした映画でした。

そして満島さんがすんばらしい。
美人なのに見事に中の下女を演じて下さいました。

この映画に出会ってほんと人生救われた。
今まで生きてきた中でのもやもやはこれだ~って思えた。
素敵な映画をありがとうございます。

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accina.

4.5中の下のしょうがない大した事ない人生だけど、頑張らなきゃいけないんです!

2012年4月28日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

幸せ

上京したものの、自堕落な生活を送っていたヒロインが故郷に戻り、自分の人生を見つめ直す…というストーリー。
いや、ちょっと違う。
故郷に戻って、突然吹っ切れて一念発起、頑張る…というストーリー。

このヒロインを好きになれるかなれないかで、映画の見方は大きく変わってくる。

「しょうがないんで…」
「中の下」
「大した事ない人生」

…が口癖のヒロイン。
鼻につく、と感じる方も多いだろうが、僕にしてみれば、ズバッと的を射たセリフに苦笑してしまった。ただ、

「大した事ない人生だけど頑張らなきゃいけないじゃないですか!」

…というセリフには有無はない筈。
全てを手に入れたサクセスストーリーの主人公が言ったってピンと来ない。
妙にリアリティがあるこのヒロインだからこそ何だか納得感がある。

満島ひかりの演技が絶妙!
彼女は本当に同世代の女優の中でもピカイチの存在!

石井裕也監督の若いユニークな才能にも脱帽。
こういう才能があるから、日本のインディーズ界は面白い。

この映画、見所が沢山あるのだけれど(不器用な父と娘の関係、工場のオバチャンたちとのやり取り、相手の男のとことんな駄目っぷり、吹っ切れてから妙に親しくなる疑似母娘…等々)、敢えて一つ挙げるのならば、工場の社歌。
もう、ただただ爆笑。

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近大

1.0主人公の性格がイラッと来た

2012年4月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

個人的に主人公の性格が嫌いで、イライラしっぱなしだった。
こういう女ってなんで生きているのかわからん。
これだから女はバカだと決めつけられるような描写で不愉快でした。
(まあそういう設定なんでしょうが)
しかも、主人公の何言ってるのか分からないようなネチネチした口調が非常に不愉快で最後まで見れなかった。

一応コメディ映画みたいだけれど、ちっとも笑えんかった。
レンタル料100円だから割り切れたわ。

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yukom

4.5満島ひかりの魅力

2012年1月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

去年DVDで観て今頃レヴュー。満島ひかりをまともに観たのはこれが最初。
なんて良い味出してるんでしょーねと思った。

地味~な香りを漂わせる作品ながら、無駄なく笑える。

「愛のむきだし」の満島さんも良かったが、「川の底から」がベスト。

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bbemu

4.0面白い

2011年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

 面白い。
 あちこちに脱力系の笑いが散りばめられていて、でもちょっと涙や感動もあり、という、あのジャンルに属する作品。
 個人的には、何となく『踊る大捜査線』シリーズや『亀は意外と速く泳ぐ』などと近い雰囲気を感じました。

 登場人物は、全員不思議なキャラで、概ねやる気がない感じ。満島ひかりさんは、なりきっていましたね。基本やる気がない人が時々頑張ってみたりするので、意外と一貫した人物像として演技するのは難しい気がしますが、とても自然でした。個人的には、時々の頑張りもなくてもいいような気もしましたが。
 脇を固める役者さん達もなかなかいい雰囲気でした。『亀は意外と速く泳ぐ』や『森崎書店の日々』にも出ていた、岩松了という地味な中年オヤジという風情の役者さんが、この作品にも出ていました。まさに脇役専門という感じなのかもしれませんが、印象に残ります。

 満島ひかりと結婚した石井裕也監督は、1983年生まれだそうです。若い!これからが楽しみ。

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ringo

5.0今作をキッカケに結婚されたんですよね♪

2010年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

いやぁ、笑った
いやぁ、泣けた

〈 中の下 〉
〈 頑張るしかないんです! 〉
〈 しょうがないじゃないですか 〉

上映終了後に拍手が起こらず
あれっ?一瞬戸惑ったのですが、
ワンクッション置いてから起こり始めて安心しました。
だって、わたし、拍手する気満々でしたから(笑顔)

とにかく笑えました。
予告編でも流れる木村水産社歌。
予告編ではフルコーラスでは流れておらず、
本編で、隠されていた2番とともに、秘密の
ベールに包まれていた全貌が明らかになります。

1番は、座席で一緒に口ずさんでいましたが、
2番は、笑いをこらえるのが大変でした。
歌詞を、書くと重要ポイントのネタバレに
なりますので伏せますが、CDの発売予定はないのでしょうか。

“満島ひかり with しじみガールズ”

こんなユニット名で。

もちろん衣装は木村水産の作業服で
一人のオバサンが特大スイカを両手で抱える。

バックバンドの位置では、
満島ひかりさんの夫がせっせと編み物をしている。

間奏部分では、
今作、中盤に、皆さんの前で熱弁演説をしたフレーズに
「中の下」「しょうがないじゃないですか」「頑張るしかないんです」を
盛り込んだ語りを、満島ひかりさんがセンターで、ピンスポットを浴びて映画同様熱弁。

熱弁終了後、満島ひかりさんの娘が「新しいお母さん、カッコいい!」
と笑顔で合いの手を入れたのちに、ツーコーラス目をスタートさせる。

製作にエイベックスが絡んでいますし
CD出して、Mステに出演してくれないかな。

このメンバーが、この曲を引っさげて
紅白に出場したら、メチャクチャカッコいいと思うんですけど。

歌詞の内容も、現在の不況の日本を勇気づけられるに違いありません。

まぁ、「倒せ、倒せ、政府!」はまずいかもしれませんが(苦笑)

◇   ◇

と、歌のことばかりに
触れてしまいましたが、
石井監督が「誠実に作りました」と舞台上で語ってくれた通り、
肝臓に良いはずのしじみ工場の社長が肝硬変で入院するなんて、
遊び心も取り入れながら、笑わせる所は笑わせて、真面目な所は
真面目に撮って、泣かせにくる所は、泣かせに来ています。

満島さん、コメディエンヌの素養も今作では魅せてくれています。
詳しいセリフは割愛しますが、2回目に出てくる腸洗浄のシーン。
戸惑う女医と無表情な満島さんのセリフのやりとりに大爆笑しちゃいました。

満島さんが目だっていますが、
終盤に行くにしたがい、しじみ工場のおばちゃんたちも
イイ味を出し始めます。セリフの前後を描かなければネタばれにならないと
思うので描いちゃいますが「私たち、あんたのお母さんなんだから」のあとに
映る満島さんの表情に、次に満島さんの口から飛び出すであろうセリフが来る前に
ここは感動シーンでしたので、涙を流しながら、笑い始めてしまいました(笑顔)

もう、終盤は、こんなんばっかでした(笑顔×2)

☆彡     ☆彡

舞台挨拶には総勢11名が登壇。
途中で豪快に転ぶオバちゃんもいました。
また、舞台挨拶にしては珍しく一般のお客様の撮影もOKで、
デジカメを用意していたお客さまや、写メでパシャパシャ撮って大盛り上がりでした。

退場の時には、木村水産の社歌が流れ
単純な拍手でなく、曲のリズムに合わせて
手拍子で監督とキャストを送り出しました。

ロビーに出ると
次の上映前の舞台挨拶つきの会を
待つお客様でごった返していました。

私の次に鑑賞する映画は14時から。

私A「混んでる、間に合わないよ」
私B「しょうがないじゃないですか、混んでるんだもん」
私A「あ~、もっと平日に休み取れたら、こんなに焦らないのに」
私B「しょうがないじゃん、中の下なんですから。働くしかないんですよ」
私A「あ~~~、次の映画のために、群集の中に突撃だ!頑張るしかないんです!!」

頭の中で、木村水産の社歌をパワープレイしながら、
強引にまるで『十戒』のシーンが如く群集の海を切り裂いて、次の映画館へと向かいました。

これだけの影響とパワーを与えてくれたのですから、文句なしで5.0点です(笑顔)

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septaka

4.0けつをまくる

2010年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

徐々に開き直っていくことで自律した姿がカッコいい主人公。
自分自身がしたことの始末をつける。その象徴がうんこだと思う。
始末をつけると、実りを得る。
自律をするとみんなとつながる。
出演者、細かい演出の数々、心に引っかかる台詞と歌詞、なんかみんな丁度いい。

久しぶりにまた観たい映画でした。

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isle

3.0主人公に満島ひかりでは、美人過ぎて「中の下」には見えなかったです。その他多いに異議ありの内容。

2010年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ぴあフィルムフェスティバルの優秀作からの作品ですが、他のレビューアーたちが絶賛しているほどの良さを感じられませんでした。
 一介のOLが故郷に戻って、シジミ工場を立て直すという話です。愛すべき主人公が、父親の病気により、田舎に帰って父の経営する「しじみのパック詰め工場」の工場長に。漁師町のたくましいオバチャンたちに囲まれながら、あきらめ続けていた彼女に予想外の変化が起こるというもの。その立て直す過程があり得ないことなのです。

 パッケージを変えたことで突如シジミがバカ売れ出す、なんてあり得ることでしょうか。加えて経営面でも、自分が駆け落ちしたことのある女であることを赤裸々に従業員にぶちまけるだけで、それまで澱んでいた職場が活性化するなんて、皆さんの職場で考えられるでしょうか。恐らくは、シナリオを考えた石井監督の社会体験の欠乏が、実際の仕事の現場感覚とのズレを起こしているものと考えられます。

 自らシジミ工場でバイトしてみるとか、ドラッカーの経営の本を研究して、従業員のマネジメントについて極意を学んでみるとか、もう一段社会の実情に即した設定を考えて欲しかったです。

 それにしても、本作の主人公佐和子の人生観が凄いのです。グーダラで妥協の日々を送っているだけならいいのですが、さらに口癖のように、自分のことを「中の下」だと言い、はなから、いろいろなことをあきらめて生きていたのです。まぁ、そのあきらめが妙に潔く、身の丈を知った行動の数々は地に足がついていて、清々しくさえも映るように、監督は、主人公に満島ひかりという美女を起用して、佐和子の人生観がそも成立するかのような演出に持って行っています。
 そんな考えの佐和子に従業員も共鳴して、仕事に精を出した結果、倒産しかかった工場も立ち直るという、マイナス思考で全てがハッピーになれるという何とも倒錯した信条で展開された作品なのです。

 監督にいわせれば、「本気で人と向かいあえば心が通じ合うものだ」といいたいがための、マイナス思考なのでしょう。しかしその本気とされているものが、劇中の木村水産社歌にあるような「金持ちひとりもいない」とか、「いざとなりゃ政府をぶっつぶす」という富めるものへの嫉妬心から、歪んだコンプレックスを忍ばせているのなら、それでは絶対に人の心は、通うわけないと思うのです。
 集団の中で、人は皆プラスになる方向を求めています。リーターに対して、常に明るい未来に向けて打開する展望を求めているわけですね。そんなところへ、佐和子みたいな、もともと不幸なんだから、居直って頑張ろうよといわれても、そんな経営者では不安だからと言って、即刻従業員たちは辞めていくことでしょう。

 もう一つだめ出しをすれば、予定調和にならない展開したいがために、不自然な設定が目立つことです。満島の起用自体も、佐和子の自虐キャラにはミスマッチです。どこが「中の下」なんでしょう。また恋人の健一がせっかく佐和子の故郷まで、追いかけてきていながら、職場の同僚の女の誘惑にはまって駆け落ちしてしまうのも不自然過ぎます。
 さらに、佐和子の故郷の松江のおばさんたちは、過去に駆け落ちした人間を、人間失格者として村八分にしてしまうのです。でも、いくら地方都市のおばさんでも、駆け落ちしたぐらいで「人でなし」扱いをするほど、いまどき封建的な考えの人はいないでしょう。だから、駆け落ちした過去をバレないようにと、怯える佐和子の演技も違和感を感じてしまいました。

 それでも、「愛のむきだし」などの映画で一躍、注目を集めた満島ひかりの演技力は、本作でも本領発揮しています。「わたし中の下の女ですから。大した女じゃないですから。でもみんなそうなんですよ!駆け落ちしましたよ。青春だったんですよ!」と従業員に開き直るところのキレた演技の凄いこと!瞬発力あふれる演技がのって、グッと心をつかまれました。

 満島ひかりでは、美人過ぎるのですが、反面彼女の演技力に救われている作品だと思います。

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流山の小地蔵

4.0生きる意味?なにそれおいしいの?

2010年8月3日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

興奮

日本映画のパワーをひしひしと感じた。
勝ち抜くことや出し抜くことよりも、ただ自分を謙虚に分析してそれを受け容れること。
「中の下」から目をそらさずに生きること。

生きる意味?なにそれおいしいの?的な小気味よさを感じる。

監督の他作品も観てみよう。脚本が良ければ映画は良くなる。
子役含め全役者の演技が秀逸。

アニメも良いけどこの手の映画で世界進出して欲しいな。

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Ekojin

4.5身の程を知ること

2010年6月25日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

昔、あるミュージシャンが「大人になるというのは身の程を知ること」と言っていたのを思い出した。この映画の主人公は、「私なんて所詮、中(ちゅう)の下の女ですから」と語り、自分はたいしたことない人間だという前提で、なりふり構わず踏ん張って生きていく覚悟を決める。その姿がすごくカッコよくて胸が熱くなった。

しじみ工場のおばちゃんたちが最高。たるんだ贅肉にいじわると優しさが詰まってた。

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brick lane

2.5中の下ですから

2010年6月13日
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笑える

単純

渋谷のユーロスペースとかハイカラな映画インテリみたいな人がいく映画館で上映されているらしいですね。

おじさんは、180度違ったレトロな館 川越スカラ座にて、近所の酒屋さんで売っている地ビール、コエドビール生を持参で鑑賞

思ったより大勢の人が来ていました。

映画評論にもあるように、監督、確かにう●こに対する執拗な執着があるようで、ちょっと幼児チックな感じがします。

ちょっと展開が急なところはありました
ストーリーはとても面白くできています

ぐーたら連れ子野郎は本当に駄目なやつだし、
佐和子も中の下ですし
エロ話も下品限界ぎりぎりセーフだし

最後の開き直りの象徴のような新しい社歌?は最高でした

評価は中の下にしておきますね

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赤いおじさん

4.5大した人間じゃないんだから

2010年5月25日
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楽しい

幸せ

いま、日本映画界でノリに乗っている若手といったら、この石井裕也監督ではなかろうか。新人監督の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」にて「剥き出しにっぽん」でグランプリを受賞した彼が、そのスカラシップで撮りあげた痛快人生賛歌。主演はこれまたノリに乗っている満島ひかり。

 鑑賞後、これは上質なコントのような映画だなと思った。人生ってシリアスになろうとも、どうしてもコントのようにおかしくなってしまい、噴き出すのを我慢できないことがある。そういうことを、この映画はヤっている。田舎特有の“あからさまさ” が、度を通り越して爽快。劇中に出てくる社歌の替え歌も、おかしくて最高。

 「私なんて所詮、中の下ですから」が口癖の無気力なOL佐和子。彼女の人生に対しての期待の低さ、自分自身への期待の低さ、これはとても現代特有なものだと思う。私は監督と同世代なのだが、我々80年代に生まれたジェネレーションを形容するのに、”嫌消費”世代という言葉があるらしい。マーケティング用語らしいが、これはすごく的を得ている気がする。主人公は、欲しがらないのである。バブル世代のように、いい車、いい家と、富や名声を尽くして何かを欲するという傾向があまりない。だけど、私は佐和子の決断が好きである。「大した人間じゃないから頑張る」と言うと自分を卑下してるかのように聞こえるが、実際、我々のほとんどが大した人間じゃないのである。そこをきちんと自認して佐和子は強くなる。

 巷じゃ「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」とかいう歌詞の歌が人々を励ましているようだが、「努力しなくても大丈夫というような誤解を与えるんじゃないか」「そういう甘えどうなの?」と私は時々思う。そんなナンバーワンだかオンリーワンだかを、真っ向から否定してくれる、佐和子のみすぼらしさと脆さにグっときた。

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ikuradon