オーケストラ!のレビュー・感想・評価
全67件中、41~60件目を表示
このアイデアに脱帽。
ラストの演奏で、楽団の音楽ってこんなにすごいんだ…ということを身をもって味わえました。
「みんな超頑張ったから超上手くなった!」という単純なものではなく、こういう魅せ方もあるのか…と、感動させられました。
音楽映画ではない
なにこの涙は!
BD買おっかなー
ラストに向かう終盤の構成が秀逸
良い映画でした。
序盤は、かなりテキトーな作り。
おいおい、さすがにそれは無いだろう、的な。コメディタッチ。
色々な市井の人々を寄せ集め、個性的な職業の方々が登場。
数名はその個性も描かれている。
しかし、その方々がどれくらいの演奏能力を持つのかをもう少し掘り下げればラストの演奏に納得がいったかも。
中盤から、ちょこっと謎めいた家族の絆をスパイスにして味付け。
ヒロインが登場してくるあたりから映画はうまく回転し始める。
やっぱり女優さんがきれいだと回転がよいのは否定しない。
ラストのコンサートシーンは圧巻。
演奏のハザマにカットインされる映像も見事で、指揮者とソリストの台詞の無いアイコンタクトによる心のキャッチボールは、素晴らしいシーンだった。
音楽は言葉よりも時に雄弁であることを教えてくれる。
また、終わり方も良かった。
グダグダと後日談的な映像はカットインで済ませて、バシッと良いところでエンディングロール。
終わりが良いと良い映画に見えてしまうのは、全国共通。
序盤が惜しまれる。
確信のもとに、集え!!
フランス人監督、ラデュ・ミヘイレアニュ監督が、ロシアのベテラン俳優、アレクセイ・グシコク、「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロランを迎えて描く、音楽を心から愛する者のためのクラシック映画。
「音楽がもつ、力」その一点への確信のみから動き出した映画のようにも思えてくる。撮影を重ねる中で突発的に生まれるアイディアを臨機応援に積み重ね、物語をかき回していくような自由な、そして予定調和の安定感を敢えて弾き飛ばす勢いが物語の中に充満している。
本作の軸となってもおかしくない主人公、アンドレイとヴァイオリンの美人ソリストとの間係も、思いつきで付け加えてみましたがいかがでしょうか?と言わんばかりの薄い味付け。だが、観客はその暴走とアドリブを笑顔で許してしまう。なぜか?
あくまでも、この作品は「自発的な音楽」が一本の図太い軸として屹立しており、その裏にある人間ドラマや、駆け引きは副産物に過ぎない。この唖然とさせる潔さ、作品への強い自信を観客は求めているからに他ならない。その点では、他の追随を許さない野生味溢れる「音楽映画」として存在感を打ち出している。
もっと広げていけば、ドラマ一本のテーマになりそうな家族の相関図も随所に垣間見えてくるのに、敢えてそちらには視点を向けていかない。「そっちはいいから、とにかく音楽、音楽!!」これは、作り手の音楽への情熱がもたらす誘導であり、道化である。だからこそ、観客は何も深い観察や疑念を抱く事無く演奏にのめりこんでいける。
何せ楽団員に求められるのは「寄せ集められた感じ」である。演者として嬉々として参加していきたい作品ではない。それでも、演奏する人間は心底音楽と向き合い、この作品を愉しもうとする幸福な表情を見せる。作り手が演者を選ぶ場面に立ち会いたかった。きっと作り手は笑顔で、幸せ一杯に演者に向かって叫んだのだろう。
「さあ、音楽がこの作品を支えている。貴方も音楽だ。この作品を奏でる音符だ。素晴らしい音楽のために、確信を持って、集え!!」
雑な途中はなんなんだ
スタンディングオベーションしたかったよ~~~
“『THIS IS IT』をおさえ、
パリでオープニングNo.1を記録!“
劇場配布チラシの最大の惹句はこちら。
面白い作品なんだろうなと期待しつつも
ハードルは、あえて上げず上映開始を待ちました。
☆彡 ☆彡
いやぁ、終盤から
エンディング、ボロ泣きですわ
次の作品に向かう道中も目、真っ赤だったと思いますよ(恥)
予告編から
『のだめカンタービレ』っぽいのかな、
わざわざ上映時期ぶつけなくてもいいのに。
それとも相乗効果を狙ったのか?!
なんてことを考えていました。
ところがどっこい、
『のだめ』とはまったく違う作りに
思い込みって怖いねぇ、と序盤にて猛省してしまいました。
◇ ◇
今作もモデルになったかたがいらっしゃいます。
また、ラデュ・ミヘイレアニュ監督御自身もルーマニアの
チャウシェスク政権の共産主義時代に屈辱的な体験をしたことがあり、
そのあたりも、今作を製作するにあたって、ベースになったそうです。
このように書くと
暗い作品なのかと
想像されるかもしれませんが、
ザッと流れを表してみると、、、
・序盤:コメディ
・中盤:コメディ+隠された事実
・終盤:隠された事実を明かす+オーケストラ演奏会
肌にあわない笑いもありましたが、
基本、中盤までは、予告編冒頭で
流れていたコミカルタッチな内容になっています。
その中でもチラチラと共産主義時代の
苦労には触れられるのですが、現在の
彼らの生きるパワーにかき消されてしまっています。
ただ、このチラチラが
終盤へ向けてボディーブローのように効いてくるのです。
“音楽モノ”
基本、エンディングは演奏が来ますので、
余程、とんでもないことをしでかさないかぎり
演奏シーンは5点満点では足りないくらい感動します。
調べたわけではないので記憶違いがあるかもしれませんが、
私の当サイトでの音楽モノのレビューは4点以上しかないはずです。
古くは、フジテレビドラマ『それが答えだ!』
最新は、フジテレビ映画『のだめカンタービレ 最終章』
そのいずれもでラストは涙を流し拍手をしています。
では、今作はどうだったのか。
“音楽モノ”に絡めた
前ふり&秘めごと、完璧です!
ラスト、パリでの演奏シーン。
気づくと右指で太ももをトントンとリズミカルに叩いている。
そしてこれまた気づくと、曲の盛り上がりに連れて、
涙が両目からあふれだし、止まらなくなる。
そして演奏終了。
もちろん作品内の観衆はスタンディングオベーション。
わたしも、邪魔にならない程度に、小さく座席で拍手をしてしまいました。
☆彡 ☆彡
序盤の笑いが肌にあわなかったときは
どないなることかと思いましたが、いつも通り、
ラストにお釣りが出るほどの、感動を頂いてしまいました。
別の作品で
“ラスト30分だけ観たい”と書いたことがありますが、
今作は、最初から観ないと、感動の大きさが小さくなってしまいますのであしからず(苦笑)
素晴らしい演奏と、素晴らしい感動を、ありがとうございました(笑顔)
フランス映画だね
とっても素敵なエンディング
ひさびさの涙を流した気がする。
関西では梅田のスカイビルの映画館でしか公開してなかったから、
ああ、ミニシアターなのね。地味かも。あんま期待せんとこ〜。
っと思って観に行きましたが、
これが意外とよかった。
「寄せ集めオーケストラが巻き起こしたある奇跡の物語。」
なんて聞いてしまうと、いかにもよくあるサクセスストーリー、
何度も観たような大逆転ハッピーエンド、かと思ってしまいますが、
実はそうではありません。
これがまず良かった点ひとつめ。
そして、現在と過去をからめながらのオーケストラの演奏シーン。
ここは凄かったです。まさに圧巻。
このラスト10分のバイオリン協奏曲のためにこの映画を作ったのか、
という感じ。演出がほんと上手い!!!
もうなんだか良く分かんない涙が出ました。
ここがむちゃくちゃ良かった点ふたつめ。
そしてそして、
ソリストの女の子がむっちゃ美人!!
これがさらにむちゃくちゃ良かった点みっつめ。
とにかくオススメです。
私は、映画で泣くのって多いほうなんだけど、
こういう類の感動が一番好き。
悲しいんでもなく、嬉しいんでもなく、
良いものに対する感動があふれて出てくるような映画が好き。
まあ、ミニシアターってのもあって、
万人受けとまでは言えません。
やっぱ派手なシーンはラストの演奏ぐらいだし。
そいうことで★4つ。
爆発どかーん!ポップコーンもしゃもしゃ!
っていう映画が見たい人には、タイタンをお勧めします。
ラストですべてが分かる名作。「砂の器」を思い出した。
観たのはだいぶ前だが、日本映画で酷評を書いてしまったので、絶賛したい作品もレビューすることにした。
初めはものすごいドタバタ劇。そんなわけないだろう!と団員達の無法ぶりに腹をかかえて笑いながら、ラストの演奏会のシーンに。
ヨーロッパの重い過去と登場人物たちの感情、オーケストラの名演が交錯する。
このあたりは日本映画の「砂の器」のよう。
最近の日本映画は殺人を絡めないとテーマが作れないのかと思うような中身のない作品が多いが、エンターテインメント性もありながら、考えさせられるテーマを盛り込んだ、このような作品を見習ってほしい。
しっかりしたテーマ、訴えたいことがある映画は、どんなに崩しても、作品として成立すると言う見本のような作品。
個性豊かな楽団員たちが最高!
かつて、ボリショイ交響楽団の天才指揮者として活躍していたアンドレイ。
しかし、ブレジネフ政権時代の圧制のために指揮者の地位を追われ、
以後は劇場の清掃員としてもんもんとした日々を送っていた。
清掃中に偶然、パリからの公演依頼のFAXを見つけたアンドレイは、
同じく楽団を追われ、冴えない日々を送っているかつての仲間を訪ね歩き楽団を再結成。
一同でパリに向かうが…
とにかく楽しい作品です!!!
笑えて、考えさせられて、ラストには泣けました。
アンドレイが集めてくる、かつての仲間たちがもう最高♪
クラシックとはいえそこはミュージシャン。
空港でパスポートの偽造はするわ、
パリについてギャラもらったとたん、蜘蛛の子を散らすよに街に消え去り、
飲んだくれてリハにも来やしない、、、
かと思えば、いかにもユダヤ系(ウディ・アレンそっくり^^;;)なおっさんは
息子と一緒に本番にチコクするまで商売してるし。。。
みんな、社会性なさすぎーーーーっっっ!!
でも、そんなうさんくさーーーい団員たちも
演奏をはじめたらまるで別人。
中でも、いかにもヤバそうなロマのバイオリニストの演奏に
メラニー・ロラン演じる天才バイオリニストの顔色が「おっ??」と変わります。
そしてそんなドタバタ道中の中で、
そうなった政治的・思想的な背景が、
それぞれの立場で描き出されます。
マネージャーの、パリの共産党“同志”への憧れと
その夢が亡霊と化していたと気づくところとか、、、
すっきり楽しく万人受けするであろう作品なのに、
ベタな感傷に陥らず、不思議にヌケ感のいい気持ちいい作品でした♪
ラスト20分は感動的!、しかしロシア人とは付き合いたくなくなるねー
クラシックを題材にした映画は、音楽の好き嫌いにかかわらず、観客には好評を博するものが多い。この作品も、地味な映画にしては、わりに観客を多く集めている作品だ。しかし、言われているような感動作かというと、少々疑問も残る。
今はパリの劇場の掃除婦として働いている、元はボリショイ管弦楽団の指揮者だった男が、夢をもう一度とばかりに、昔の仲間をかき集めてふたたびステージに上ろうとする、ドリームズ・カム・トゥルーがこの映画の物語だ。その舞台にたつときに、昔の仲間だった娘である若手バイオリニストを招く過程が、観客の心にグッとくるものがある。
この作品であらためて知ることとなったのは、ソ連時代に吹き荒れた、ユダヤ人排斥の波だ。これで多くの芸術家が他国へ亡命したり、シベリアで命を失っていたかは知ってはいたことなのだが、有名人ばかりでなく、実際に多くの人たちが職を失うなどの苦しみを味わってきたのかがこの作品に描かれていて、少しショックをおぼえた。だからこそ、死んでしまった名音楽家の娘と共演を果たす最後の20分ほどの演出は、胸をうつものとなっている。
しかし、その感動が薄くなってしまうのは、昔の仲間たちのチャランポランさ。つまりロシア人たちのいい加減さだ。これもまた、監督が演出したがったものだったに違いないし、この作品のもうひとつの核の部分なのだが、私はまったく共感できないものだった。正直、そこの演出は強烈すぎたと思う。これが事実であり、本当にこんな連中ばかりならロシア人とは付き合いたくもない、というのが観終わつたあとの感想として残った。もう少し、演出のバランスを大事にしていれば、素直な感動作になっていたと思う。
クラシックが聴きたくなる。
リアルな世界と最高のラスト
チャイコフスキーとユダヤ人って…
ロシアの名門交響楽団で清掃係をする男アンドレイは、パリのシャトレ座からの公演依頼を手にしたことで、ある計画を思いつく。
彼は30年前この楽団を追われた名指揮者であり、昔の楽団員を集めて、パリで公演するべく、奔走しはじめる。
元共産党員、ユダヤ人、ロマ人(昔のジプシー)など癖のあるメンバーの中で、アンドレイはなぜかソリストとして、29歳の若くて美しいフランスの売れっ子バイオリニストを指名する…。
ロシアを舞台にした喜劇。ソ連時代を小ばかにし、フランスに憧れる今のロシア人をうまく描いている。自ら商売をし、不遇の夫アンドレイを支えて、パリに送り出す妻のたくましさもいい。
ただ、終盤の展開が安易だったのと、あれ!?と肩すかしを食ったところもあったので、私としては、少し残念でした。
チャイコフスキーとユダヤ人って、何か歴史的因縁でもあるのか?、それともこの映画の中だけか、音楽に詳しくないのでそこはよくわからなかった。
全67件中、41~60件目を表示