「終わりよければ全てよし」オーケストラ! ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
終わりよければ全てよし
コメディタッチの演出は良いのだが、全体的に嘘っぽい話が多くて、やや引いてしまった。また、結局ラストは偽のオーケストラがパリ公演を成功させるハッピーエンドストーリーという平凡な話かと思っていた。
ところが、途中でアンヌ・マリーが出てきたあたりから趣が異なってきた。彼女の両親は誰なのかという謎解きが加わって俄然面白くなってきて、最後の演奏会のクライマックスへと進んでいくあたりは予想外に感動してしまった。
結局彼女の両親は、指揮者のアンドレイとマネージャーのギレーヌではなかったのは、やや想定外だったが、個人的には想定外の展開が好きなので、よかったかも。
<その他>
・アンヌ・マリー役の女優は美人で演技もうまく魅力的だった。彼女でなかったらこの映画の魅力は半減していたかもしれない。若い時のナスターシャ・キンスキーに似ている感じがする。
・アンドレイとアンヌ・マリーが食事をするレストランのシーン。背景にぼんやりと映る他の客や、店内を移動するウェイターたちの動きがあまりにも自然すぎて、何故か2人の会話よりも惹きつけられてしまった。逆に、アンヌ・マリーの話にちょっと動揺するアンドレイの演技は、やや過剰演技だ。
僕も最初嘘っぽいと思って見ました。でも、ユダヤ系の人々は似たような迫害は受けているようです。ボルシェビキ発足当初、レーニンも含めてボルシェビキの8割はユダヤ系だったようです。だから、ウクライナがボルシェビキに楯突いて、独立しようとしたのも、反ユダヤ主義が根強かったと思われます。言わずもがな、スターリン以後はユダヤ系の人は重要なポストから外されたようです。
ロシアの大統領が『ナチ』と言っているのは、そういった歴史があるからではないでしょうか。
受け売りですが、すみませんでした。