「あのネコが「ほどほどの」映画になって帰ってきた!!」長ぐつをはいたネコ キューブさんの映画レビュー(感想・評価)
あのネコが「ほどほどの」映画になって帰ってきた!!
シュレック2から登場した長ぐつをはいたネコのスピンオフである。ここ最近シュレックシリーズは「3」も「フォーエバー」もできが良くなかったが、今回は心配無用。手堅く良質なアニメに仕上がっている。
まず主人公のプス(なぜか日本語で書くと妙な名前に思える)が素晴らしい。性格にもメリハリがついているし、アクションも持ってのこい。しかもネコなのに色男を気取ったり、かと思えば純朴なネコのふりをしたりするから面白い。敵役の中では悪党の「ジャックとジル」が秀逸だ。いかにも「金に目がない下品な盗賊」で彼らと豆を奪い合うシーンが一番盛り上がったりする。
だが重要な役であるはずのハンプティ・ダンプティがいまひとつだ。味方なのか敵なのか、悪い意味でどっちつかずである。味方とするには良心の呵責を感じたりするシーンがあまりにも少なすぎるし、敵と言うと最後のシーンは不可解になってしまう。もっと本家シュレックのようにはっきりと「バディ物」の作品に仕上げたらもっと良かったのではないだろうか。
最後のクライマックスも大して盛り上がらない。だが金の卵を取りに行くまでが最高に面白いし、3D効果もちゃんとある。監督は「シュレック3」の監督もしてる割にはなかなかよくできた映画になっている。気楽にみれるファミリー映画だ。
(2012年4月9日鑑賞)
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