劇場公開日 2011年10月22日

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「この乗り、何処かで観た!観た!と思わず興奮!」ランゴ Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0この乗り、何処かで観た!観た!と思わず興奮!

2011年10月11日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

知的

温故知新 これぞ、西部劇と言うヒーロー映画の定番+最新SFXの融合の誕生だ。
最初は、「どうせ、子供向けでしょう?」とバカにした感じで、気が余り進まずに試写会なんぞに行ってしまった!
お金を払って見る方に、試写で観ていて不満を言う奴なんぞとお叱りを受けそうな自分でありますが、これは正真正銘、お金を払っても、是非映画館で観て欲しい作品でした。
この映画は、初期のチャリーのドタバタを見ている様な、楽しさに加えて、役者で無く、作り者であるアニメに何処まで、その表現に、その表情に、リアリステックに答えて行けるか?と言う映画のストーリーとは、また別の意味で撮影スタッフの新たな映画技術の可能性に挑戦した映画で、言うなれば映画の手法への決闘状を突きつけているとも言える作品だった。
映画のストーリーの作り方は、世界の何処の国の映画でも、約20通りの共通した話しの組み立て方のどれかに必ず当てはまると言われています。シンデレラ物とか、ヒーロー物とか、区分の仕方にもよりますが、およそ20種類と何処でも話しのベースは決まっている
らしいのですが、この作品も、その最も典型的な、ヒーローを描いた作品なのですが、そのヒーローが、西部劇仕立てであるので、とっても安心して、物語へと観客の私達は入って行く事が簡単に出来るんです。
そして、もう一つ感情移入し易くする要素の、音楽がとっても巧く使われていて、楽しい雰囲気を演出してくれている事です。
正直、大人がこの手の作品を約2時間も見ると思っただけで、ちょっと厳しいものがありましたが、話しのテンポも展開の、先が読めるようでいて、それでいて何となく先の展開が読めなかったりして、ハラハラ、ドキドキが続きます。
J・デップがランゴの声を演じていると言うのも、とってもリズムがあって飽きさせない要素の一つでした。
『トイ・ストーリー』に始まり、CGアニメの映画も今では、多数作られてきて、特に珍しい事では決して有りませんが、この『ランゴ』はまたまた新しい映画技術への挑戦状を付きつけた作品として記念すべき作品となっている事は確かです。
同じ配給映画会社の『カウボーイ&エイリアン』が公開しますし、今は時代が西部劇の時代へと、行き詰った米映画会社が、リメイク作品ばかりでは立ち行かぬ今、新しい活路を求めているのかもしれません。『カウボーイ&エイリアン』も決して悪くないけど、こちらは、子供から大人まで、より幅広い年齢層の沢山の映画ファンにみてもらえる作品だと思います。決して子供向きとバカに出来ない、哲学的な話しをランゴのロードムービーにしちゃったところがさすが、ハリウッド映画ですね。
そう言えば、『ツレがうつになりまして』でも、ペットがイグアナと言う爬虫類の出演がありましたが、今は洋の東西を問わず、人間の気持ちをうまーく表現する上で、もしかしたら人間では無い、生き物の視点から、人間の生き様を問い直すのが、より人間の社会を知る為の近道になっているのかも知れない?なんて考え過ぎでしょうか?
それなら、『猿の惑星ジェネシス』はと、いよいよ涼しくなって来た秋の夜長の芸術の秋
あなたはどの映画に興味を持っただろうか?
迷うなら、この『ランゴ』にトライして欲しい!

ryuu topiann