「最後の後日談は、私にはありでした。」トゥルー・グリット aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
最後の後日談は、私にはありでした。
ジョン・ウェイン出演の「勇気ある追跡」のリメイクであり、アメリカでは古典文学となった名作をより忠実に映像化。
父を使用人に殺された14歳の少女マティの視点で描かれていて、ジョン・ウェインの映画にはない後日談が加えられている。
アクション映画としてみるならば不要だとも思えるかもしれないが、この映画は原作に忠実に19世紀末のアメリカ西部の社会を描くことを目指している。
最近のCGを多用した派手なハリウッドアクションと比べると往年の西部劇の様式に従ったもので物足りなさを感じる人もいるかもしれない。
丘の上に陣取って敵を窺うシーンなど昔の西部劇によくあった。
ヘンリー・スタインフェルド演じるマティは、夫を殺され途方にくれてる母に代わり、守銭奴の大人たちと交渉して父の馬を取り戻したりする勝ち気で賢い少女。
父を殺した男はお尋ね者となったにもかかわらず、追跡し捕縛してくれる者がいないことに憤慨、自ら酔いどれだけど゛真の勇者゛との評判がある片目の男コグバーンを雇って彼に同行し敵討ちの旅に出る。
過酷な追跡劇の末に本懐を遂げることはできたけど、それと引き換えに失うものあって…。
最後の後日談は19世紀末アメリカの自立した女性の姿を見るようで、私にはありでした。
コメントする