「初めてテーマ自体がヤクザとは何かに据えられました」アウトレイジ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
初めてテーマ自体がヤクザとは何かに据えられました
その男凶暴につき
3-4x 10月
ソラチネ
HANA-BI
Brother
これらにつながる北野武流ヤクザ映画
確かにそうですが、本当に純粋なヤクザ映画は本作が初めてだと思います
それらの作品には、ヤクザ映画であることの前に語りたいことやテーマは別にあったと思います
ところが本作は、テーマ自体がヤクザとは何かに初めて据えられました
本作は特に21世紀のヤクザとは何か?を描く映画です
それをリアル描くことに向けられています
どこまで本作にあったことか、ありそうなことなのかはもちろんわかりはしません
しかしリアリティがあり過ぎで怖いです
でも歯医者での襲撃は、マフィアの理容店の襲撃のもじりなのでしょうが、日本でも散髪中に襲撃された事件があります
配役も、北村総一朗の関内会長、その若頭役の三浦友和は特に見事な配役です
余りのリアリティと迫力にのけぞってしまいました
説得力が有りすぎます
善人役が多い役者を使うことで、逆に説得力を持たせています
日本人の大きな組織の最上級幹部のあるあるパターンです
決してヤクザとか反社会的組織ではない、自分の知っている真っ当なある実業界の全国組織の会長とその幹部に、とてつもなく良く似ているのです
では、コッポラのゴッドファーザーに勝てたのか?
それは難しい
迫力は勿論圧勝しています
しかし、人間の人生と苦悩を描く圧倒的な厚みはないのです
そこがとても残念なところです
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