ボックス!のレビュー・感想・評価
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何をやっても市原隼人?最高じゃねえか
独断だが、市原隼人さんのような役者は日本映画においてはとても貴重な存在だと思う。
こういった役ばっかりやっている、とかこういう役しか出来ないのか、とかもっと他の役をやればいいのに、とかいう意見にオレは反論する。
こういう役をやれるヤツは他にいるのか?
そんな役を彼以上に出来るヤツはいるのか?
もちろん大なり小なりの差はあるかもしれないが、やんちゃで周囲に迷惑をかけたりするけど、ちゃんと反省したり、ちゃんと仲間を思いやったり、ちゃんと泣いたりする。いつだって全力。バカバカしいけど、青臭いけど、それがいい。
「何をやっても市原隼人。」
オレは全面的に支持するね。
大いに独断だが、そもそもオレたち日本人は彼が演じるようなオトコが大好きなんだよ。そこが木村拓哉さんとは決定的に違うところではなかろうか?
(すみません、木村さんも唯一無比だとは思うが、かっこいいと思ったのは、オレがレッドウィング履きたいと思ってたときだけだ。)
木村さんの演じるような役は「木村さんが演じる」が前提だけれども、市原さんは「日本映画に出てくる愛すべきキャラ」が前提で、結果彼がぴったりキャスティングされる、ということなんだろう。
役所さんや堺雅人さん、山田孝之さんなどなど色んな役を演じる人も凄いが、オレたち日本人って、やっぱり市原隼人さんのようなコレのみ、みたいな人のほうがいいねえ、って思えるんじゃないかな?別に大御所の名前を出さずとも、そういった存在はいるのだし。
ちゃんと調べてないんだけど、今のところ、ヤクザ役をやっていないのか?是非やらないでほしいね。
はい、最後に「ボックス!」
ボクシング部にヤンキーが彼しかいない、というのがリアリティがない。
しかしそれ以外はまあ、よかったよ。楽しめました。
クライマックスの長回しは互いの健闘を演技を超えて称えるいい効果。
脇の役者もみんな良いのだが、やはり市原さんを観る映画だろう。
【ドストレートなムネアツ青春ボクシング友情映画。市原隼人さんの運動神経の良さや、明らかに過酷なトレーニングを積んで臨んだと思われるボクシングシーンに魅入られる作品である。】
■幼なじみの天才ボクサー・カブ(市原隼人)に憧れ、恵美須高校のボクシング部に入部した優等生・ユウキ(高良健吾)。
苛められっ子だったユウキは、カブのサポートを受けながら努力を重ね実力をつけていく。
そんな二人を見守る心臓の弱い丸野智子(谷村美月)。
- カブは彼女の事を丸豚などと失礼極まりない呼び方をするが、好きだという事がバレバレである。ー
そんな中、カブはユウキにマサカの敗退。(継続は力なり。)
そして、退部。
だが、ユウキの頑張りと丸野智子の若き死を経験したカブはコーチ(筧利夫)に頼みこんで、ボクシング部に復帰する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・久方ぶりに鑑賞したが、市原隼人さんが可なりトレーニングをして臨んでいる事が分かる。勿論、高良健吾さんも。
ー お二人とも、好きな俳優さんなので、嬉しい。その、武士を思わせる面構えが好きなのである。-
・カブが復帰後、ユウキのためにトレーニング相手になるシーンも良い。
ー そして、ここでカブが最強の敵、サウスポーの稲村と対戦するユウキのためにサウスポーになる事が、最後半効いてくる。-
・稲村と対戦する事になる、カブとユウキ。カブは善戦するが破れ、稲村とユウキの決勝戦。押されがちだったカブが取ったファイティングスタイル。それは、ユウキの為に練習してきたサウスポーであった。
<今作は、カブはユウキにマサカの敗退をしても、カブはユウキとの友情を重んじ、自らユウキの練習相手になるシーン等、ムネアツである。
そして、久方ぶりに鑑賞すると、市原隼人さんの運動神経の良さや、明かにトレーニングを積んだと思われるボクシングシーンに魅入られる。
稲村を、コーナーに追い詰めての凄まじいラッシュは、相当過酷なトレーニングをしていないと出来ないのではないかな、と思った作品である。>
青春と友情。努力と才能。
高良健吾さん
主役の市原隼人さんはもちろん凄いが、高良健吾さん凄くない!?
順撮りというのにも納得。
最初はヒョロヒョロして見えたゆうちゃんの身体は、最後の方は筋肉しっかりついてて!
役者さんって凄いなあと思った。
疑問に思ったのは終わり方。
急だなあ…
そしてカブちゃんボクシング辞めちゃったの!?
カブちゃんは結局、ゆうちゃんを守るためにボクシングしてたのかな。
でも高校1年になるまではゆうちゃんと会ってなかった訳だし、それはないか…
途中で涙しただけに、呆気ない終わり方だけが残念だった。
スタートはボックス
二人の前に強力なライバル出現!不気味な玉造高校の稲村(諏訪雅士)はなかなか雰囲気があるのだが、一人だけシリアスな中にも全体的にコミカルな部分があるため、フェザー級にとどまることなくユウキに合わせるため増量してライト級へ・・・笑わせる。
谷村美月が中盤で病死してしまうためストーリー展開さえ心配になる映画だったが、最後はうまくまとまった・・・といった感じ。高校ボクシングだったらKOで勝負がつくことはあまりないと思うのだが無茶しすぎかな。
原作を読んで
登場人物が魅力的
総合:80点
ストーリー: 75
キャスト: 85
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 70
若者らしい真っ直ぐで元気一杯の行動力が見ていて痛快。特に市原隼人は、怖いもの知らずの馬鹿だけど仲間思いで熱血漢で見ていて楽しい。細かいことにこだわることもなく直情的に溢れ出る若さを迸らせながら疾走する。反対に高良健吾の、優等生だけどしかし地道に努力して力をつけていく真面目な姿も対照的な存在となって話を形作る。体を鍛えボクシングを練習してから撮影に臨んだ二人の動きはしっかりしていて、映画に向けて役作りをした意気込みがしっかりと伝わって来る。またマネージャー役を演じた谷村美月の、市原をデートに誘う明るく前向きで素直に自分の思うことを言い出す性格は文句を言われてもちっともへこたれなくて、この年頃にすれば出来過ぎかなと最初は思った。でも彼女にすれば、限られた時間の中で悔いを残さないための行動だとすれば全く理解できる。市原隼人の母と姉も、いかにも彼みたいなのが育ちそうな大阪の家族だった。
市原隼人って名前くらいしか知らなかったのだが、これを見て随分と良い印象を持った。他の作品も見てみたいと思った。
俳優市原隼人の王道的作品
原作本、買っちゃった!!
すみません、
初めて市原隼人さんの芝居、
巧いと思ったんですけど(苦笑)
いやぁ、クライマックスシーン。予期せぬ落涙ですわ!!
〈 本物同士だから、わかりあえること 〉
ほぼ順撮りで撮影したそうです。
だからでしょうね、ボクシング部に
時間を経つにつれて一体感が増してきたのは。
順撮り作戦、大成功です(笑顔)
一番のキーになると
思っていたボクシングシーン。
一瞬CGの入る場面がありますが、
完璧と言っても過言ではないと思います。
サンドバックを叩いたあと
汗で背中から湯気をわきたたせる
高良さんファンには堪らないカットの
肉体美が示すとおり、市原さんともども、
ボクシングについては体作りから相当な
練習量を積んできたのではないでしょうか。
まるで本物のボクシングの試合のようにサマになっていました。
◇ ◇
2人以外のキャストは気にしておらず、
谷村美月さんが登場してきて素で驚いたのですが、
役にあわせて、ふっくらさせたのかもしれませんね。
しかし、映画が進むにつれ
気持ち、ほっそりとしていったのは
これぞ、プロ役者根性と思ったのですが、気のせいでしょうか(苦笑)
◇ ◇
李監督とは、
やはり相性がいいようです。
『てぃだかんかん』そして、今作。
すごく一人一人の人を撮るのが上手いです。
市原さんを初めて巧いと思ったのも監督の手腕でしょうし、
高良さんの、このような役柄も初めて観ました。ちょっと『ソラニン』に似ているかも。
細かいエピソードの積み上げ方
親友とライバルの心の揺らめき
真のライバル同士の駆け引き
そしてそこに至る伏線の張り方
余白があるように見せかけておきながら
余白は一切なく、すべてが意味のあるシーンとなり
クライマックスで見事な大輪の花を咲かせてくれる。
きっちりと計算されているのでしょうが、
計算しているように見せないナチュラルさが李監督作品の最大の魅力です(笑顔)
☆彡 ☆彡
この2人の組み合わせ。
是非、他の映画でも観てみたいです。
是非、是非、実現をお願いします(笑顔)
この映画を作った監督、会って見たい!!
王道
熱くないボクシング
幼馴染がやがてライバルになるボクシング映画となれば、
通常熱いドラマになる。でも、今はスポ根や燃える時代ではない。
「ボックス」はさりげなく物語が展開する。
カブに思いをよせる女子マネージャーは二度目の入院で
ひっそりと死んでいく。
優等生のユウキはボクシングの才能を開花させるが、
超高校級の無敗のモンスター稲村に敗れる。
ドラマチックにするならユウキは失明するか、体に障害を残し、
カブが稲村を倒し観客は感動する。
しかし、「ボックス」はボクシングを始めて1年も経たないユウキが、
高校三冠の稲村に勝てるわけがないという現実をつきつける。
それもあっさりと。
カブと稲村の対戦も両手ブラリ、クロスカウンター、
幻のパンチといったスーパーテクはない。
カブのパンチが稲村の胸にあたってKOという現実にはありえない展開。
それでも感動するのは、このシチュエーションが永遠不滅ということだ。
ラストはボクシングをやめてハワイでお好み焼き屋を開業したカブ。
「神様のパズル」では物理学と寿司。
市原には、こんな組み合わせが似合う。
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