ソルトのレビュー・感想・評価
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ひと昔前のセンス
フィリップ・ノイスとは懐かしい名だが、作品のセンスも1990年代のもので、粗雑で強引な物語構成もなんだか懐かしい。クライマックス、地方のCIA幹部が「あそこ」まで同行できるのはどう考えても変だし、ソルトを何回も逃がす(確実にクビだろう)FBI捜査官も権限があり得ない。どうにも無茶であり、娯楽バカなら許せるんだけど、ノイスのタッチは至って真面目。えらいアンバランスさだ。ここは、という場面の感情表現も下手だし、黒幕は見え見え過ぎる(『クライシス・オブ・アメリカ』だし。)全体が見えないカート・ウィマーと波のあるヘルゲランドならこんなもんかな。
アンジェリーナ・ジョリーは良い。彼女の七変化を見るだけでもお金を払う価値はある(男装はナイ。あれは絶対バレる。すこぶる怪しい。)。逃走アクションもダイナミックで面白い。
ソルトの味付け。
主人公の名前とはいえ、なんか微妙なこのタイトル^^;
隣のスクリーンでは「ナルト」が公開されていて戸惑うぞ。
…まぁ間違える人はいないでしょうけども(爆)
ソルトなだけにしょっぱい展開というか、スピード感が
溢れだした展開なので、ついていくのにけっこう疲れる。
アンジーの顔と身体を使ったアクション?演技?に魅了
されるも、ってことは…?と考える余裕もないほど早い。
二重スパイの容疑をかけられたソルトが、もの凄い勢いで
逃亡を図るのだが、その理由が夫を助けたい、というもの。
エ?なんで夫?夫はスパイではないはずなのに…という
疑問が湧くだろうことを考え、すでに冒頭で二人の出逢い
~北朝鮮に拉致されたソルトを救い出した夫との会話が
流される。CIAの職員は家族にすら本職のことは語れない。
(当たり前といえば当たり前でしょうが^^;)そのルールが
アッサリと破られた冒頭からすれば、このストーリーには
二重の罠が仕掛けられているんだろうな、と想像できる。
なので…個人的に物語にそれほどの意外性はなかった^^;
となればやはりアクション!アンジーの男顔負けの活劇!
を期待することになるんだけど、こちらはまずまずで、
いわゆる「ボーン」シリーズの女版を観ているような感じ。
飛び降りたり壁を這ったり、と思えば爆弾までチャチャッと
作りあげてドッカン!!という、まぁしたたかな実行犯ぶり。
この人一体、何をやらかすつもりなんだろう…?と観客の
目を釘づけにしたところで、なんとま~!男装までするんだ。
これが…お父さんと似ているかどうかは分からないけど^^;
素顔がもともとキツイ顔立ちなので、男顔のが柔和だった。
彼女の上司役でまたこの人、L・シュレイバーが出ている。
彼もこういう役が多いなぁ~^^;と思いつつ、その真相と
C・イジョフォーのたじろぎぶりを観比べてみるのも面白い。
ただ後半になればなるほど、技を仕掛ける彼女の顔が益々
怖くなっていくのが(もはやアンジーでもない)結構ホラーで、
今回の彼女は顔面アクション全開だったと^^;私は思うのだ。
スパイなんて映画の中の…などと思っていた時分に、
10年以上アメリカに潜伏していた元KGBのスパイ10人が
一斉に逮捕されたニュースがあった。うわ!いるんだー。
そう思うと妙にワクワクするが、どうやら続編がありそうだ。
(妹分はシュガーか?全部スパイスでまとめてくれ!なんて)
アンジーという女優さんがいるからこそ。
カッコイイ! 強い! 美しい!
そんな形容詞が似合う、それも、≪超≫×10くらい付く女優アンジー。
彼女がいるからこその作品なんだなと思った。
冒頭から引き込まれる映像。
10年も20年も別の顔を装い生活しているのに、イザ!!となれば、その責務を果たすスパイ!
何て強いスパイなんでしょ。
いえ、そうでなくては、スパイになんてなれない。
何で、わざわざオルロフが捕まったのだろう??
そんな疑問を考える暇も与えないストーリー運び。
うまいなあ。
トラックやタンクローリーに飛び移ったり、
大きな男相手に、互角の格闘をしたり、
古いアパートの外壁沿いに脱出したり、
バイクを見事に乗りこなしたり、
アクションシーンは、どれも見応えあり。
単純に、カッコイイアクションを楽しんだ!
笑うシーンもなく、ホッと一息つくシーンもなく、ただただ、ドキドキのアクションの連続。
でも、そんな中でも、どんなに辛くても、涙を流さず、悲しい表情をせず、ひたすら気持ちを閉じ込めて決意し、立ち向かうアンジー、彼女のそんな表情が良かった。
スパイの道具として、古典的な物って、実は基本なのね。
何だか、嬉しかった。
アンジー大好きなので、少し高めのスコアです。
アクションは予想外にてんこ盛り
突っ込みどころはあるものの、アクション映画として楽しめた。
「ソルトは何者か?」と宣伝ではあおっていますが、結局、ロシアスパイだったというのがすぐに分かって、最後までそのまま。ただロシアスパイだからといって、ロシア側にもつかない孤高のヒロインです…というだけ。どんでん返しがあるわけでもない。
それにしても「24」とかを見ていても思うんですが、アメリカの情報局に内通者多すぎませんか?(w
設定や話は荒唐無稽でも、アクションは予想外にてんこ盛り。ここまでアクション三昧だとは思いませんでしたので、そこはいい意味での予想を裏切られた感じ。
トム・クルーズのための脚本をほとんど変えずにやっているということで、まさに男顔負け。それを女性がやっている…という点は新鮮でした。ここまでできるアンジーはやっぱりスゴイなとは思うけど、彼女ならできちゃうだろうなぁ…とは思ってしまい、アンジー主演としての意外性はぼちぼちかな?
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