「希望さえあれば、どんなに過酷な状況下でも生きてゆけるんだね・・・」プレシャス 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)
希望さえあれば、どんなに過酷な状況下でも生きてゆけるんだね・・・
プレシャス、名前は「大切な」などという意味なのに、両親からは全く大切にされていない。かわいそうすぎる境遇だ。でも、彼女には夢を見る力がある。そこがすごい。強い。同じ高校生の妊娠を描いた作品でも「ジュノ」とは大違いなことに驚く。「ジュノ」は友だちや家族に応援されて子どもを産むが、プレシャスは学校は退学させられ、母親からは虐待を受けて、生活しなくてはならない。それでも、フリースクールで同じような境遇の友だちや理解ある先生に出会い、少しずつ変わっていく。何よりも母親から自立しようとしたことがえらいと思った。そうすることによって、彼女は自分の立場がだんだんわかっていったような気がする。自立することの大切さを知った。はっきり言って救いのない話だが、観終わった後、落ち込んでしまうのではなく、私も明日からがんばって生きていこうという気にされてくれる。それこそがこの映画の魅力だと思う。
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