「盛り上げたいのは理解しますけど・・・」ジーン・ワルツ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
盛り上げたいのは理解しますけど・・・
産婦人科医療の問題に正面から向き合う女性医師の物語
「チームバチスタの栄光」を書いた海堂尊の作品が原作のようですね。
今回の作品も、日本の医療問題に鋭く切り込んでいます。
冒頭にあった医者が逮捕された事件は、「福島県立大野病院産科医逮捕事件」がモチーフでしょうか。この事件は私も記憶があって、医療側の戸惑いと絶望感に共感したことを覚えています。Wikiを流し読みすると、確かに担当医に慢心もあったように思いますし、遺族の方の気持ちも理解出来ますが、「患者の死」と絶えず隣り合わせの医者からすれば、「逮捕」までが隣にあるのは耐え難いことのように感じます。
映画は、逮捕された医者の同僚医師である主人公が、その逮捕をきっかけに新しい産婦人科医療を進める姿を描きます
但し、映画的に盛り上げようとし過ぎていて、極端になり過ぎたように思います。クライマックスのシチュも、流石にそこまでしなくても・・・と思い、寧ろ興ざめ。映画としての評価を大きく下げました。
また、中絶に関する考え方の押し付けも、「邦画あるある」でしょうか?勿論、安易に中絶して欲しい・・・と思ってはいませんが、若い女性のその後の人生に係ることです。感動押し付けのデフォルト展開は、個人的にはマイナスに感じます。
私的評価は2にしました。
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