劇場公開日 2010年9月11日

「もっと抑えた表現になればいいのに」悪人 Kenkuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 もっと抑えた表現になればいいのに

2025年9月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

癒される

ドキドキ

美しいシーンが沢山あります。
醜いシーン、醜い生き方を何度か見せられる。
ふとした偶然的な出会いや不運で人生を翻弄される中懸命に生きる市井の人を描く作風は好きです。
説明的な表現を削ぎ落として欲しい。

感性としてはフェリーニの初期作品の「道」や「カリビアの夜」、あるいはヴィスコンティの初期作品「郵便配達は二度ベルを鳴らす」「若者のすべて」やマイケル・カコヤニスの「その男ゾルバ」。
邦画なら成瀬巳喜男や今村昌平の作品を思いますが、昔の映画は残酷。生易しくない。淡々と説明なしに現実として描く。
この監督はまだ完成形に至っていない。過渡期です。
「国宝」は進化したがまだまだ完成形ではない。
もう少し俯瞰的に観る事も必要。

この映画の深津さんはいい。
満島ひかりは嫌な役を成り切って演じましたね。

Kenku
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