「受賞で騒がれる前から見たかった作品。 深津絵里よりも妻夫木聡に最優...」悪人 キッスィさんの映画レビュー(感想・評価)
受賞で騒がれる前から見たかった作品。 深津絵里よりも妻夫木聡に最優...
受賞で騒がれる前から見たかった作品。
深津絵里よりも妻夫木聡に最優秀主演男優賞あげたいと思うほど。
出会い系で出会った女が殺される。
同じく出会い系で出会った女と逃亡生活する。
どんな出会いであれ、1つ1つの出会いを真剣に求めていた結果なのだろうか・・・。
殺人を犯した人を「悪人」というならば、その一言だけでは片づけられない。富士山のように、その人の一側面であって、たまたまその殺人者ということが山の良く見える部分を占めているだけなのかもしれない。
殺された女。
殺された女の父親。
殺される女と直前まで一緒にいた大学生。
大した楽しみのない服屋の店員。
薬の悪徳業者。
誰が悪人!?となったら、それぞれに悪い定義があってそれによって順番付けしていく。
でも。
相対的に悪人がいるのではなくて、みんな絶対的に悪人とも思えてくる。
最後にガラスが割れることで、現実が現実として、悪が悪として浮きだって印象的。
「ノーボーイズ・ノークライ」でもそうだけど、妻夫木聡は家庭環境が複雑で影のある役がすごくはまっている。うつろなような、焦点が合っていないような、それでいてたまにすごい眼力がある。そんな役は彼しかいない。
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