劇場公開日 2010年9月11日

「役者さんはよいけど。。」悪人 じぶさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0役者さんはよいけど。。

2017年6月1日
Androidアプリから投稿

何が言いたいのかがよくわかりませんでした。

悪人と言われる人は本当に悪人?というのがテーマだとすると。。

この映画では殺人を犯した妻夫木が「女に罵られて暴言吐かれたからカッとして殺した。」
も、罵った満島ひかりや蹴り捨てた岡田将生、もしくはマスコミの方が悪であるかのように書かれているように感じる。

満島ひかりも岡田将生も悪いが、妻夫木がもっとも悪い。どんなに追い詰められても人を殺して言い訳がない。

その上でどれだけ情状酌量の余地があるか、ということだと思うが、誰もが鬱屈した気分を持ったりするし、人付き合いで悩んだり、人を傷つけたりしたりがいたりするわけで。

犯罪というのは所謂線引きの話で、やったらアウト、手のがあるわけで、その手前はセーフ
セーフだけど傷つけたり酷いことはある、なんて日常感覚でわかり切ってること。
恋愛なんか振られて自殺なんてのもあるし。

「女に罵られて暴言吐かれたからカッとして殺した。」

アウトでしょ。同情の余地なんかない。
例えば冤罪着せられて、人生無茶苦茶になった後ならまだ同情の余地あるけど。

さらに言えば、岡田将生や満島ひかりにそういった裏側がまるで無いように描かれているように見える。

柄本明が「人のこと笑ってればいい」とか「大切な人はいる?」や「必死な人間を笑うな」などとテーマめいたなこと言うけど、それまで描いてきたことと矛盾して見える。

つまり、

『人付き合いが下手で「表面上」いわゆる上手く立ち回れない人間は必死にもがいてて鬱屈した何かを抱えており、なにか起こすと悪人とレッテル貼られるけど中身は悪人ではないかも?

そして人付き合いが上手で「表面上」いわゆる上手くやってる人間は必死にもがいたりしていなくて実は裏では悪人かも?』

という、「表面上」見えてる印象でレッテルを貼っているように見えて仕方ない。

(被害者遺族として相手の事情を推し量るなんて無理な話だけど、この映画ではそう言っているよに見える)

ということで、徹底してテーマらしきものに乗れませんでした。

良かった点は役者さんの演技は良かった。
特に満島ひかりさん!彼女の演技は見てて楽しくなるので好きです。
あと、樹木希林さんも楽しい、独特の演技がいい!

骨