「どこまでも美しく、どこまでも悲しい映画。」最後の忠臣蔵 shinobu999さんの映画レビュー(感想・評価)
どこまでも美しく、どこまでも悲しい映画。
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忠臣蔵の16年後の話。
ストーリーに引き込まれた2時間半、見ごたえがありました。
別所広司、佐藤浩市の2人の演技の安定感と武士の顔になたっときの凄みは流石です。
くわえて、安田成美と桜庭ななみの美しさに何度も見とれてしまいました。外見だけではなく、所作や佇まい、話し方すべてが美しい。
終盤の嫁入りのとき、家を出るときは別所広司の付き添いだけだったのが、浅野家の元家臣が次々と加わっていき、それに堂々と「まみえることの叶わぬ亡き父に代わり、御礼申し上げます」と立派な言葉をかける可音が気品に溢れていて、孫左衛門がいかに立派な育て方をしかたがわかる場面だった。
ラスト、孫左衛門がゆうからの一緒に暮らそうという涙目の申し出をと言い断り、可音との思い出を回想しながら最期を迎えるのを見て、「武士だから」というのはそういうことなのか、と意味を悟りました。忠臣蔵とはそういう世界観なのですよね。
どこまでも美しく、どこまでも悲しい映画でした。
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