劇場公開日 2010年6月5日

告白(2010)のレビュー・感想・評価

全263件中、1~20件目を表示

4.0【80.4】告白 映画レビュー

2025年10月5日
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作品の完成度
中島哲也監督の個性的な映像美と湊かなえの原作が持つ強烈なテーマ性が高次元で融合した、2010年代の日本映画を象徴するマスターピースのひとつという評価。単なる復讐譚や少年犯罪ものにとどまらず、現代社会の闇、無関心、コミュニケーションの欠如、思春期の残酷さをえぐり出す。
原作の一人称告白形式という構造を、複数の人物視点によるモノローグと、中島監督特有のスタイリッシュかつケレン味あふれる映像表現で映画的に再構築することに成功。特に冒頭、森口悠子が生徒たちに静かに語りかけるシーンから、既に観客は逃げ場のない緊張感に囚われる。R15+指定を受けた、いじめや暴力の描写は観客に不快感や衝撃を与えるものの、それは物語が描く人間の負の感情の深さを映し出すための不可避な表現。映像、音楽、編集が一体となり、終始張り詰めた空気と独特の美学を維持したまま、ラストの強烈なカタルシス(あるいは虚無感)へと導く構成の巧みさが群を抜く。
第34回日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞の4冠を達成した事実は、業界内での本作の完成度に対する高い評価を裏付ける。また、第83回アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表作品に選出され、第1次選考9作品に残った点も特筆すべき実績。プチョン国際ファンタスティック映画祭での審査員特別賞受賞もあり、国内外でそのクオリティが認められた。
監督・演出・編集
中島哲也監督の徹底した美意識が全編を貫く。全編にわたる暗く彩度の低いトーン、スローモーションの多用、そしてポップな音楽と陰惨な描写の対比といった、中島監督の代名詞とも言える演出技法が、本作のダークな世界観を構築する上で完璧に機能。教室という閉鎖空間、曇り空、廃墟のような校舎の映像は、登場人物たちの心の閉塞感と救いのなさを象徴。モノローグ主体の物語を、視聴覚に訴えかける強い映像表現によって、飽きさせずに引き込むエンターテイメント性と芸術性を両立させた手腕は、高い評価を受けるべきもの。
編集は、複数の視点が切り替わる原作の複雑な構造を、巧みなカットバックとテンポで再構成し、緊迫感を持続させた。小池義幸による最優秀編集賞受賞は、物語の核心に迫るための緩急とリズムを生み出したその手腕に対する正当な評価と言える。
キャスティング・役者の演技
キャスティングは、松たか子という異色の配役を主役に据え、その周囲を実力派俳優とフレッシュな若手で固めるという、中島監督作品らしい組み合わせが功を奏した。
森口悠子(松たか子)
主演の松たか子は、感情をほとんど表に出さず、静謐な中に深い憎悪と悲しみを湛える中学教師・森口悠子役を見事に体現。その冷徹さと、娘を失った母親としての狂気じみた執念が同居する複雑な役どころを、終始淡々としたトーンで演じ切ることで、かえって観客に強いインパクトを与える。従来の松たか子が持っていた優しく清潔なイメージを完全に裏切ったその演技は、役者としての新境地を開拓し、本作の成功の最大の要因のひとつとなった。特にクライマックスでの鬼気迫る独白は、日本映画史に残る名演として讃えられるべきもの。
渡辺修哉(西井幸人)
殺人犯のひとりである少年A、渡辺修哉を演じた西井幸人は、純粋な知的好奇心から行動を起こす天才肌の少年の危うさと、母親からの承認欲求に囚われた脆い内面を繊細に表現。その空虚さと孤独が、物語全体の陰鬱さを深める。
下村直樹(藤原薫)
同じく殺人犯である少年B、下村直樹役の藤原薫は、自尊心の低さと過保護な母親への依存から、集団の中に埋没しようとする少年の葛藤と暴走をリアルに演じた。内向的で影のある存在感は、物語の悲劇性を際立たせる。
北原美月(橋本愛)
橋本愛が演じた北原美月は、クラス内で孤立しながらも、事件の真相を探ろうとする冷めた知性を持つ少女。その儚げでありながらも芯の強さを感じさせる存在感は、松たか子の森口とは異なる意味で、観客の視点を担う重要な役柄。透明感のある演技は、残酷な世界観の中に一筋の光と、それ故の更なる悲劇をもたらす。
寺内直樹(岡田将生)
森口の後任として2年B組の担任となる熱血教師、通称「ウェルテル」を演じた。善意と理想論だけで行動し、生徒たちに過剰な介入と明るさを持ち込もうとする空回りする若者の姿を体現。松たか子演じる森口の冷徹さと対比的に描かれ、物語の陰惨な展開を意図せず加速させるトリックスター的な役割を果たす。その軽薄さと無神経さが、現代の教師像に対する皮肉を込めて描かれている。
渡辺の母(木村佳乃)
木村佳乃が演じた渡辺の母は、息子への過剰な愛と歪んだ教育熱から、息子を精神的に追い詰める母親の役。狂気を帯びた笑顔と、息子への執着を、悲劇的なコミカルささえ漂わせながら演じ切り、物語の緊張感を一時的に増幅させる助演の妙を見せた。
脚本・ストーリー
湊かなえの衝撃的な原作を、中島監督自身が脚色。原作の一人称リレー形式を活かしつつ、映画ならではの時間軸の再構成や映像的な表現を加えて、重層的なミステリーとして完成させた。「娘を殺したのは、このクラスの誰かです」という一言から始まる物語は、復讐、いじめ、家族愛、少年犯罪、承認欲求といった現代的なテーマを多角的に描き出す。登場人物それぞれの**「告白」によって、多面的な真実が浮かび上がり、観客は誰の言葉を信じるべきかという倫理的な問いを突きつけられる。原作にはない映画独自のラストシーンの追加は、賛否両論を呼んだものの、森口の復讐の完遂と、その後の虚無を暗示する強烈な締めくくり**として機能。
映像・美術衣装
中島監督作品の特徴である、スタイリッシュで計算され尽くした映像美が際立つ。佐藤憲治による美術は、灰色の空と薄暗い校舎という陰鬱な舞台設定で、登場人物たちの抑圧された感情を視覚的に表現。色彩の抑制と光の扱いが、物語の冷たさを強調する。制服などの衣装も、現実の学校生活に即しながらも、登場人物のキャラクターを際立たせるように計算されている。グラフィックデザイン的なテロップの使い方など、中島監督特有のポップな要素が、物語の陰惨さと対比的に挿入され、独特のリズム感を生み出している。
音楽
音楽もまた、本作の世界観構築に不可欠な要素。特にRadioheadの**「Last Flowers」を主題歌**(挿入歌的に使用)として採用したことは、作品の陰鬱で孤独な雰囲気を象徴的に表現。The XXやBorisといった国内外のオルタナティブなアーティストの楽曲が効果的に使用され、ポップでありながらもどこか不穏な空気を醸し出す。この非日常的な音楽と日常的な学校風景のギャップが、物語の異様さを際立たせる重要な演出となっている。
作品
監督 中島哲也 112.5×0.715 80.4
編集
主演
松たか子A9×3
助演 木村佳乃 B8
脚本・ストーリー 原作
湊かなえ
脚本
中島哲也
B+7.5×7
撮影・映像 阿藤正一 尾澤篤史
A9
美術・衣装 桑島十和子
B8
音楽 金橋豊彦B8

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honey

4.0いのちだいじに

2025年9月21日
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悲しい

怖い

ここまで重い内容だとは思っていなかった
人間の怖さや愚かさを感じて、フィクションとはいえ現実でも起きうるも思うとゾッとした

原作は読んでなかったけど、観た後に図書館で本をパラパラと読んでみた
映像化されてよかった部分もあるけど、やはり人物の心情がわかる文章の方がよさそうだ
いつもは映像作品を観て、原作を読むことはあるけど、この作品はちょっとメンタルにダメージくらうから、しばらく間置かないと無理だな

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munbamunba

3.5どこにでもいる山口馬木也

2025年8月2日
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悲しい

怖い

驚く

当時話題になっていた「中島監督✕松たか子」の作品として強烈な毒素のある印象を残していたサスペンス作品を配信で再視聴。
今、侍タイで注目を集めている山口馬木也さんが松さん演じる中学教師の婚約者だと知り驚きつつも、岡田将生くんの気持ち悪い熱血教師の怪演も光っていた。

様々な角度の視点で描かれる本作は、母の愛情が狂おしくも正解に結びつくことのない終わりを迎え、その子供もまた虚しい終着点へと誘われた。

サスペンスというよりはサイコパス=オカルトのような歪さのある濃厚な物語だと思えました。

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月子

4.0本作は思春期の出口の見えない無間地獄を描いていたのかも知れません

2025年6月30日
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告白
2010年公開
誰しも思春期にかかる中二病に、いい歳した大人なのに、またかかったような嫌な気分です
何か変なクスリを飲まされでもしたかのように、視野狭窄に陥りました

全ては中二病がなせる妄想なのかも?
なーんてね
そう最後に言われたかった

冷静な大人ならバカバカしいと一笑に付すストーリーを全て受け入れてしまうのは一体何故なんでしょうか?
それは監督の演出の上手さに尽きるとおもいます、傑作です
そして、やはり冒頭の松たか子の告白の迫力が桁外れだったからでしょう

あの年代だった頃の自分を思い返して、冷や汗がでるような、あの頃の思い出したくない嫌なことをほじくり返されて鼻先に突きつけられたような心地悪さ
本作は思春期の出口の見えない無間地獄を描いていたのかも知れません
自分は二度とあの頃には戻りたくありません
何でもできるという根拠のない無敵感、ほんの僅かしかない経験値、背負う物の無い身の軽さは安易で軽はずみな思考をそのまま行動や言動に移してしまっていました
恐ろしい年代です
繰り返したくもない
それなのに振り返ってみれば人生でもっとも大事な時期であったとつくづく思います
それを大事にしないでいたから、こんな大人になってしまった
そんな後悔も大きいのです

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あき240

4.5冒頭で心を掴まれた

2025年6月17日
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怖い

興奮

驚く

冒頭10分で一気にストーリーに引き込まれ、そこからは松たか子に翻弄された。
ラストシーンは衝撃だった。

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あつ

4.0松たか子にやられた

2025年6月12日
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随分前にこの湊かなえの原作を読んだ時はつまらなかったが、こちらの映画はまた印象が変わっていて別物として見れて面白かった。
何の罪もない幼い娘を教え子達に殺された教師の怒りと憎しみ、母親としての悲しみと絶望、色んな感情が物凄いスピードで伝わってきた。
子供の想像力から生まれる残虐さには勝てないが、幼稚で単純で母親の愛情を欲する男の子の弱点を上手く利用する松たか子にやられた。

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ゆうき

3.5観客を突き放す。

2025年4月28日
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どこまでもダークで救いのない物語がスタイリッシュな映像で描かれる。
予定調和的なハッピーエンドを排し、観客を突き放す。
(原作未読)

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hato

4.0エンタメより

2025年3月15日
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この監督はエンタメよりにするのが非常にうまいよね
このイヤミス話をうまく大衆にウケる物語に変化させてる
とはいえ、演出がちょいちょい鼻につくんだよね〜
こういうの、センスいいでしょ?ってのが透けて見えて見てるこっちが恥ずかしい
人物1人1人が微妙に哀れな人たちだけどまあ、みんなそういう部分はあるよね
湊かなえはこういう人物の内面を描くのがとても上手くて、よく映像化されたとは思う
しかし、中学生のあのバックに入る程度の爆発物であんな大爆発起こせるのかね
そのあたりは疑問
あとルナシーが風評被害あうからやめてくれ笑

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まあ映画好き

5.03〜4度目 久しぶりに観たけどこれはすごい何度観ても 脚本から構成...

2025年3月12日
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鑑賞方法:その他

3〜4度目
久しぶりに観たけどこれはすごい何度観ても
脚本から構成から演技から全てがすごい
音楽で演出する映画嫌いだけどこれは音楽もすごい
完璧すぎて観終わった後の喪失感みたいなものがくる何度も観ているのに
この映画でしか味わえない感覚があるのは間違いないしこの先の人生でまた何度も観るはず
まじでやばい

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暮れなずむハリー

3.0みんな闇を抱えている

2025年2月1日
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怖い

【65点】
ある教師の告白をきっかけに、復讐のストーリーが進んでいく。
ある種のホラーを感じた。

登場人物はいずれも心に傷を負っていた。
例えば、親に愛されたい欲求、友達に認められたい欲求、自分は特別になりたい欲求。
人はみんな闇があるのだから、無闇に恨みを買ってはいけないと感じた。

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めだーか

4.0こうゆうの求めてた

2025年1月24日
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重くて暗くて気持ち悪い、でもそれが良かった。

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aka

4.5松たか子怪演

2025年1月22日
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原作では、どう表現されているのか、「どっかーん!」のシーンがわざと作り物っぽく表現されているところに、余計に想像力を掻き立てられました。あの爆発は現実なのか、それとも比喩なのか、うまい見せ方だなぁ。と思いました。
映画の出来は最高にいいと思います。
岡田将生くんのダメな若手教師っぷりもリアル。「あんな先生いるなぁ。」と思いました。
どうしても、子役の演技力が不足している感じが減点です。

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うそつきかもめ

5.0復讐と狂気

2024年11月16日
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悲しい

怖い

生徒に愛娘を殺された教師による復讐と犯人の末路。
松たか子演じる教師が淡々と事件の様子を話している様は、人間の覚悟とは何たるかを感じました。
しかし、それすらも序章で、本編はその後の犯人が辿った末路だというのだから驚き。
幼くとも人間の狂気をまざまざと見せつけられるかのようでした。
最後は一枚上手でしたね。

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黄金竹光

4.0引き込まれた

2024年7月22日
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怖い

退屈にならず、最後までしっかり見れました。
松さんや岡田さんの演技も上手。
見て損は無い秀作だと思います。
原作が良いのでしょうね。

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たなちん

5.0106分、重苦しい空気のなか一瞬も緊張の糸が切れることなく惹き込まれました

2024年6月22日
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怖い

興奮

『告白』(2010)
久々の鑑賞。今回も106分、重苦しい空気のなか一瞬も緊張の糸が切れることなく惹き込まれましたね。つねに明るく陽気な役を演じていた松たか子さんの冷徹な演技は、公開当時も驚きましたが、素晴らしかったですね。
われわれが無垢であると信じている子どもたちに潜む狂気と闇にこれでもかと描きスポットを当てたミステリー、復讐劇としても一級品。2010年代を代表する一本ですね。

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矢萩久登

3.0湊かなえって怖い

2024年5月18日
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確かに復讐としては一番効果的だけれど、犯人は更生できるような心を持ち合わせてないと思うので元担任を逆恨みするだけのような気がする。
胸糞悪いパートを視聴我慢できるかがポイント。

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まる

4.5「少年たち」に対する訓戒

2024年4月26日
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知的

やってしまったことは二度と元には戻せない。
少し前から少年たちの間で少年法のことが語られ、彼らはそれを盾に犯罪を試みるケースがいくつも起きた。
湊かなえさんは、そういう少年たちに対し何もできない大人は、「本当に何もしないと思っているのか?」と問うたのかもしれない。
小説を読んでいたので、映画はそれより面白くないかなと思って今まで見ていなかったが、気が向いたことで視聴した。
映画では少々省かれている箇所はあったものの、原作に忠実に描いている。でも一番最後のシーンはオリジナルにはない。ブラックをより訓戒っぽくしたのだろう。
さて、
森口教師が黒板に大きく書いた「命」という言葉が、この作品のテーマだ。
そこには議論として正義とか道徳とか良心など様々な言葉があるが、改心しても、後悔しても、何をしても戻ってこないのが「なくなってしまった命」だろう。
命を、償う手段は、ない。
森口の夫は最後まで言葉による正義を貫いたが、森口は何もしないことが正しいとは思えなかった。
そして教師を辞めてからも寺田教師をそそのかしながら、あたかも手助けするふりをして下村ナオキを追い詰めてゆく。
たまたまその様子を目撃した北原美月が渡辺シュウヤの話をしたことで、森口の最終計画のピースがはめ込まれた。
森口はその帰り道嗚咽するが、あれは自分自身の良心を打ち砕いたからだろう。自分自身に残っていた最後の良心の呵責を殺したのだ。
ファミレスでどこかの子供が森口に飴玉をくれるシーンがある。子供の持つ純真さ。いつかあの子供が成長すると、邪悪な心を持つのだろうか? 森口の中で交錯する子供に対する希望。「でも私の子供はもう戻らない」 そこに行きついたとき、彼女の中ではじける音がしたのだろう。
後に彼女はシュウヤとの電話で「ドカン」と表現しているが、それは彼への当てつけの言葉だ。
少年法をあまりにも身勝手に捉えて行動する少年たち。何を考え何が本心かわからない子供たち。身勝手に何でもやってしまう子供たち。
しかし、取り返すことができないものがある。それは、それだけは何をしても取り返すことはできないのだ。
映画「法廷遊戯」でカオルが執拗に考えていた「目には目を」の理論。それを思い出さずにはいられない。
原作を読んだとき、あの映画「セブン」と似たような気分の悪さを覚えた。しかし映画を見ると、考える要素がいくつもあることに気づかされた。
単純なる復讐劇。大人が子供を執拗に追い詰める物語。ブラックジョーク…
いまの自分自身の信念のようなものによって、作品への感想は多義的だ。
そして誰もが自分自身の正義を貫いている。映画「検察側の罪人」のように。
そう結論付けてしまえば議論などできないが、森口にそこまでさせるほど「取り返せないことがある」ことを強く感じた。

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R41

4.0先生は最後まで先生だった。

2024年3月20日
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怖い

森口先生は娘を殺した生徒たちを自らの手を汚さずに復讐していった。大人と子供の違いを見せつけられた。命の重さを生徒に理解してもらうという意味では復讐も「教育」なのかもしれない。

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江戸川コメソ

3.5松たか子のホラー

2024年3月19日
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松たか子扮する女性中学校教師森口悠子は、今月いっぱいで教師の仕事を辞めると宣言した。

死にたいと言うメールが飛び交っている様だ。だいたい中学生にはHIVの話は刺激的過ぎるよな。それに死んだ自分の娘の話を生徒にするかな。なんでこのクラスの生徒に殺されたと言えるのかな。と言う展開だったね。それでも少年法に守られている中学生。だからこういう復讐をしたのかと。ホラーだね。

この後はオムニバス形式。生徒の兄貴ぶった教師も最低だな。

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重

3.5話題作なだけはある

2024年2月17日
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そういえば観よう観ようと思っていて観てないなと思い出したのでアマプラで鑑賞。
公開当時すごく話題になっていたが観てからなるほどなと納得。
かなり昔に原作を読んでいたが細部は忘れていた。原作はイヤミスと呼ばれる所謂胸糞が悪いようなミステリが得意な湊かなえさんだが、中でも割とスカッとする部類なのでそういうの苦手な人も楽しめると思う。人によるかも。

とにかく映像が美しいし、松たか子さんはじめ俳優陣の演技も凄い。ストーリーも原作がうまくできているのもあって面白い。
ただとにかくカッコイイ絵作りと面白い撮り方がされた映像は見応えがあるのだが、全体的にスローと繰り返しが多い。重要なシーンなので繰り返すとかスローでなど理解はできるが流石に多くない?私がせっかちなだけなのか。

特に木村佳乃さんがすごく良かった。いやーこういうヤバく見えないけどヤバイ親いるいるって感じで。これからすごいことするのにニコニコ平然としてて怖くてとても良かった。

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ちもくろ
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